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【移住ストーリーvol.006】〜フランス文化が色濃く残る〜カメルーンでの海外生活(M.Sさん・女性)

″アフリカのカメルーンへ一年前に移住されたM.Sさんにインタビューをお願いしました!″

セカイの住まいでは、実際に海外に移住された「先輩海外移住者」にフォーカスして、なぜ海外へ移住することになったのか、貴重な体験談を取材しております。

どのような経緯で海外へ興味を持ち、実際に移住することになったのか。

一人ひとり違う移住のストーリーをご紹介しています。

【今回ご紹介する先輩海外移住者】

M.Sさん(女性) 国:カメルーン(アフリカ) 移住歴:1年

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--カメルーンヘの移住はどんなことがきっかけだったのでしょうか?


夫(日本人)が転職し、海外駐在の職になり、駐在先がカメルーンだったのがきっかけです。私は会社員だったのですが、同行するため退職し共に移住してきました。


--いつ頃から海外移住ヘ興味をもっていましたか?


夫は、学生の頃に1ヶ月インターンシップでザンビアへ行くなど、もともとアフリカに興味があったそうですが、私の場合は大学時代に貧困について学んだ時にアフリカを知った程度の知識で、アフリカの国もエジプトとスーダン、南アフリカぐらいしか知りませんでした。

--移住するにあたって、お仕事での不安はなかったのでしょうか?


一番の不安は言葉の壁です。カメルーンの公用語は英語とフランス語なのですが、夫の場合は仕事でフランス語が必須になるため、前職を早めに辞め勉強をしていました。

私は出国寸前まで働いており、仕事で英語は使っていたのですが、フランス語は全く勉強していませんでした。またインターネットなどの情報では「アフリカ」というくくりの情報こそあれど、「カメルーン」という国の情報はほとんどなかったため、″何があって何がないのか″がわからず、未知の世界に対する漠然とした不安がありましたね…!

--いつ頃移住されたのでしょうか?


ちょうど一年ほど前の、2019年12月中旬になります。

--カメルーンヘの移住にあたってどのように物件を探されましたか?


物件については、前任者の部屋(マンション)にそのまま入居するか、新たに探すかという選択肢がありました。

私たち夫婦は後者を選択しました。ただし、物件探しをするにも仮住まいが必要だったため、一時的な住まいとして前任者の部屋は押さえてもらっていました。

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--移住についてご家族の反応はいかがでしたか?


当時は両親、主人の義両親ともにかなり驚いていました。

治安面の不安と、日本からあまりにも遠いということで親戚からもかなり心配されていましたし、そもそも夫の転職自体が事後報告だったため、夫は「2年間の勤務であれば、なぜ単身赴任ではいけなのか」「なぜ仕事を辞めさせてまで(私)を連れていくのか」と家族、親戚から反対されたようです…。義母からは、私の母にきちんと意見を聞くようにと言われましたが、母は「夫婦はいつでも一緒にいる方がいい」との考えで、悲しそうにしていましたが送り出してくれました。

--現地のコロナ事情について


3月中旬あたりからカメルーンでもコロナが騒がれ始め、現地人が日本人(アジア人)を見かけると「コロナ、コロナ」と指をさされるようになり、肩身が狭かったです…。

身の安全を考え、現地人が多く集まるマルシェ等の出入りは避けました。公共の場ではマスク必須が義務付けられ、レストランやバー等も休業や営業時間短縮が行われていました。その頃には飛行機の欠航が相次ぎ、3月末にはカメルーンから日本へ帰る経路(フランス経由とエチオピア経由)の飛行機が欠航になりました。

日本人のいる各機関・組織で、アフリカから脱出する便がなくなる前に、緊急帰国させる・させないの判断の差が出ましたが、私たちの周りは後者であったため、カメルーンに残ることとなりました。

7月には無事航空会社の営業が再開し、減便をしながら運行を開始したのですが、そのタイミングで国内では一気に「コロナに我々は勝った!!」という雰囲気が生まれ、お店やレストランといったマスクが義務付けられている場所以外では、現地人はマスクをしなくなりました。

実際の国内の感染者数は、政府から累計感染者数がたまに発表される程度であり、増加しているのか減少しているのか、横ばいなのか不明の為、現在も不安は続いています。

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--どのように物件を探しましたか?


