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【映画感想】沈黙のレジスタンス

映画を観終わってしばらく時間が経っても、心臓が大きくなるような、心が掻き乱される映画でした。
なんとか今の気持ちをどこかに留めておきたくて、感想をここに残します。

舞台は第二次世界大戦、ナチス下のフランス
ユダヤ人の子どもたちをスイスをはじめとする安全な所に逃し、救ったマルセルマルソーを主人公とする映画です。

戦争をテーマにする映画は、観ていてとても辛い。この映画の中にも、目や耳を隠したくなるほどの残酷な映像、思い出すだけで恐ろしいピストル音がたくさん出てきました。

もちろん、「こわい」で終わらせたらいけない。この映画のテーマは戦争の恐ろしさではなく、芸術が人々を救うこと、人間の強さと優しさといった戦争を超えた極限状態における人間について描いてあるように感じました。

私たち戦争を経験していない世代は、大人になるとその恐ろしさを知らないでいることもできる。目を背けることができる。
この映画だって、上映中、全身が恐怖で震えた。
だけど体験していないからこそちゃんと知って、事実を伝えていかないといけない。歴史は繰り返してしまうから。あんな酷いことを、2度と繰り返さないように。

そして同時に、今も世界は平和じゃない。その事実を、私たちは再認識しないといけないと強く思いました。

宗教的観点から感想を述べると、ユダヤ教の教えを守る子どもたちが「アヴェマリア」を歌う姿は、身を守るためとはいえ私たちには計り知れないと、涙が止まりませんでした。

書いた割に全く纏まっていないけど、でもとりあえず。あまりに衝撃的だったから、この気持ちを忘れたくなくて。
子供の頃観たシンドラーのリスト以来といっても過言ではないくらい、感情が揺さぶられる映画でした。
この映画の製作者の方々に敬意と感謝を。

福岡では1つの映画館でのみの上映。ミニシアター初デビューでしたが、いい映画ってきっとたくさんある。またすぐ来ます。

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