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女一人でストリップ「東洋ショー劇場」に行ってきた


1.始まるまで


天満駅の改札を出てすぐ、マクドナルドの方を見ると、『東洋ショーはあちら』と矢印で示された小さな看板があった。
道順は事前に調べてきたが、初めて行く場所は前もって道を調べても、ほぼ毎回迷子になる私にはありがたい。
看板の示す方に進み、公式ホームページ記載通りファミリーマートで右折。
おうどん屋さんの良い匂いがすると思ったらすぐに、青いテントを発見できた。
私にしてはスムーズな到着。
劇場前は上演時間を今か今かと待つ人がチラホラ―と、想像していたのだが、劇場前は誰もいない。
本当に人っ子一人いない。
それはそうと、劇場のすぐ隣は業務スーパーだ。
さらにその業務スーパーの前の道路の向こうは大きくて小綺麗な集合住宅だ。
マジか。
こういうセクシーな店に来るのは産まれて初めてなのだが、劇場前でウロウロしていても始まらないので中に入る。
出演するタレントさんのポスターを横目に階段を上る、上る。
そしてついにロビーに到着。
日曜日のせいか人でごった返している。
外に人がいなかったのは皆ここで待機していたからか。
フーン、長蛇の列だな。
きっと入場チケット購入待ちの列だよな。
最後尾に並ぼう。
と、一番後ろに並んだら、スタッフさんにストップされた。
え?私もうミスした?
「初めてのお客様ですか?」
はい
「チケットをこちらで購入してから進んでください」
と示された先には、チケットの自動販売機。
階段上ってすぐの右手に設置されている販売機でチケットを購入するシステムだった。
販売機に全く気付かず素通りしてしまった。
チケット(4500円)を購入し、カウンターのスタッフさんに見せて入場。
その際、撮影会、ブロマイド、飲み物購入に使用できる500円クーポンも貰えた。
改めて列に並ぶ。
中華風の内装のロビーでキョロキョロ周りを観察する。
なお、事前に閲覧した劇場公式HPではハローウィン風の内装だった。
ロビーの内装は頻繁に変更されるのだろうか?
私の他にも少しは女性がいるかな…と探してみたが、私以外の女性は見当たらない。
男性ばかりだ。
下は大学生くらいのお兄さんから、上は白髪のおじいさんまで。
一番若い客と、一番高齢の客は、年齢が半世紀は離れているだろう。
唯一の女性客としてじろじろ見られたり、周りにプークスクスされるかもと心配していたが、全くそんなことなかった。
男性達は各々スマホをいじったり、友人とお喋りしたりして待機している。
誰も私のことなんて気にしていない。
私の方は周りをじろじろ見まくるが。
一緒に来た友人に、他のストリップ劇場や昔のストリップ劇場について語る、ストリップ通。
杖2本装備のおじいちゃん。
このまま取引先に向かいそうなスーツ姿のサラリーマン3人組(仕事はどうした?)。
そして私が最も注目したのは、お揃いの猫耳カチューシャトリオ(この猫耳については後述)。
それにしても人でぎゅうぎゅうだ。
でもストリップ通ニキの話に聞き耳を立てていると、これでもこのロビーはストリップ劇場のロビーにしては広い方とのこと。
という事は、それこそ私が想像していたように劇場前で待機せざるを得ない劇場もあるのだろうか?
人垣の向こうでは、ステージがある部屋の扉がいつの間にか開いていて、ロビーからも少しステージが見える。
5人いるタレントさんの最後の1人がTシャツ姿で終わりの挨拶をしているようだ(後でこれは挨拶ではなかったことが分かるのだが後述)。
それからしばらくして5人全員そろってのフィナーレも遠目に見えた。
観劇する前にラストを覗き見してしまったが、まあ良い。
私はネタバレはあまり気にならないタイプだ。
そしてついに入場。


