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タクヤという後輩の話。

今日、タクヤの現世ラストライブが終わりました。

今日まで四日間、タクヤとの思い出を掘り起こしながら、にわかには言葉にできなかった感情を少しずつ文字起こししてました。

俺の中のタクヤは、ずーっと二十歳そこらのやんちゃキッズのまんまで。

クールぶってるけど中身はコミカルで。
たまにニコニコしながら辛辣な事言うんだけど情に厚くて。
ステージではもちろん輝いてるんだけど、毎回どっかで”ちゃんと”やらかして、律儀にイジリ所を提供してくれて。

俺、正直言うと、昔っから床屋や美容室が苦手で。
なので学生時代は基本的に長髪だったし、髪型の自由が利かなくなってからは、コスパタイパオンリーの例のチェーン店ばっかり行ってて。

タクヤのVOXに行って、初めて「カットしてもらうのが楽しい」と思えて。
床屋や美容室って本来、こんな憩いの時間を提供してくれる場所だったんだなって。

病気の事を話してくれた時も、あっけらかんと「大丈夫っすよ、みんなが言うほど大した事ねえんすよ」って。
いつ行っても、入院する直前も、「多少体調に波があるだけで、基本大丈夫っすよ」って。

心配されたくなくて、心配させないように、最後まで「ちゃんと快気祝い用意しといて下さいね」ってカッコつけて。

タクヤさあ。

そこ、何でステージの時みたいに”ちゃんと”やらかしてくれなかったかね?
俺が一番イジリ所欲しい時に限って、何でバシッとキメちゃったかね?

俺は確かに全然大したことない、あまつさえ床屋嫌いの金にならないクドくてウザいだけの先輩だったかも知れないけどさあ。

もうちょっとくらい甘えてくれても良かったんじゃねえか?
もうちょっと先輩面させてくれても良かったんじゃねえか?

と言う訳で。


タクヤ、お前は「先輩の顔を立てずに先に行った」と言う大きな借りを俺に作った。
その借りは、今後も「VOXでウザい先輩面する権利」を行使し続ける事で、長期に渡ってたっぷり返してもらうからな。

ここまで書いて、俺はどうして素直にお疲れ様とか頑張ったなとかありがとうとか言えなかったのか。
口をついて出たのが文句とゴメンだったのか、やっと分かったよ。

次にみんなで集まる時は、まずJUMP SHOOT再結成ライブな。
打ち上げでパンチ合戦やって、そこで今回の件の謝罪を要求する。話はそれからだ。

情けない先輩で、最後の最後まで要らん気遣わしちゃってゴメンな。
次に会う時までには、遠慮なく安心してタカれるような、本物の先輩になっているようにするから。
あ、でも次会う時は、俺が後輩になるのか?

それで、とりあえず何て言おう?えーと、

覚えてやがれ。
まず、花月生絞りニンニクMAX毎日食って、体重戻しとけ。
1ヶ月くらいは休んでも良いけど、練習さぼるなよ。

したっけ、またな。

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