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定礎の事は言ってはならない 『伝染るんです。』【読書ログ#108】

『伝染るんです。』(吉田戦車)

長女が私のモレスキンのストックから一冊強奪し、ダジャレノートを作った。それ、洗濯物たたみのお手伝い200回分のノートだよと伝えたら、長女から「あなた、なんでそんなものつかってるのよ!」としかられた。

ダジャレを思い付いてはノートに書き込むので、少し協力しようと思い、食事中に「庭には二羽のニワトリが居た」は入れたかと聞いたら、まだ書いていないようで喜ばれた。

続けて『じゃあ「ゴワには五羽、ゴワトリが居た」は?』と聞いたら食卓が混乱した。

「え、ちょっとなにゴワトリ!?」

妻もふざけて「食事中にゴワトリの話はやめてよ、ましてや子供の前で」とやるので、私も「あ、ごめん、大人になったら教えるから」と濁す。楽しいな。

彼女は、食後に辞書で調べたり、スマートスピーカーに聞いたりしたが、

「ごめんなさい、お役に立てそうにありません」

とつれない。

そりゃそうだ、ゴワトリのことは言いにくかろう。

寝付くまでずっと気にしてた。そのあたりの性格が私ににている。悪いことをした。けど、楽しい。

ゴワトリは吉田戦車だっけ? と気になったので、読み返してみたら、やっぱり吉田戦車たった。

今読んでも面白いなあ、さすがに古さは感じるけど、面白さは色褪せていない。ギャグマンガでこれはすごい。

『伝染るんです。』の面白さは、何でもない物事を、少し次元を変えたり、違う方向からみたり、よこしまに接したり、大袈裟に接したり。正攻法の外し方のセンスが抜群ってのがひとつなのだと思う。笑い飯、スリムクラブの漫才が好きなのは、この辺りの記憶が影響しているのかもしれない。

未読? レジェンドなので、ぜひ一読を。

「それって有意義だねぇ」と言われるような事につかいます。