私がエクセルで作った館内図

想像していたよりも狭い―が、考えてみれば、あまり広いとステージが遠くて見えにくい客が発生するだろうから、この広さがちょうどいいのだろう。私はタレントさんが裸になる丸いステージCの近くに座った。
この丸いステージ近くが最も良いポジションなのでは―と思っていたのだが、特に席を無言で取り合うようなことも無くあっさり座れた。
座席はどのエリアもまんべんなく埋まっている。
そして、少しは空いている席もあるのに、部屋の壁沿いで立っている客もいる(この立ち見の人たちについては後述)。
部屋の明かりが落とされ、ステージAに、綺麗なお姉さんによる注意事項の説明映像が投影される。
映画館みたいだ。
続いて「(タレント名)のステージをお楽しみください」とアナウンス。
人生初のストリップショーが始まった。 

2.ステージ・前半


1人目。
中華風衣装を着たお団子頭の女性。
中華風といってもスリットが入ったチャイナドレスではなく、貴人風の赤い着物で、裾は床に引き摺る程長い。
露出度ゼロ。
中国語のゆったりした曲で中華舞踊。
着物は軽い素材らしく、ステップに合わせて長い裾がひらめく。
2曲目では赤い着物を脱ぎ、下に着ていた桃色の着物でダンス。
やはり露出度ゼロ。
そして3曲目。
桃色の着物を脱ぎ、下に着ていた赤いチューブワンピースでダンス。
ステージBで静かな曲が流れる中、服をはだけさせてゆく。
舞台がゆっくり横回転する仕掛けのステージCの部分に座り、紐パンツを脱ぎ、脱いだパンツを自分の太腿にくくり付ける。
ワンピースで覆われているのはお腹と腰だけの姿で、色んなポーズで体を見せる。
足を高く上げたポーズで制止すると客席から拍手。
私も拍手した。
こうして1人目のステージが終了し、タレントさんは拍手の中一礼して舞台袖に戻っていった―と、思ったら
「オープンショーをお楽しみください」とアナウンス。
オープンショー?何それ?
軽快な音楽が流れ、裸の上に、タレントさんの名前が入ったハッピ1枚を羽織った姿で、先程までのタレントさんが再登場。
そして、ステージA→B→Cと順番に、客席に向かって、お尻を突き出したポーズや、足を広げるポーズ。
オープンってそういうことか。
時々タレントさんに数枚のお札を渡す客がいて、タレントさんはお礼を言いながら受け取る。
客席から渡しに行く人もいるが、壁沿いで立ち見していた人は、客席の間をスタスタ歩いて渡しに行く。
もしかして立ち見の人はチップを渡しやすいように立っているのか。
狭い客席の間を通ってステージ近くに行くのが煩わしいから、あえて立ち見してるのか。
こうして今度こそ1人目のステージが終了した。
そしてすぐ「(タレント名)のステージをお楽しみください」とアナウンス。
2人目。
白いフワフワの猫耳に、猫耳と合わせた白いフワフワのトップスとミニスカートとレッグウォーマー姿の、ツインテールの女性。
ん?猫耳?
あ、ロビーにいた猫耳トリオはこの人のファンか。
1曲目。
ステージAでダンス―と言うより、可愛い曲に合わせて、持参した大きな縫いぐるみで遊んでいる。
2曲目。
トップスは分解できる作りになっていて、肩回りの布地を外し、肩・ヘソ出しルックに。
1曲目とは逆のアップテンポな曲で、激しいディスコ系のダンス。
3曲目。
トップスもスカートも脱いで、エロマンガでしか見た事無いセクシーランジェリーに。
胸はほぼ丸出し、太腿だけでなくお腹までガーターベルトのような紐が装着されている。
丸いステージで、猫らしく四つん這いポーズになったりしながら体を見せてくれる。
そしてオープンショー。
あの猫耳トリオさん達はきっとチップを渡すだろうな、と思っていたら、チップを渡すだけに留まらず、わざわざ猫用のおもちゃまで持参して、タレントさんにけしかけていた。
そしてファンにしっかり応えるタレントさん。
猫耳トリオは、猫耳に猫用おもちゃまで用意して来場している、という事は、この猫娘ステージを何度も見に来ている熱烈ファンという事だ。
猫娘さん人気だな。
3人目。
今度のタレントさんは今期がデビューの新人さん。
1曲目。
中世ヨーロッパの貴族のようなフリフリドレス。
1人目の中華風のタレントさんに負けず劣らず露出度が低い。
2曲目。
1度舞台袖に戻って着替えて、白いレースのドレス。
トップスはヘソ出しだけど、スカートは長め。
長いパニエ付きのビキニのような形状の衣装。
3曲目。
再び舞台袖に戻って着替えて、白のシースルーワンピース。
全体を通してフリルやレースのエレガント・フェミニンな衣装で、曲やダンスも静か目だったと思う(いや、2曲目は少し激しかったかも…?記憶力が低くてすみません)
この人について特筆したいのはスタイルの良さ。
美しいスレンダーボディ。
特に背中。
ワンピースを脱いで全開にした背中が惚れ惚れするほど綺麗だった。

