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とある催眠セラピストのつぶやき 「ストレスを軽減するまで、何度でも」

今日お会いしたのは、いままで何度も催眠セラピーを利用してくださっている掛かり手さん。しかしこの日はいつもと違って、沈んだ表情をしていました。
カラオケルームに着くと、最近のことを語る口調がいつもより雄弁に。どうやら仕事のストレスがかなり溜まっていたようです。
僕はカウンセラーとして聞き手に徹し、悩みをだいたい把握したうえで、セラピーに移行しました。
「職場の人間関係が原因でネガティブになっているようですので、気持ちが楽になるよう催眠状態で導いていきますね」
3.2.1、パチン。

深い眠りの中でヒーリングを開始。導いているうちに、掛かり手さんは眠ったまま泣き始めてしまいました。語っているときは冷静だったのに、やっぱり辛さを我慢してたんですね。泣かせるに任せて、ヒーリングに徹します。

落ち着いたのを見計らっていったん起こしました。
「気分はどうですか? まだ気に掛かることはありますか」
「職場での私の仕事のやり方が……」
どうやら人間関係以外にも、仕事に対する自信を失っていたようです。
「では、その考え方も変えましょうか。目が覚めると自信を取り戻していますよ」
パチン。
再びトランス状態で自己肯定感を高めます。頑張っている自分をハグしてあげてくださいと告げると、目を閉じたまま脳内にいる自分に腕を伸ばして、ぎゅっとしてくれました。
二度の催眠を終えて起きてもらったとき、掛かり手さんが穏やかに笑ってくれたのを見て、ようやくこちらもホッとしました。
その後は、ご本人にとっていちばん安らぐ幸せな空間を頭の中に作ってもらって、その中でゆっくりと遊んでもらいました。猫ちゃんと一緒に眠れて幸せそうに笑っていました。

掛かり手さんのストレスが強い場合、こちらも腰を据えて何度もトライしないといけないと実感した日になりました。
(2023.1.28)

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