ねずみ小僧見参


餌場を追われた次郎吉は、東海道を南下していた。
自慢じゃないが、生まれてこのかた朱引きの外に出たことはない。
品川の餌は、上々吉だとは噂に聞いていた。
品川女郎衆にねずみ泣きして、美味しい餌にありつこう。
しかし、大木戸を難なく通過した次郎吉は、近場の茶屋の裏手で餌をあさると、更に南下を続けた。

2021年10月23日 土曜日 水泳:1000m 体重:50.95
朝:野菜サラダ・玉子サンド・他  昼:餃子・菓子 
おやつ:ゼリー・柿P・干魚   夜:小豆ヨーグルト

コロナの恐怖が薄れた頃、新たな危難が我が家を襲う。
ネズミが出現したのだ。
築地市場が移転し、生存地を失ったネズミが南下し出したというのだ。
ほんとうか、単なる噂か。
いままでだって、ネズミの気配は大いにあった。
築六十年以上の日本家屋は、近所の知り合いに「山小屋」と上品に呼ばれていた。
ネズミの1匹や2匹ウロチョロしたところで、驚きはしない。モグラもいれば、ハクビシンもいるらしい。ムカデにナメクジ、スズメ蜂も何処かから飛んでくる。
しかし、今度のネズミは少し違う。
何が違うといって、う~ん、分からないけど、その所業が違うのか、胃の大きさが違うのか、ネズミの種類が違うと思える。
もしかして、江戸っ子ネズミかしら。
水泳三昧の毎日に、ネズミとの戦いが加わった。

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