3.撮影会


3人目のステージが終わった所で、写真撮影タイムが始まった。
3人全員長蛇の列ができている。
1人目の中華さんがステージ向かって左端。
2人目の猫娘さんが丸ステージ。
3人目のスレンダーさんがステージ右端。
撮影は劇場が用意したデジカメで、観客本人が撮るシステム。
そして、タレントさんのポーズは客が指定できる。
猫娘さんの列には、「手はこう、足はこう、口はこう、頭の角度はこう、あとここはこうして」と細かく指定している、ポーズ指定細か過ぎニキがいた。
猫娘さんは「難しい~」と悲鳴を上げていた。
アイドルのチェキ会も多分こんな感じなんだろうな、行ったことないけど。
前半は着衣で、後半はヌードの写真が撮影できるとのこと。
せっかく貰ったクーポンをぜひ使いたいと思っていたのだが、誰にしようか決めかねたので、少し館内をウロウロすることにした。
荷物を持ってロビーに行くと、撮影会とは別の、劇場側が撮影したブロマイドが販売されていた。
クーポンはこのブロマイドに使っても良いな、と思いつつ自分の席に戻ると―誰かのカバンが置かれていた。
そうか、自由席だから、何かしらの方法で座席をキープしないと他の人に座られてしまうのか。
どうりで、やたらカバンやペットボトル置きっぱなしの席が多いと思った。
仕方が無いので他の席を探す。
丸ステージから斜めの所に何も置かれていない席があったのでそこに座る。
チェキタイムが終了し、4人目のステージが始まった。

4.ステージ・後半


4人目は袴に陣羽織の女侍。
膝上丈のミニスカ袴、とかではなく、普通の袴。
露出度皆無。
そして、刀持参。
この人のステージは女侍がたった一人で敵を倒していく、というストーリー性があった。
ストリップのステージで適役は誰がやるのかというと、人影の映像がステージに映されるので、女侍さんがその映像に合わせて刀を振るう、プロジェクションが使用されていた。
和風のBGMと、刀がぶつかる効果音が流れる中、大きく刀を振るい、時には飛び跳ね、動きはかなり激しい。
途中で陣羽織を脱いで、着物と袴姿になり、殺陣が続く。
そして一旦舞台袖に戻り、今度は青い浴衣姿に。
でもこの浴衣、よく見ると左右の片方は普通の布だけど、もう片方はシースルーになってる。
凝った衣装だ。
浴衣をはだけさせて露わになった体には汗が反射していた。あの殺陣が大変な動きだったのがより理解できる。
 
そして最後の1人。
このタレントさんはこのステージの花形。
テーマは不思議の国のアリス。
1曲目の衣装は時計兎。
といっても、バニーガールのような兎ではなく、半ズボンの執事服にモコモコの兎耳が付いた帽子。
2曲目の衣装はアリスで、黒のロリータワンピース。
そして3曲目は女王。
2曲目までは露出度ゼロだったのに対し、3曲目の衣装はお腹だけ覆う黒革のボンテージにニーハイブーツ。
そして巨大なモコモコファー。
この大きなファーは衣装であると同時に効果的な小道具で、ほぼ裸の体を大きなファーで包むダンスがセクシーだった。
 

