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目的地リヨン

人生にはいろいろなことがあると思う。
避けようもなく、まるで自分の人生が決まっているかのように思うことがある。

羽田空港の滑走路を飛び立った時、まだ自分は何も決まっていなかった。
具体的に。具体的に、住む場所も決まっていなかったし、リヨンに到着した後の明確な予定もなかった。例えるなら導かれるようにフランス-リヨンに向かっていたと言っていいだろう。予定がなくとも、日本にいてもそれは変わらないし、だいたい日本に自分の居場所はなかった。ただ導かれるようにリヨンに向かっていた。予定はなくともそこにチームという居場所があり目標があるから。

羽田発ドバイ経由リヨン行き22時間。前回は成田発ハノイ経由ムンバイ経由クウェート経由ウィーン経由ニース行き68時間の旅路だったからなんて楽なんだろうとも、なんて近いんだろうとも感じた。リヨンは近い。

ドバイでトランジット中、自転車が置けるリヨンの宿を4泊取った。予定が決まっていく。

リヨンに到着した時、その予定はより明確になっていた。サイクルフォトグラファーの田中苑子さんが待っていてくれてチームスタッフのリベラが車で来てくれていた。
物事は予定がなくとも上手く繋がっていくものだと思う。こう考える自分の性格は甘いのだろうか。ただ先述した通り、自分にはそうするしかないのだと思う。自分で先々の予定を組み立てて、上手くいった事例がない。というか自分は先々の予定を上手く組み立てることができない。想像ができない。

忙しき監督、ジョーダンと再開して(前会った時は確かスペイン合宿だったか、)それから宿に向かった。一番安い宿だったけど生活に必要なものは全て揃っていた。宿というより家という方が正しい。そこはアパート最上階の一室で、キッチンがついていて自転車がおけて、シャワーがあり、寝室がある。他の家と見極めがつかない。Intermarcheで生きていく最低限の食材を買って夕食を作り、シャワーを浴びた。

寝室に着く頃、外は夕暮れだった。時差ぼけと移動疲れ、練習のことや家の探し方、とにかく考えることは山ほどあったけれど頭がパンクしていた。時間が経たないことには解決しないと思って、大人しく寝ることにした。

朝、目が覚めてパンと野菜と目玉焼きを食べる。それから練習に向かった。ローヌ川沿いを走る。リヨンはなんて美しい街なんだろう、と思った。中心街を離れソーヌ川沿い、北の方へ進む。走りながら頭の中を整理する。
まずは何をすべきか。混乱する必要はないと言い聞かせた。
やるべきことが一つ見つかれば必然的に次のステップに進むことができる。そうすれば後はなんとかなると思う。

オーストラリアでワーホリをしている姉と田中さんから物件の探し方を教わり、物件情報サイトとFacebook Marketの物件を手当たり次第連絡しまくった。5件ほど連絡を取ることに成功。2日後の土曜日に内見に行き、無事決定。

道が開けた。

火曜日の朝無事入居。そして今に至る。

まだまだこれから予定を組み立てていかないといけないが、ひと段落。

ローヌ川


VISAの手続き等もアップしていこうと思います!

最後に、個人的なサポートしていただいている企業について紹介させてください!

今シーズンは地元辻堂の営利法人、コクホーシステム様からサポートでこの活動が成り立っています。

【産業用太陽光発電は株式会社コクホーシステム】

次の記事もお楽しみに。


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