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盛岡グルメ③

埼玉っ子が惚れ込んでしまった盛岡のグルメを勝手に紹介するシリーズ第3弾。

今回は有名店ながら、そののんびりとした雰囲気と美味しいコーヒー、そして手作りケーキが絶品の

『クラムボン』

小学生の時、教科書に「やまなし」が載っていた。宮澤賢治の短編童話である。クラムボンの注釈にはこうあった。
  ”作者が作った言葉で意味は不明”
当時、水中で光る雲母もしくは泡をこう読んだのではないかと推察したような気もするが、そうすると、わらった、死んだ、の描写がいまいち合致しないように思えるし、こう考えながら、創作を素直に読めなくなるなんて大人はなんてつまらないんだと思う。
ついでではあるけれど、クラムボンの考察として好きだったお話をご紹介。

脱線してしまった。

盛岡の喫茶店『クラムボン』のお話。

30年以上前に創業した、老舗喫茶店。

何が良いって、まずコーヒー。当然だ。自家焙煎コーヒー屋だもの。
重厚な深煎りからお好みで選べる豊富さ。もちろん豆も買える。座ってほっと一息、口に含んだコーヒーで、ふかふかのソファに沈み込んだような気分になる。

私はコーヒーが大好きなのにあまり得意ではなく、1日1杯と決めている。2杯以上飲むと眉間が痛くなり、胃が気持ち悪くなる。とても残念。そしてその貴重な1杯を無駄にしたくないので、コーヒーが飲めるお店は慎重に探す。味の好みは千差万別、誰かにとっては絶品でも、それが必ずしも自分や他の人と一致するわけではないので、無論失敗することもある。そういう時もあるさ。誰のせいでもない。

まだまだ盛岡では飲み回っていないものの、ここのコーヒーは本当に美味しかった。とっても好みだった。ストレスが拭われる香り、正しきコーヒーの味。

そしてケーキ!

魅力的な手作りケーキたち。
くるみとイチジクのケーキなんて、私のために焼いたんですね!と言いたくなるほどだった。

素朴で、余計なことはしていない感じ。まさに『足るを知る』味。スイスのケーキもこんな感じで、懐かしくなる。

最後に雰囲気。

カフェでこれは本当に大事だけど、天井の隅から入り口の看板に至るまで、優しい癒しの空気しか流れていない。店自体が大きなクッションのような、ソファのような、そんな暖かさに包まれている。

本棚の本を眺めているだけで、一日過ごせそう。

書いてたらコーヒー飲みたくなってきたな・・・笑

さて、クラムボンが癒しの空間であるのは前述の通りなんだけども、そのきっかけになったのはトップ画像の壁掛けでした。
なんでもない、よく聞く言葉ではあるんだけど、壁に堂々と掛かるその姿はその言葉をより強くしているようでした。

結構しょっちゅう行き詰まってしんどくなって鏡を壊したり引き篭ったりイライラしたりしてしまう私には、とっても刺さったのでした。

『なんとかなるよ』

なんとかなんない時もあるけど、なあんだ、良いのね。とクラムボンに行った時はストレートに受け止められたのでした。


おしまい。

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