5.撮影会からフィナーレ


ここで女侍さんとアリスさんの撮影会。
まだクーポンを使っていなかったので、あの殺陣をやってくれた女侍さんにお願いすることにした。
女侍さんは、赤い和柄のビキニの上に、同じ柄の着物というセクシー和風衣装に着替えていた。
列に並ぶ。
あ!私以外の女性客発見!
しかもその人も女侍さんの列に並んでる。
私の他にも女性客いたんだーと思いつつ順番を待つ。
私より前にいる人が、刀を床に立てたポーズをお願いしていて、それが恰好良かったので、私も同じポーズをお願いすることにした。
私の番が来た。
「こう―…さっき、やってたみたいな…刀を床に、ドンッてして、えっと…」
上手く伝えられない。
女侍さんは「こうかな?」と私のまとまってない要求に応えてくれる。
あれ、私、ポーズ指定細か過ぎネキになってる?
写真を撮りそそくさと席に戻る。
せっかくだから撮影の時「今日初めてストリップに来ましたが、面白かったです」とか言えばよかった。
撮影会が終了し、最後にフィナーレ。
5人のタレントさんが全員白いドレスに着替えて優雅にお辞儀。
これにてステージ終了。

6.帰宅しようとしたけれど


1度チケットを購入すれば1日に何回見てもよいのだが、そろそろ遅くなってきたので、もう帰ろう。
さっき撮影したチェキを受け取りにカウンターへ行くと
「現像には半時間程お待ちいただきます」
そりゃそうか。
あんなに大人数が並んだチェキ会なんだから、現像にはある程度時間が必要だ。
チェキ会の次のフィナーレを見て、すぐに出てきたら、まだ写真ができていないのは当然だ。
私は再び観客席に戻った。
本日2回目の中華さんのステージを見る。
次は猫娘さん―と思っていたら、タレントさんは同じだったが、演目が変わっていた。
テーマが猫娘から魔法少女になっていた。
幼稚園児のスモック服姿の、猫娘さん改め魔法少女。
持参したけん玉を操るが、玉が上手くはまらない。
そろそろ次の衣装に着替えなければならないが、けん玉が1度くらい成功するところを披露したい様子。
何度か挑戦して―成功!
客席から大きな拍手!
こういう所が追っかけファンが付くチャームポイントなのかなと思いつつ、幼稚園児が魔法少女に変身して―という流れのステージを見る。
2人目のステージが終わった所で、半時間くらい経ったので、そっと客席から離れる。
他のタレントさんの演目も変わっているかもしれないし、見逃すのはもったいない気もするが、そろそろ帰らなくては。
カウンターで今度こそ写真を受け取り、初めてのストリップ鑑賞の帰路についた。
 

7.まとめ

全体の流れ
露出度ゼロ、もしくは露出度が低い衣装で始まる
→ステージが進むにつれ、着替え、もしくは初めの衣装を脱いでいく
→半裸、もしくは全裸でポーズ
→オープンステージ
→以上を3人のタレントさんがやって、撮影会
→さらに2人のタレントさんのステージ
→撮影会
→全員登場のフィナーレ
 
髪型について
1人目の中華さんはお団子。
2人目の猫娘さんはツインテール。
3人目のスレンダーさんはショートカット。
4人目の女侍さんはポニーテール。
5人目のアリスさんはハーフアップ。
たまたまかもしれないけれど、全員髪型が違う。
もしかして、観客が色んな髪型の女性を鑑賞できるように、わざと髪型が被らないようにしてる?
もしそうなら、すごく細かいサービス精神だ。
 
パンツについて
全員紐パンツで、脱いだパンツは太腿にくくり付けていた。
衣装のどこかに小さなポケットとかを付けられないのだろうか?とも思ったが、猫娘さんのようなランジェリー系や、完全に全裸になる人だとポケット収納は無理だ。
きっと、色々試したり、考えたりした上で、太腿にくくり付けるのが最もやりやすい方法だと落ち着いたのだろう。
 
煙草の臭いについて
現在劇場は禁煙。
しかし、禁煙になるまでの数十年の煙草の臭いが建物に染み付いている。
コロナでマスクをしていたが、それでも臭いは気になった。
煙草の臭いが苦手な人は注意。
 
以上がレポートです。
ストリップに興味のある方、特に女性の方の参考になれば幸いです。
ただし、私が行ったのは2023年の初めです。
色々変更があるかもしれませんので、行く前に公式ホームページ等で情報をご確認ください。

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