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映画に文学に美術、西洋からのコンテンツを理解し楽しむための基礎知識 『旧約聖書を知っていますか』【読書ログ#110】

『旧約聖書を知っていますか』(阿刀田高)

これ一冊で、旧約聖書が理解出来た気になる。

典型的日本人型無神論者の視点からしたら、旧約聖書にかかれている内容なんてどれも荒唐無稽(といったら怒られそうだけど)に聞こえるのに、なぜこれらが残されてきたのか、なぜ人々の生活を支える事ができたのか、といった事の事情を、面白おかしく説明がされていて、これを受け入れて生活をしている方々も気の持ちようというものが分かった気がしてくる。

電車の往復(約3時間)で読了できる手軽さながら、旧約聖書の主要なエピソード、創世記(光あれ)、アイヤーヨッ(個人的にはアライヤヨのほうがすき)、モーセ(割とひどいことする)、ダビデとソロモン(親子だったとは知らなかった)、ヨナ(魚に飲み込まれて帰される)、ヨブ(気の毒すぎる)、といった主だったエピソードが軽口まじりに解説されており、とても手軽にエッセンスを知ることが出来る。

欧米の文学や映画、絵画、あとは「聖☆おにいさん」や各種ファンタジーものを楽しむには、聖書の知識の有る無しで理解の深みが全く違ってくる。でも、原典を読むのは無理だし(クリスチャンだって読んでない)、しっかり勉強するほど熱心にもなれないし、という感じの人には本当にちょうどいいレベル感。

おすすめ!

「それって有意義だねぇ」と言われるような事につかいます。