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大和設備株式会社(鳥取市商栄町)

 昭和52年2月の創刊時から連載されていた、山陰の事業所を紹介する『事業所めぐり』をnoteで順次紹介。今回は昭和52年7月5日号より、大和設備株式会社をご紹介します。
※地名、会社名など各種名称、役員、事業内容・方針、広告内容等記載内容は掲載当時のものです。


【事業所めぐり29】大和設備株式会社(鳥取市商栄町)


昭和34年2月に、モーター、バッテリー、電動ポンプ、変圧器など重電機械の販売、修理を主体とする大和(やまと)電気工業㈱を設立したのが同社の始まり。36年4月には米子営業所、翌年9月に倉吉営業所をそれぞれ開設、営業内容を逐次増やして行き、冷暖房設備、も手がけ始める。44年1月、米子、倉吉営業所を支店に昇格させるとともに、商号を大和電機空調設備㈱に変更し、営業内容も重電機械中心から冷暖房設備、冷凍設備、給排水設備中心に移行。増資を重ねながら、さらに49年5月、現在の大和(だいわ)設備㈱に商号変更した。

冷暖房・湿度調整などの空気調和設備工事、上下水道設備などの給排水・衛生設備工事、冷蔵庫・冷凍庫などの冷蔵・冷凍設備工事を中心にスプリンクラー・消火栓などの消化設備工事、汚水処理などの環境衛生設備工事の設計、施工、維持、管理を業務とし、空気調和、環境衛生、冷凍・冷蔵設備の「コンサルタント」として、県内では常に業界のトップ。年商も49年から10億円の大台を維持、昨年も約13億円で県内の業界ではズバ抜けている。ことしは15億円が目標。

業界の歴史は浅く、空気調和設備をとっても全国的にその普及率は、家庭用(ルーム・クーラーなど)で35%、事務所用で50%といわれ、まだまだ低い。「人間だれしも良い環境を望む」という通念から見てもその伸びは、これからに期待されるところだ。県内でも空調設備が入ってきたのは、昭和35~36年で喫茶店、パチンコ店、映画館などから徐々に普及。同社が37年ごろ手掛け始めたころは、まだ業者も2~3社しかなく、同社の発展の歴史は、空調設備などの普及率の伸びと結びついている。

「人事を尽くして、天命を待つ」というモットーをもとに、常に精一杯の努力を続けている同社は、現在の営業内容と関連を持ち、しかも将来性のあるものは、どんどん吸収し、営業内容を拡大していくと意欲的な経営方針。営業範囲も現在は鳥取を中心に島根、岡山、兵庫県の一部だが、将来は、鳥取県に隣接するこれらの県にも支店を設置、本格的に進出して行きたい意向だ。

とにかく「空調、冷凍・冷蔵設備などは新しい産業なので、これから成長する。将来は明るいと思っています」と道田啓仁社長。これからも精進を重ね、従業員の生活安定を含めた会社内容の充実と技術の向上を目指し、どんどん営業成績を伸ばして行くとともに、業務を通じて地域社会に貢献したい意向を示している。(昭和52年7月5日号)




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