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駅のピアノよ、ありがとう。

時々テレビでやっている、
誰が弾いても良いピアノが駅に設置された。

かわるがわる色んな人が演奏していく。

私たち親子も、『すごいねぇ』ってしばらく観ていた。

弾いてみたい、でも勇気が出ない、
でも弾いてみたい、でも勇気が出ない。

この気持ちをきっと2人とも感じながら、
その場からしばらく動かなかった。

それを2人とも、お互いに感じているのがわかる。
目に見えないけど、はっきりと同じものを感じていて、
なんとも言えない愛くるしい瞬間。

家に帰ると自然とピアノの取り合いになって、
堂々と、勢い良く、ピアノを楽しんだ。

こんな感覚、こんな時間が、人生の宝物。

親にしてくれてありがとう。

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