・物件を探す方法
日本のように不動産会社を訪問するのではなく、直接マンションやアパートのオーナーへ電話するのが一般的です。

私たちの場合は夫の職場の現地職員が各物件のオーナーに電話をかけ、アポイントを取り付けけました。既に日本人が住んでいる物件に空きがある場合は、その日本人を経由してオーナーへ依頼し、部屋を見に行きました。

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・内見の対応などはどんな感じでしたか?
私たち夫婦、職場の通訳(日本人)、アポイントを取ってくれた現地職員で各物件を見てまわりました。

間取りや住所を見て内見するのではなく、アポイント時間にその物件へ行き、空いている部屋を見て回るという方法です。すでに人が住んだことがある物件は家具家電がついていますが、まだ住んでいないまっさらな物件もあり、後者の場合は家具選びからオーナーと相談する必要がありました。家賃はオーナーもしくは管理人の言い値になるため、同じマンションでも住んでいる人によって価格が違います。同行してもらった現地職員から「交渉のためにも物件を見た時に、あまり一喜一憂しないように」と言われました。(表情やテンションを見られて値踏みされるそうです)

基本的にオーナーや管理人は愛想がないので、何か説明してくれるわけでもなかったため、こちらからかなり質問をしないと、有益な情報は得られませんでした。

 🔻我がマンションには共用の小さなジム部屋と小さなプールがあります。

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・日本人が契約するときの注意点
一番注意した点は治安面です。近くにバーやスラム街がある為、犯罪に巻き込まれやすいことが懸念点でした。

また、物件によって、家賃の先払いが3か月だったり、半年だったりするため確認が必要です。あとは”同じ建物にどこの国の人が住んでいるのか”について把握しておくことをお勧めします。アフリカならではの見方で言えば、停電・断水はよく発生するので、蓄電装置や貯水タンクがその建物にはあるかを聞いた方がいいと思います。

・物件探しで注意したほうが良いこと
家具家電付きで物件を探す時は、その家具や家電が壊れていないかどうか(作動するか)を契約前に必ず確認しましょう。

玄関や部屋、窓のカギがきちんと閉まるかもチェックした方が良いです。日本で当たり前の設備も、こちらでは一つ一つ確認しておいた方がベターです。また部外者・不審者が侵入しやすい構造でないこと、警備員や監視カメラの配置などのセキュリティも確認するべきです。カメルーンの場合、気に入らない部分はすべて直してもらってから入居する方が後々失敗がありません。結果家賃を上げられましたが、我が家の場合はベランダに虫よけの網戸を、防犯の意味もこめてつけてもらいました。

そうはいっても日本ほどのクオリティをカメルーンで求めるのは難しく、一長一短の差が激しいです。(例えば、部屋はいいけど管理人がお金をくすねるなど信用できない、静かだけど虫がすごい等)そのため、これだけは譲れないという部分は1つだけ持っておいた方がいいと思います。

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・こうしておけばよかったと思ったこと
おしゃれだと思って住んだ家が、ただのハリボテの可能性がある事を考えるべきでした。おしゃれだけど配管設備がおかしい、シャワー室の排水がままならない、ベッドが硬い等、住んでからでないとわからない問題がありました。

オープンキッチン形式で、換気扇がついていたから大丈夫と思ったのに、いざ住んでみると本来換気扇が外へ排気するはずの排気口が室外に繋がっておらず、意味をなさない換気扇だったなど、驚きの施工がなされていることがあります。

