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ギラティナの何がやばいのか

今回はガチ半分ネタ半分でのカード考察。
デッキの参考、暇つぶし、その他なんか興味あれば読んでもらえると嬉しい。

さて、今回紹介するのは昨今何かと話題をかっさらってるこのカード。

【ギラティナV】【ギラティナVSTAR】

2022年7月15日発売の拡張パック『ロストアビス』にて登場。それから約半年を経てレギュレーションも新たにE~Gとなり、新機軸exの台頭と思いきや環境を我が物にしてるのが彼らである。半年も経ってなぜいま?なにがやばい?ポケカに慣れてない人にもわかりやすいように解説をしていこうと思う。

それでは、まずは気になるそのスペックを画像越しに見てみよう。


ギラティナV
ギラティナVSTAR


ち ょ っ と ま て


現代ポケカをやっている人はもちろんのこと、ポケカをやったことがある人ならすぐ理解できるような、ツッコミを入れずにはいられない誰がどう見てもぶっ壊れなカードである。
以下、何がどうぶっ壊れてるのかワザごとに分けて解説していく。

【アビスシーク】

自分の山札を上から4枚見て、その中からカードを2枚選び、手札に加える。残りのカードはロストゾーンに置く。

なんで4枚も山を掘れるんだよ

山を掘るカードといえば、ルギアVのかぜよみやガラルヤドキングVのちょうごうが手札1コストで3枚、ロトムVの特性そくせきじゅうでんが素で3枚といった感じである。そこにきてギラティナは4枚。その4枚の中から2枚を取捨選択できるので、実質的なアドバンテージは3枚ドローと互角以上。多色前提のドラゴンタイプでありながら無色1エネでよく、とりあえずエネさえあればOKという汎用性の高さは特筆すべきところ。

トレーナーズに視野を広げてみても、サポートの「アクロマの実験」は5枚見て3枚加えて2枚ロストと性能自体はアビスシークを上回るが、問題はアクロマの実験とアビスシークが個別に使えること。同じ番に両方やれば実質「9枚の中から5枚を手札に、いらない4枚をロストに」ということになる。

ヤミラミのロストマインやグッズのミラージュゲートに対する潤滑油になるのはもちろんのこと、デッキの有価物と廃棄物を選べる上に圧縮で更に有効なカードを引ける確率を上げる、といった副次的な効果も期待できる。
普通に初期札として出すだけでもアドバンテージの塊で、耐久も安心のHP220でドラゴンタイプ特有の弱点無し。次の番から進化もできる事を踏まえると、如何にこのカードのスペックが常軌を逸しているかわかるだろう。

【ひきさく】

草超無 160
このワザのダメージは、相手のバトルポケモンにかかっている効果を計算しない。

これほどのスペックを持ちながらアタッカーとしても十分強い。
確かに草と超を含めてエネ3個は要求されてる。しかし、エネ3個で打点160の時点で既にアタッカーとしては最低限のラインを保てているのだ。非ルールはほぼ1発、ex・VMAX・VSTARも2発で倒せる、それが160だ。そこにきて所謂貫通効果あり。
って...…

なんで貫通持ってんだよ

おかげでミルタンク(ミラクルボディ)やVガードエネルギー、かがやくサーナイトといったV対策のカードを気にせず突っ込める。今後出るであろう耐久カードも一切無視できるので突破は容易。エネ要求の重さも前述のミラージュゲートが使えるロスト7枚に到達してれば気にならないので、このワザの柔軟性はテキスト以上に高い。

そして進化したギラティナVSTARはというと、

【ロストインパクト】

草超無 280
自分の場のポケモンについているエネルギーを2個選び、ロストゾーンに置く。

進化前でさえ及第点の威力なのに、進化すると同じエネ要求で打点が一気に上がる。

なんで280も出るんだよ

280とはVSTARや1進化exを1発に持ち込めるライン。進化前のひきさくから貫通が抜けてエネのロスト行きが課せられたものの、それを補って余りある数の暴力と言えよう。たとえ耐えられたとしても、モミ等で回復しない限り次のウッウ(おとぼけスピット)、ヤミラミ(ロストマイン)できぜつ確定である。しかもエネのロスト行きは自身でなく自分の場なので、ベンチについてるエネを選べば次も普通に撃てる。おまけにロスト行きは即ち後述のスターレクイエムの布石になるのでデメリットになるかも怪しい。

