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「妊娠して自分に価値がないと感じた」、なんて誰も言わない世の中にしたい

女性のライフスタイルに関する新しいプロジェクトを進めるために妊娠中のママとオンラインMTGをしていたときのこと。これから「女性の人生を良くしていくには」を考えるにあたってそのメンバーの話を聞いていたら、

「妊娠してから、自分に価値がないと感じてしまった」

という一言をぽろっと耳に入れてしまった。

正直、リアルに聞いたその言葉はかなりショックだった。女性のライフスタイルを良くしたいと思って起業しているわたしにとって、そんなことを女性に言わせてしまう現状があることが悲しかったし、悔しかった。だから、まだその課題に取り組めていなくて「ごめんね」って謝った。

妊娠して社会との繋がりを持てなくなる、自信がなくなるという話は知っていたつもりだったし、キッズラインの取材時にやりがいを求めて働く育休インターン生さんがそういう類のコメントをしていた話も聞いていた。

だけど、自分のチームのメンバーとして妊娠8カ月の女性と一緒に生きていく、となったときにはじめて問題の重みを実感した。働くのも好きな彼女は、社会に遅れをとっていると感じてきたと話していた。

妊婦さんや子連れのママには「出かけるのが怖い」という状況が発生する。原因は人混みに遭遇しないか、体調が悪くならないか、子供が泣き出して周囲に迷惑をかけないか、子供に病気がうつってしまわないか、などなど。わたしも含めて女性であれば、この先の人生で誰もがこの状況が発生する可能性がある。

が、わたしも恥ずかしながら、身近に妊娠や子育てをする人がいなければ、こんな気持ちをキャッチアップできなかった。だから、男性にとっては人生の中で「出かけるのが怖い」という日がやってくるなんて、もっとイメージしにくいことなんだと思う。

体調が悪ければ仕事はしにくいし(そもそもリモートじゃなきゃ出社も難しいし)、子供や自分が迷惑になるという意識があれば、活動の範囲も狭まってしまうのは自然なこと。そうして社会から接点が少なくならざるを得なくなる。

これらが、言ってもしょうがないから口をつぐんだり、女子会でどうにもならない話題になってしまっているのは悲しい。妊娠したらきっととても嬉しいのだろうけど、その幸せムードで大変なことを言えなくなってしまっていないか心配だ。

前々から女性にとって、いまの仕事やコミュニティは大きすぎるものかまったくないかに別れてしまっていると考えてる。仕事を辞めるか、続けるか。子育てを自分でするか、保育園に入れるか(女性向けにフィットする働き方が少ないなと思うのはママに限らないけど)。極端だけれど0%と100%の世界でなく、間の選択肢をもう少し作っていきたい。

もっとラフな居場所を持てて、少しずつ関わる、誰かが助けてくれる安心を持てる場所をismで作っていきたい。妊娠・出産でキャリアプランが変わっても、「ではBパターンでいきましょう!よし!」って余裕でみんなが言える当たり前を作ろうって思った。

命を育む彼女たちを本当に尊敬する。おひとりさまで仕事ばかりしている私には到底なれないと思うほど、体力も精神力も使っているのに「◯◯ちゃんが一番かわいいからね〜」と子供に笑顔を向ける姿が素敵だといつも思う。


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