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ナチュラル洗剤を使うのは地球のためとかではなくいろんなことがラクだから

今から数年前、ナチュラル洗剤・エコ洗剤などと呼ばれるセスキ炭酸ソーダや過炭酸ナトリウム、石鹸などを使うようになって以来、それまで使っていた市販の【商品名がついてパッケージされた洗剤】を買う必要がなくなりました。
代わりに我が家には今、「白い粉」が大量にあります。

ナチュラル洗剤のさまざまなメリットと、もう以前の生活には絶対戻りたくないと思うワケをお伝えしたいと思います。

▼いま使ってるナチュラル系洗剤はこんな感じ。

粉石鹸(3〜4種類)、過炭酸ナトリウム炭酸塩クエン酸重曹セスキプラス(酵素入りセスキ炭酸ソーダ)、石鹸クレンザー など

「白い粉」以外は、液体石鹸固形石鹸塩素系漂白剤

普段使いの洗剤は以上です。
洗濯用、台所用、住居用、風呂用、トイレ用ひっくるめて全部。

あと、ハンドソープ、シャンプー、ボディソープ等の身体に使う洗浄料は、手作り石鹸(固形)とミヨシ泡ハンドソープ(液体石鹸)くらい。
髪も体も顔も同じ石鹸で洗って、コンディショナーは使ってません。


▼ずっと前はこんな感じでした。

洗濯:◯リ◯ール、◯イド◯イター(液体)、レ◯アハ◯ネス
キッチン:キュ◯ュッ◯、食洗機用液体洗剤(名前忘れた)、◯ッチン泡◯イター
住居:◯イペッ◯、水の◯落ちくん(アルカリ電解水)、
浴室:バスマ◯ック◯ン、カビ◯ラー
トイレ:トイレ◯ジッ◯リン
身体用:シャンプー、コンディショナー、ボディーソープ、洗顔フォーム、浴用固形石鹸、ハンドソープ(このへんはいろんなメーカーをフラフラ)

上記に加え、「ベビー用」洗剤各種を大人とは別に用意してた時期も…

全て場所別に洗剤を用意してました

なぜなら、商品そのものがそうやって売られてるから。
店頭でも洗濯用洗剤の棚、風呂用洗剤の棚と分かれて売ってますし。

何故そうなってるかというと、家庭用品品質表示法で洗剤はパッケージ裏の表示に「◯◯用洗剤」って用途を書かなきゃいけない決まりがあるからです。「風呂用 兼 住居用洗剤」とか「万能洗剤」といった書き方はできないので、たとえ中身がほとんど同じ成分でも、「台所用」「洗濯用」「住居用」と分けて違うものとして商品化されます。だから洗剤の種類がやたらめったら多くなる。

それから、液体洗剤が多かったのも特徴です。
「液体の方が溶けやすい」「粉末洗剤は古い」という思い込みで選んでました。

でも、液体洗剤は粉末洗剤に比べて非常にコスパが悪いです。そして重い。

液体洗剤って実は成分の大部分が水です。家の蛇口をひねれば出てくる水を輸送費かけて全国に流通させ、それを車で量販店まで行ってまとめ買いしたり(重労働)、ネット通販で家まで届けてもらったり…。
燃料の浪費、CO2削減に貢献しない買い物だと今は思います。


▼在庫管理にどれだけ脳と時間をムダに使っていたか…

これら10種類以上の洗剤を把握して切らさないよう注意を払い、
(よくうっかり切らしてた)
できるだけ最安店を選んで詰替用パックを賢くまとめ買いし、
(ガソリン代かかってますが)
買ってきた大量のストックを見苦しくないよう整頓して収納。
(正直無理…)

よりによって子どもがまだ小さくて手のかかる時期に、
こんなことまでやってた私。
今となってはもう、絶対戻りたくないです

過去に戻って「それ、やらなくてもいい努力だよ」と言ってやりたい。
(でも必死だった当時の私は耳を貸さないだろうな。。)

で、今使ってるのが冒頭のこれら↓
粉石鹸(3〜4種類)、過炭酸ナトリウム、炭酸塩、クエン酸、重曹、セスキプラス、石鹸クレンザー、液体石鹸、固形石鹸、塩素系漂白剤(ハイター)、泡ハンドソープ、手作り石鹸
…ん? まあまあ多い?


▼「場所別」ではなく「汚れのタイプ別」に4種類の洗剤を使い分ける

いま使ってる洗剤は、性質的に大きく分けると4種類になります。

・界面活性剤…石鹸
・漂白剤…過炭酸ナトリウム(酸素系)、ハイター(塩素系)
アルカリ剤…炭酸塩、セスキ炭酸ソーダ、重曹
・酸性剤…クエン酸

この4種類を、それぞれが得意とする汚れに対して使えばいいんです。
そう考えれば、そんなに複雑ではありません。

場所がどこであろうと、汚れのタイプ的に界面活性剤で落ちる汚れだったら石鹸を使えばOK。
というわけで私は、洗濯用粉石鹸で食器洗い、洗濯、風呂掃除、トイレ掃除をしています。

以下、4種類の洗剤をごく簡単に解説。読み飛ばして下さっても大丈夫です^_^

▼界面活性剤は大抵の洗剤の主成分
界面活性剤は、水中で汚れを剥がし、キャッチして水とともに流れ去ります(乳化分散などの作用)。
皮脂や油汚れ、ホコリや泥、粉塵も得意。