【スターレクイエム】

草超
このワザは、自分のロストゾーンにカードが10枚以上あるときにしか使えない。相手のバトルポケモンをきぜつさせる。[対戦中、自分はVSTARパワーを1回しか使えない。]

ロストインパクトというオーバーパワーなワザを持ちながら、確定できぜつするワザも持っている。

なんで草超1個ずつだけで撃てるんだよ

ロストマインで知ってのとおり、ロスト10枚なんて縛りはあって無いようなもの。じゃあエネ要求はというと、草と超1個ずつとなぜかひきさくやロストインパクトよりも軽い。1回限りのVSTARパワーではあるが、他のVSTARパワーを要するワザ、特性以上に直接的に勝利に結びつく確定きぜつなのでいかに破格かわかるだろう。
たねポケモンのみ、進化ポケモンのみ、ルールを持つポケモンのみといった無粋な縛りも無く、撃ったら確実にサイドを1~3枚獲得。
先述のロストインパクトらと合わせれば、たった1匹で戦線は崩壊すること請け合いである。

【まとめ】

要するにギラティナの何がやばいのかというと

・山掘りとロスト稼ぎができるアビスシーク
・耐性貫通のひきさく
・正面からほぼ全員1発のロストインパクト
・確定きぜつのスターレクイエム

とどのつまり、書いてあることが全部やばい

じゃあ何で登場直後でなく今騒がれてるのかって話だが、登場時点ではDマークのカードがまだスタンダードに居て、スターレクイエムに対してビッグパラソルやウォッシュ水エネルギーといったワザ効果の耐性を付与できるカードがあったこと。それから下支えとなるキュワワーにしろウッウにしろ特性ありきなので真っ向から封じた上に狩りもできるガラルマタドガスがいたこと。
それと、散々こいつの強さを書いといてなんだが「ギラティナV」「ギラティナVSTAR」は序盤に限っては大物を狩れない、あくまで準備を要するポケモンである。
最初からクライマックスなミュウVMAX(メロエッタ)やDマークが使えた当時のルギアVSTAR(アーケオス)のような問題児とは違うのだ。

とはいえ、現環境ではぶっちぎりで最強クラスのポケモンであるため、とりあえずキュワワーや入れ替えカードと共に投入するだけでもその強さが体感できるだろう。

【ギラティナに穴はあるのか】

穴なんて無いかのごとく強いところを紹介してきたこのカード達であるが、現状、一応穴はある。

超デッキにおいては、グッズロックのできるジュペッタexを使うと動きを鈍らせることができる。ミラージュゲートのほか入れ替え系カードも封じれるので総じてロストに刺さる。アビスシークで山を掘ってる間に大技でギラティナVを倒せれば勝機は見えてくるだろう。
また、数少ないスターレクイエムに耐性を持つミュウツーVUnionを準備できれば、ファイナルバーンでギラティナを、サイコプロージョンでキュワワーら小物を根こそぎ獲れる。
局所的ではあるが、こくばバドレックスVのアストラルビットでサイコプロージョンと似たことができる点も見逃せない。
雷デッキにおいては、レジエレキVのスイッチボルトで小突きつつクレッフィをバトル場に突き出して動きを止めるという手がある。他のレジエレキをVMAXにできればスイッチボルトの打点が上がるので、サイドを稼ぎつつ特性を封じれるのがポイントだ。

後、ギラティナVSTARはワザの関係上、継戦能力に乏しい点がネックとなる。ロストインパクトはデッキ構築上安定して撃てるのは恐らく2発。3発目は相当無理をする必要があり、4発目を撃つ頃には間違いなくガス欠。そしてスターレクイエムは1発限り。つまりどうにかしてロストインパクトの2発を乗り越えれば逆転の目が出てくる。問題はその2発をどう凌ぐか、そして後続のヤミラミにどう対処するか。その点HPを全回復できるモミが重要となると個人的には思う。

【終わりに】


ギラティナの圧倒的性能を活かすか、対策に集中するか、今後のカードプール増加に期待するかは各プレイヤーの判断に委ねるところ。今回の解説が少しでも参考になれば幸いである。

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