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最大の敵は無理解と無関心 『アレルギーのサバイバル』

ほぼ毎日読書をし、ほぼ毎日「読書ログ」を書いています。422冊目。

最近の小学校では割とちゃんとしたアレルギーの説明を行っているようで、子どもたちはそれなりに情報を仕入れいている様子。何がアレルゲンになりうるかといった細かい情報はあまり解っていないけれど、アレルギーという症状があり、それを防ぐためにアレルゲンとなる特定の食品を避けたり、動物や場所を避けたりする。といった事は理解していた。

ただ、話をしていると、感染症と一緒くたになっている部分があったりと、おぼつかない部分も多い。

アレルギーというのは個性みたいなもので、そのひとに分かちがたくついてまわるもの、という感覚で理解が出来ているならまずは良いのかなと思う。今日読んだアレルギーを取り上げた本書は、アレルギーに対する偏見などを排し、先入観を持たず理解し、アレルギーを持つ人への心遣いが出来るようになる手助けになると思う。親的に気に入らない部分も多いシリーズだけど、子どもはね、以外にちゃんとしているから大丈夫でしょう。

本書を読んでいて思い出すのは、私が子供の頃の話。

その当時は、アレルギーなんて軟弱なやつがかかる病気だみたいな言われ方をしていた。きっと私の通っていた学校や地域だけではなく、社会全体がそのような認識だったのではないかと思う。

私が小学生の頃、隣の小学校で教師に無理やり蕎麦を食べさせられた男子生徒が亡くなる、という事件があり大騒ぎになったことがあるが、そういった事があっても、あまり世の中は変わらなかった。

担任によっては、アレルギーがあると訴えていても弁当持参などは許されず、給食を無理やり食べさせられていた。今思えばあれはひどい。

本作にもアレルギーに無理解なキャラクターが登場し、不愉快な態度や発言を繰り返す、といった描写が繰り返し出てくる。読んでいて不愉快なのだけど、私が子供の頃は本当にこんなひとばかりだった。

今は多少良くなっているのだと信じたい。

さてさて、本書なんですが、いつものサバイバルシリーズのノリですよ。不愉快で無自覚なひとが、困っているひとを振り回し、それを主人公の男の子が成長をしながら解決していく、という展開がパターンになっているのだけど、ちょっとワンパターンだな。無理やり不愉快なひとを出してくるのだけど、読んでいると本当に不愉快になるのでどうかと思う。

まぁでもね、オススメはオススメです。すこし煽り気味だし、誇張もあるのだけど、アレルギーの最大の敵は無理解と無関心だという事に気がつける漫画になっていて、これを読んで何かを感じることが出来ればバンザイだ。

ということで毎週の書店めぐり、今週もサバイバルシリーズでした。まだしばらく続くかな。

「それって有意義だねぇ」と言われるような事につかいます。