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ゴッタン (箱三味線) の勘所の # (シャープ) って何?

はじめに

こんにちは。
「ゴッタンで挫折する人をなくす!」をモットーに初学者向けの情報発信をしている 夕茶 (@Seki_Cha) と申します。

今回は三味線でも使われる文化譜の中で表記される「# (シャープ)」についてです。いや、そんなのわかるよ。#, ♭ で、対象の音の半音下げたり、上げたりするんでしょう? と思ったそこのアナタ。残念ながら違います。

それでは、今回は # について掘り下げていきましょう!

勘所とは?

まず # を知る前に、勘所を知っておく必要がございます。
「勘所」とは、あまり聞きなれない単語ですよね。言葉だけ見ると「勘」と「所」なので、勘でどっか押さえる所って事ですかね?

勘所は、ギターでいうところのフレットの番号になります
左から順番に 1, 2, 3 と、徐々に右に向かって移動する左指で押さえる場所になります。ギターなら、1フレット, 2フレットがどこかわかるよう区切りがあり、それが目印になってますよね。

対してゴッタンは、どこを押さえるかの目印は存在しません。そのため、だいたいの場所を覚えた上で、あとは耳で聞いて調整をします。同時に耳も鍛えないと、ズレた音を出しまくります…。
初心者にはなかなか厳しいですが、本来はギターも弾いた音があっているか、チューニングが狂ってないか判断出来る耳は鍛えておく必要があります。良い機会なので鍵盤とセットで正しい音をわかる耳も同時に鍛えていきましょう

ちなみに「勘所」という用語はゴッタン専門用語ではなく、三味線でも使われる用語です。より詳しく解説してくださってる方もいらっしゃるので、続きはそちらをご参照ください。
https://mouneru.com/tsubo-shamisen/

数字の勘所はわかるけど # はどこを表しているの?

さて、本題です。
文化譜を見ている時に問題が発生しました。文化譜はギター, ベースの TAB譜 と同様に、押さえるべき勘所の番号を譜面に記述してくれています。

「2, 1, 0 と…こうやって弾くんだな」
「スリを入れて、ん? 2-# って何だ?」
「一般的な譜面と一緒で、2 に対しての # で半音上げた音って事かな?」
「あー、音程的にそれっぽい音になった。よしよし、そういう事か」
「ん? だとしたら、#-0 って何だ…?」

これが # を見た時の一番の混乱ポイントでした。他の楽器で五線譜を見てきた人からすると、# って、半音上げるための記号ですよね。# 単体で出てくる事なんてないですよね。

文化譜における # ですが、前の音を修飾するための記号ではなく、1 や 2 のように押さえる場所、勘所を意味する記号になります
具体的には 3 と 4 の間の位置が # の勘所になります。

0, 1, 2, 3, #, 4, 5, … と左から順番番号が大きくなっていきます。
なので、#-0 と文化譜に書かれていたら、3 と 4 の間の位置から開放弦で弾く事を意味します。

んー、ややこしい!

まとめ

いかがでしたでしょうか?
三味線経験者の人からすれば、当たり前すぎるのか、検索しても全く情報が出てきませんでした。人に聞ける環境がない独学初心者からすると、こういう些細な事や当たり前な事でつまずいてしまう事が多いと感じます。そんな人たち向けの記事になれば幸いです。

ちなみに、# がどこを押さえるかはわかりましたが、何で 3 じゃなくて # と呼ぶ意味は私もまだわかってないので、わかり次第、記事を作成いたします。

それでは、素敵なゴッタンライフを。

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