石鹸も界面活性剤のひとつ。粉石鹸液体石鹸固形石鹸、泡で出てくる液体石鹸やスプレーなどありますが、使い勝手が違うだけで界面活性剤としての作用は一緒です。もしも粉石鹸を切らしても、液体石鹸があるから大丈夫。
※市販の洗濯用洗剤食器用洗剤風呂用洗剤シャンプーボディソープなどみんな界面活性剤。ただし石鹸ではなく合成界面活性剤がほとんど。
▼漂白剤は、漂白(シミ抜き)と除菌
漂白剤は色素を分解してシミを消します。塩素系は強力なので布地の色まで脱色してしまいますが、酸素系は色柄物でもシミだけを漂白できます。
除菌力もあるので、雑菌臭(生乾き臭)の除菌消臭に使えます。
高濃度で使えばカビ取り洗濯槽掃除にも。

※界面活性剤が汚れをキャッチするのに対して、漂白剤はシミそのものを分解して消す、というのがポイント。汚れに対するアプローチが違います。
▼アルカリ剤は、酸性の汚れに。
アルカリ性はたんぱく質を分解し、油を乳化させることができます。
具体的には手垢、皮脂汚れ、コンロ周りの軽めの油汚れ、テーブルなどの食品汚れ、血液などが得意。出番多め。
▼酸性剤(クエン酸)は、アルカリ性の汚れに。
具体的には、水アカ、アンモニア臭、尿石など。出番少なめ。

洗剤のパッケージ裏にある成分表示を見慣れると、市販の洗剤も上記の4種類のどれか、もしくは複数の配合で作られているのが分かってきます。
そうすると、手持ちのどの成分で代用できるかも分かります。

成分表示なんて気にしたことがなかった頃は、商品のキャッチコピーやネットの口コミだけを頼りに選んでいましたが、今はそういった情報に振り回されなくなりました。成分表示は嘘やイメージ戦略のない最も信頼できる情報です。
SNSなどで話題になっている洗剤も、成分表示を見たら「他メーカーの〇〇とほとんど同じだな」とか「うちにあるので十分だな」と思うものは意外と多いです。

▼ひとつの用途に特化した洗剤は、他に転用しにくい。

アレッポの石鹸やマルセイユ石鹸を使って身体だけでなく髪や顔も洗う人はたくさんいますが、ボディソープで髪を洗う人はあまりいませんよね。
また、洗濯用洗剤でお風呂を洗う人もいないと思います。液体洗剤なら使えなくはないと思いますが、洗濯用洗剤には蛍光増白剤入りのものもありますので、そんなので洗ったお風呂には入りたくありません。

成分表示に載ってる成分が多くて複雑な洗剤ほど、その用途に合わせてメーカーが研究開発した自信作なのだと思います。
それはありがたいことですが、その分、他の用途にはあまり適さない製品になってしまいます。

一方、たとえば過炭酸ナトリウムは洗濯用、キッチン用と両方で使える漂白剤で、さらに食洗機用洗剤や洗濯槽クリーナーの主成分でもあります。

成分がシンプルなほど、使い道が自由というわけです。

過炭酸ナトリウムを何kgか買っておきさえすればOK。
商品名のついた洗剤じゃなくても大丈夫です。

▼在庫の把握がラク。

各種「白い粉」は5kgくらいまとめ買いして、大きめのコンテナ(アスベルキッチンボックス)にストックしています。
家中の洗剤のストックが1ヶ所に集約していることになり、コンテナは半透明なので棚を見れば残量が一目瞭然です。

使う場所ごとの小分けボトルに詰め替えする際に、コンテナの残量がわずかになったら注文します。
もし大元のコンテナのストックをうっかり切らしても、最悪、他の場所から持ってきてその場をしのぐことができます^_^

▼粉は断然コスパが良い

水の輸送コストについて先述しましたが、粉は使うとき初めて水で溶かすのでコスパが良いです。

アルカリ電解水が1パッケージ100円〜200円くらいで売ってるのに対し、
100均でセスキ炭酸ソーダの粉とスプレーボトルを買えば、セスキスプレーが何十回分も作れます(水500mlにセスキ小さじ1)。
効果は同じです。

ちなみに私はセスキの代わりに炭酸塩を使ってます。使う量はセスキの半分でOK(水500mlに炭酸塩小さじ半分)。


▼自分で選んだから、掃除・洗濯がめんどくさくない。

以前、市販の洗剤を数多く買っていた頃は、掃除も洗濯も嫌々やらされてる感がありました。
この世に各種【◯◯用洗剤】が存在するから疑問を持たず買い揃え、用途どおりに使わされている…。
決められたやり方にただ従う、主体性のない仕事でした。

楽しくもないので、正直やりたくない。
可能な限り先延ばしにしたいし、できることなら逃げたい。

今は、自分で好き好んでこのやり方にしているわけですから、モチベーションが全然ちがいます。
「自分で選び、主体的に使っている」という感覚。

▼ナチュラル洗剤を使うメリット、まとめ

いかがだったでしょうか。

・場所別に違う洗剤を用意しなくていい
・多くの商品名を覚えておくための脳のキャパが不要になる
・4種類の洗剤を汚れのタイプに応じて使い分けるだけ
・重くてコスパの悪い液体洗剤は必要最低限
・市販の洗剤のキャッチコピーや流行に振り回されなくなる
・在庫管理がしやすい
・モチベーションが上がる

ナチュラル洗剤を使う生活は、いろんなことがラクということが伝わったでしょうか。

私は『どうせならコンプリートしないと気が済まない』という性格のため、当初は徹底的にナチュラル系洗剤のみ選んで、添加物も極力避けていましたが、最近は、
「少しなら香料入っててもいいんじゃない?」
「キレート剤くらいは入ってる方が使い勝手がいいんじゃない?」
と、少しゆるんできました。
修行のようにストイックになるのは、少し違うかなと思います。

ラクだから。そして好きだから。
そんなナチュラル洗剤生活を楽しんでいます。

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