--移住してみて感じた事をそれぞれ教えてください。


・移住して感じた魅力的な点
日本と同じ北半球ですが、年中温暖でとても過ごしやすいです。乾季は暑くなりますが猛暑ではなく、雨季は温度は下がりますが日本の秋ぐらいの涼しさで、気持ちのいい気候です。

・便利に感じる点
パイナップル、パパイヤ、マンゴーがとても安いです。パイナップル、パパイヤは年中食べられます。既製品がそもそも少ないので、靴箱から姿見、服まで既製品を買うぐらいの価格でオーダーメイドできます。

約束時間を守らない、支払期限がすぎてから支払う等、きちんとしていなくても許される点も便利ですね(笑)

  🔻伝統小物がとても可愛い。日本には無い柄の布があるのでお土産などにすると喜ばれます。

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・不便に感じる点
コロナ自粛前から1人で出歩くのが治安上良くないため、散歩をすることができません。

大雑把で適当なところが多々あり、スーパーでもレジのお釣りが足りなかったり、商品の値段が違ったりすることもしばしば。また日本ほど食の多様性がないので、外食をしても短調なメニューになりがちです。店頭商品の常備性がないので、商品との出会いが一期一会です。いい商品だと知って再度買いに行っても、次は売っていないし、二度と入荷しないです(笑)

家のトラブルについて連絡しても専門家がすぐ来てくれません。呼んでから一週間後に来るなんてこともありました。

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・遭遇したトラブル 
部屋のおおもとの排水管が詰まり、それが原因で、洗濯をしても洗い物をしても水が大量に漏れるという事態に…。

レストランへ行った時には、テーブルクロスにダニがいたようで、帰宅後たくさん噛まれていたことに気付きました。また、買った小麦粉の包装が破れていた、買ってきたチョコレートを開けるとなぜかクモの巣がはっていた…なんて日本では考えられないことが起きるのもカメルーンならではです…(笑)

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--現地の方とコミュケーションを取る上で気をつけている事


現地にいる外国人は皆お金持ちだと思われているので、現地の人を信用しすぎないこと!警備員だからといっても、お金をもらえばどう転ぶか分かりません。お手伝いさんが何かしら盗ることもあり、いい人の知り合いはいい人ではない可能性が高いです。

--現地の国民性を教えてください


きちんとしている人とそうでない人との差が激しいです。レストランにホールスタッフが2人いても1人だけがせっせとオーダーをとって料理を運び、もう一人は何もしない、呼んでもその人は来ない等の経験はよくあります。私の主観ですが、「最小努力の傾向性がある=あまり頑張ることをしません。日本人がやりすぎなのかもしれませんが「よりよいサービスを提供する」という意識は低いようです。

今の状況を変えず(努力せず)、お金が欲しいと思っている人も多いのでタチが悪いところもあります。

--今後の夢や目標をお教えてください!


カメルーンにある可愛い小物や、アフリカン布を輸出するビジネスがしてみたいです。

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〜最後に〜
--これから移住を考えている移住後輩たちへ一言アドバイスをお願いします!


公用語は英語、フランス語ですが、大半がフランス語です(商品の名前から看板まで)。

日本人に欠かせないお米もあります(笑)

〜番外編・カメルーン〜
日本人の現地恋愛事情についてもお聞きしてみました(^_^)


●どんなタイプ(男女)が多い?
細い人からかっぷくのいい人まで幅が広い。モテる女性の条件は太っていること。こちらでは、ふくよかな体型は「富と平和の象徴」とみられるらしいです。

●みんなどうやって出会ってるの?
道でナンパをしているのをみかけました。あとはバーなどでしょうか。

●日本人はどんなタイプがモテるの?
女性はふくよかな人。男性はガタイのいい人。

●デートカルチャーで日本と違う点はある?
首都でも電車、バスといった公共交通機関が十分整備されておらず、また現地の車は高価なので、タクシー移動が主になります。

M.Sさんありがとうございました!


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