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OMURO 88 chapter 1

世界遺産御室仁和寺(御室御所)は平安時代中期(888年)宇多天皇が開創した。(以下の写真は2024年4月10日撮影)

仁和寺西門にある看板

約200年前、四国八十八カ所霊場になかなか行くことができない人のために第29世門跡、済仁法親王の発願により約2時間(1日巡礼)で八十八カ所を巡礼できるよう整備された。

仁和寺西門

OMURO88(御室八十八ヶ所霊場)はこの西門から始まる。

第一札所

第1札所の場所がどこにあるのかわからなかった。結局googled(ググって)ルートを探した。西に行くと寂れた神社の門があり、火の用心という看板が入り口付近にあった。御室八十八カ所霊場も世界遺産仁和寺の一部である。あの素晴らしい仁和寺の境内に比べてあまりにも貧相すぎてここではないだろうと思った。付近を探したも見つからず、再度戻って恐る恐る中に入り、(上記写真の場所)さらに近寄って初めてここが一番札所であることがわかったくらいである。あの西門の派手な看板はなんだったのか?

御室ムスメ

1番札所の祠の前に受付があり、お寺らしい地味な紺の服を着た女性がいた(受付があるのは1番札所のみ)。何やら観光客風の女性が朱印を求めに来ていた。それを横目におかしなQRコードに気づいた。健康健やかラリーとある。仁和寺の厳かなイメージとはあまりにも掛け離れたポスターである。OMURO88はプチトレイルコースであり、ハイヒールの靴を履いた人にはお勧めできない。


弘法大師の銅像とやすらぎの道の石像

1番札所に張り紙があった。46番札所付近と記憶するが、蜂の巣があると注意喚起が出ていた。スズメ蜂と遭遇したらどうしようと一瞬足が立ちすくんだ。せっかく来たのだから途中まで行ってみようと思い直した。2番札所はどこにあるのか?受付の女性はまだ観光客の対応に追われていて聞くことができなかった。ゴミ収集車が札所の横に停まり、造園業者風の人、数人が伐採したたくさんの枝葉を台車に乗せて運んでいた。それに隠れるように通路があった。その前には弘法大師の銅像があった。ここは四国八十八カ所霊場のミニチュアだ。作業の邪魔をならぬよう合間を見てその通路を入った。

第2番札所
第3番札所

入って20mほど行くと第1番札所の裏側に第2番札所を見つけた。続いて3,4,5と立て続きに20mくらいの間隔で見え、これなら簡単に回れそうだと思った。巡礼記念に一つ一つの祠を拝みながら建物や標識を撮影して巡ることにした。


第8番札所 防犯カメラ作動中・情報提供のお願いの掲示物

祠の中には仏さまが安置されていた。200年くらい前に四国八十八ヶ所の各お寺から仏さまを招聘して来たらしく、味わい深い仏さまばかりである。第5札所が過ぎると本格的な登り坂に差し掛かった。防犯カメラ作動中の看板があった。祠の扉には鍵が掛かっているが、やはり仏像や賽銭を盗もうとする輩がいるのか?たまにそういったことをニュースで見たことがあった。罰当たりめ!!

ハイカーhiker(トレッキングやハイキングを楽しむ人)による不審者相互監視通報システムがある。常に誰かに監視されている状況を作り出している。『情報提供のお願い』の掲示物があった。盗難以外に倒木や建物の破損など見つけたら情報の提供をお願いしていたいと書いてあった。尚、僕は拝み時、賽銭箱に賽銭を入れなかった。その気になれば盗むことは容易な箱である。それを防ぐ意味もある。

第10番と11番との間にある石仏

他のトレイルコースと違い札所番号をカウントしながら歩くと進捗状況がわかりやすい。祠ばかりではない。所々で石仏に会える。このコースは変化に富んでいるから面白い。

第14番札所

各祠にはペットボトルが置いてある。何のため、花の水やり?

遠くに京都タワーが見える

どんどん登って行く。ここは見晴らしが素晴らしい。遠くに京都タワーが見える。眼下には双ヶ丘を囲むように閑居な住宅が広がる。眺めがいいところにベンチがあった。しばらく花冷えが続いたが、今日は日差しが照りつけ汗ばむ。ウインドブレーカwind breakerを脱いだ。 バックパックを降ろし、ベンチに腰掛け、まずは水筒のお茶を一口飲んだ。春の風が心地良い。大きく深呼吸した。BREAK TIME!!

眼下の双ヶ丘を囲むように閑居な住宅街が広がる

→Chaper 2


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