Jazz PhenomenaとSSHの記憶2

デモテープ

ビッグバンド演奏の参考音源、現在はどんな形でバンドメンバーにシェアされているんだろうか。やっぱりオンラインの共有フォルダ経由だろうか。それともサブスクリプションで聴いているのだろうか。

1999年

インターネットが始まった頃、SSHでのデモ音源はカセットテープで共有されていた。
MDが普及しつつあったものの、サークルでは慣例的にカセットテープがまだ使われていた。
不便なもので、ダビングするのにも時間がかかるし、音源を聴く際にも、カウント・ベイシー・オーケストラの1フレーズのニュアンスを聴き取るために、ひたすら「巻き戻し」と「再生」を繰り返す必要があった。

2001年

Jazz Phenomenaに移行してからはMDが主流のメディアとして使われていた。
さすが工学部らしくテクノロジーが進んでいた。
部員が乗る車には大抵MDプレイヤーが搭載されていた。
「MDなんてすぐ廃れるんですよ!絶対使いません」という後輩がいた。変なやつだと思ったけど、後に彼は正しかったと知る。

Phenomenaライブラリー

2003年頃、Phenomenaライブラリーが創設された。
異常なビッグバンドマニアであるK先輩の秘蔵CDが何十枚もサークル棟に常設され、部員たちは音源のデジタルコピーに勤しんだ。
ただ、このライブラリーはカウント・ベイシー・オーケストラやバディ・リッチ、ウディ・ハーマンなどではなく、コンテンポラリー系、白人系ビッグバンドを中心に構成されており、洗脳されたJazz PhenomenaがSSHと比較してコンテンポラリー系に傾倒していくきっかけになるのであった。

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