見出し画像

【ディメンションゼロデッキ紹介】青単隊列

3×3

ディメンションゼロは3×3のスクエアにユニットを配置し、移動させて戦うTCGだ。まずは一番手前の自軍エリアにプレイし、中央エリア、敵軍エリアへと移動していく。敵軍エリアはその名の通り対戦相手の領土であり、そこに侵入するのにはリスクが伴う。ただ、将棋で駒が敵陣に到達すると「成る」というボーナスがあるように、ディメンションゼロでも敵陣に侵入するというリスクある行動への見返りとして、いくつかの能力が用意されている。今回は、その中のひとつ「隊列召喚」を軸に据えたデッキを紹介する。基本的な戦略はビートダウンながらも、型に嵌った際の爆発力はコンボのようでもあり…青ならではのトリッキーな動きで相手の意表を衝く、非常に面白いデッキだ。

隊列召喚とは

隊列召喚とは、指定されたスクエアにユニットやベースを配置することを条件に、通常より軽いコストでプレイ+ボーナスを得られるという能力だ。様々な隊列が存在するが、例をいくつか紹介する。

■:隊列召喚の条件となるユニット
★:隊列召喚の能力を持つユニットがプレイできるスクエア

ビッグアイ
同じラインの敵軍エリアと自軍エリアにユニットが存在することが条件
(中央ラインでも右ラインでもよい)
■▢▢
★▢▢
■▢▢

トライアングル
中央ラインの敵軍エリアと左右の自軍エリアにユニットが
存在することが条件
▢■▢
▢★▢
■▢■

デッキレシピ

キーカード

料理長コック・ハワード
このデッキの根幹を担う、隊列召喚-ビッグアイを持つユニット。
6コスト6000スマッシュ2のボディながら、隊列召喚では2コストでプレイが可能だ。同じスペックのユニットは各色に存在するものの、このカードは隊列償還時のボーナスが群を抜いて優秀だ。それは「デッキから5コスト以下のユニットを任意のスクエアに置く」というもの。呼び出したユニットはターン終了時に手札に戻るものの、出た時の効果は問題なく誘発する。
状況によって呼び出すユニットを選ぶことができるのも大きなポイントだ。
手札に握っておきたいユニットの疑似的なサーチ手段としても使える。

神を討つ魔剣の勇者
5コスト7500のユニットで、唯一採用されている緑のカード。通常コストでプレイすることは不可能だが、コストを踏み倒す手段は豊富に用意されている。能力は、このユニットが場に存在する限り、相手のユニットかベースが場から墓地に置かれる度、相手のエネルギーを2枚フリーズするというもの。しかもフリーズしたエネルギーは次のターン開始時にリリースしない。おそらく《料理長コック・ハワード》から最も多く呼び出されるユニットで、適当な相手のユニットのいるスクエアに呼び出してバトルに勝つことでエネルギーを縛る。相手は盤面のユニットに加え反撃のためのエネルギーまで失うということで、盤面の優位を固定する力が非常に強いユニットだ。

侵略者の一撃
確かに《料理長コック・ハワード》は強力だが、ユニットを出し、移動し、隊列召喚の形を整える。そんな正攻法だけでは、隊列召喚の準備を整えるのは難しい。そんな時に求められる絡め手がこのカードだ。
3コストのストラテジーで、少々挙動がややこしい。
①プレイの追加コストとして、手札から青いユニットを任意の枚数公開する
②公開した枚数+2以下のコストを持つユニットを手札かプランから選ぶ
②選んだユニットを自軍スクエアにリリース状態で置く
②場に出たユニットにこのカードを結合する
③スクエアを対象に取る
④場に出たユニットを、対象のスクエアにフリーズ状態で置いてもよい
※一連の処理には同じ番号を振っている

つまり、手札に青いユニットがあればあるほど重いユニットを場に出し、いきなり敵軍エリアに飛ぶことができる。自軍に他のユニットがいれば、即座に隊列召喚の準備完了といった寸法だ。手札に来てしまった《神を討つ魔剣の勇者》を場に送り出す貴重な手段でもある。最速3ターン目に《神を討つ魔剣の勇者》を場に出し、相手のユニットとエネルギーを奪うのはもはやエクストラターンに等しいインパクトだ。ちなみに対象に取ったスクエアに飛ばないことを選択することもできる。その場合はユニットがリリース状態で残るため、疑似的な速攻ユニットとして扱うことも可能だ。
ある程度の手札枚数が必要になるため、先手より後手向きのカードと言える。

七つの海の王子
2コスト2000の小型ユニット。自身をフリーズすることで、青ユニット1体のパワーを倍にする。このゲームでパワー加算カードは数多くあれど、パワー乗算はこのカードのみだ。このカードにも非常に分かりづらい挙動がある。自身の移動にスタックしてフリーズし能力を使った場合、移動が解決するとリリース状態に戻るのだ。何故こういった挙動になるのかの説明はルール有識者に譲ろうと思う。Twitterで#D0_TCGのタグ付きで質問すれば、きっと回答が得られるだろう。ともかく、ルール上そういった挙動になっている。
移動しつつ自身のパワーを倍々にして行けば、すぐにどんなユニットでも踏み潰せるパワーに成長する。相手が好きを見せたが最後、盤面のユニットを一掃しつつ隊列召喚の形に持ち込んでしまえる。
青いユニットの移動コストを軽減する《鮫の王子レッドアイ》とは非常に相性が良く、並べると無限移動・無限パワーを実現する。

建材商人カイト・マシュー
建築家スラシュ・ライト
星降る海の魔女アナ
プランゾーンからの展開力を増強する、「覚醒」能力持ちのユニット達。覚醒とは、プランゾーンからプレイする際は通常よりもプレイコストが低くなるという能力だ。コストとして、場のリリース状態のユニットをフリーズする必要があるので、展開を優先するかスマッシュを優先するかの見極めが大切だ。《建材商人カイト・マシュー》と《建築家スラシュ・ライト》はプランゾーンからプレイされた時にドロー、《星降る海の魔女アナ》は手札からのユニットの踏み倒し能力を持っている。

デッキの特徴・戦い方

何度か書いている通り、《料理長コック・ハワード》の隊列召喚を目指すことが基本的な戦略だ。先手はその利を生かした小型ユニットの移動、後手は《侵略者の一撃》の踏み倒しと、それぞれに合ったプランが用意されている。また「覚醒」ユニットが多く採用されていることで、手札と盤面を整えながら腰を据えて戦うこともできる。技巧派という青のイメージに反して、ユニット同士の肉弾戦に滅法強い。隊列の準備が整う=相手の「詰み」となる場面も多々あり、絡め手の多さから相手のプレイミスを誘いやすいという利点もある。

デッキの弱点

盤面のやり取りに長じている反面、盤面以外への干渉を苦手とする。手札破壊も墓地除外もできない。なので相手が大型ユニットによる一撃必殺を狙うようなデッキが相手の場合、できることは先に殴りきるくらいのものになってしまう。とはいえ持ち前の展開力によって、そんな戦い方も対策として成り立ってしまうのだが…
また《料理長コック・ハワード》や《侵略者の一撃》による展開は、整えた手札を盤面に還元する力は非常に強いが、その盤面から手札への還元は基本的にない。なので手札を多く使った仕掛けを凌がれてしまった後は、劣勢となってしまう。詰めを見誤ると自身の首が危うくなるという訳だ。

最後に

TCGにおける青のイメージ通り、非常にテクニカルな戦い方ができる青単隊列を紹介した。3×3のスクエアをめいっぱい使った隊列召喚の面白さを、是非体感してみてもらいたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?