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4作目に至る助走期間『涼宮ハルヒの溜息』【読書ログ#120】

『涼宮ハルヒの溜息』(谷川流)

シリーズ二作目ですよ。前作の感想はこちらから。

高校のときに、こんな非日常があればと妄想してそうな世界を、SFの世界に精度高く構築している。そして、それを舞台装置にして上手く物語を作っている。

物語の前半は前作ほどの勢いも驚きもなく、主人公の冗長な語りも眠く、正直読むのが大変だった。

変化が欲しいなあなんて思いながら読んでいたが、陽気で天然で富豪なキャラが出てきたり、猫が喋り出したりしたあたりから面白くなる。そして、ラストの締め方も気が利いている。

でも、一人ひとりのキャラクターを掘り下げるような作風でもないだろうから、もう少し飽きさせないような仕掛けが欲しくなるなぁ。

とテンションの低い紹介になるが、4作目に続く途中経過と思えば大丈夫。

一作目の「憂鬱」を紹介したあとに、色々な方から、とにかく四作目が重要だから、2と3はなんとしても読むようにと強く言われたのだが、事実読んでみるとその通りなので、皆さんも続けて順番通りに読んでみてください。

この次は「退屈」。作品は退屈ではない。

「それって有意義だねぇ」と言われるような事につかいます。