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周山街道をゆくchapter2-1 御経坂峠

→chapter 1-3 西明寺 高山寺
5月26日(日)いつもよりかなり朝早く目が覚めた。数日前からnote,chapter1高雄神護寺の編集で気になっていたことがあった。それは冒頭のtextに添付する適切な写真が無いことであった。やはり撮りに行くか?金閣寺・龍安寺などの開門前のJRバスが混まない時間帯を狙うしかないと考えた。

御所の口 バス停

予定通り円町バス停から座ることができた。福王子は車窓からうまく撮れたが、御経坂峠はバスのスピードが早すぎて満足いく写真が撮れなかったので次の"御所の口"バス停で降りることにした。

国宝 子安延命地蔵

"御所の口"バス停横に国宝子安延命地蔵の石標があった。幾度となく周山街道は通っているが、この地を歩いたことはなく、こんなところに国宝級の地蔵があるとは思っても見なかった。ここは後日行くとして第一の目的の御経峠を目指し歩道の無い周山街道を歩いた。

御経坂峠

この日も快晴なのに峠は木々が生い茂り薄暗い。Appを使えば写真を明るくできるが、僕はreality(自然のまま)を好む。ここが通学路なのか?この峠付近には歩道が確保されていた。その歩道を電動付自転車で市街方面から高齢男性がきつい坂を登ってきたのに驚かされた。高校生の頃、5段ギヤのサイクリング車でこの坂を登り切ったことを思い出した。今ならたとえ電動でも躊躇するだろう。その高齢男性の自転者と峠ですれ違うと少し下った先に軽トラがやっと通れるくらいの細い側道にその自転車は消えた。

もみじトンネル 御経坂峠付近

後を追ってみるとその細い道は生活道路と思われ、車止めのコーンが置いてあった。僕も安全を考え必然的にこの道を行くことにした。谷に向かってものすごい下りだ。スピードが出すぎないようゆっくり下りた。600mくらい行っただろうか、人家があった。

区民の木 清瀧宮の杉 御神木

そこは三叉路になっており、この道が旧周山街道であることに気づいた。この杉の大木の反対側に寂れた祠があった。

寂れた祠 清瀧宮

僕はこの立札を読んで驚愕した。何年か前に神護寺に行った際、清龍宮の存在を知った。周山街道(国道沿い)を探しては見たもののわからず、まさかこんなところにあるとは思わなかった。杉の大木はこの御神木だそうだ。この立札を要約すると以下になる。

清瀧宮(清瀧権現社)

『弘法大師空海が入唐し、密教第一人者の青龍寺恵果(けいか)に師事し密教の奥義を伝授された。空海は(809年)に高雄山寺(神護寺)に入山、以後14年間住持された。青龍寺の鎮守として祀られていた密教の守護神『青龍権現(善女龍王)我が国に勧請され。高雄山寺の鎮守としてこの地に祀られたのが当社のはじまりと伝わる。日本では『青龍権現』が紺碧の海をはるばる渡ったことから青龍にそれぞれの漢字に『さんずい』を付けて『清瀧権現』になったという。桃山時代の『神護寺伽藍図』には楼門と並んで社殿・鳥居を構えた『清瀧権現』が描かれており。当時の規模の大きさが偲ばれる』。

清瀧宮?どこかで聞いたことがある。そうだ!世界遺産醍醐寺の上醍醐にある清瀧宮がもっとも有名ではないだろうか?他にも全国の弘法大師の足跡には点在しているようである。神護寺の前を流れる清滝川や清滝の地名は清瀧権現から来ていると知り、ここにも弘法大師の偉業の一つを体現できた思いである。

標識には㊧神護寺、㊨西明寺・高山寺とあった。僕はゆるやかな登りの神護寺方面を選んだ。それは今日の2つ目の目的地、錦雲渓に行くためである。

chapter 2-2 錦雲渓 →

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