波木井の御影

京都へ移動する途中、身延山にある宝物館を訪れました。

こちらに本山大法要のポスターやフラワーアートで使わせていただいた「波木井の御影」の原画が格護されています。

ご遷化直近の弘安4年2月10日、日蓮聖人・お祖師さまは身延の地頭・波木井の南部実長邸に入られて滞在。17日、別れを惜しんだ実長が同じく同邸に滞在していた京都の絵師・藤原親安に描かせた御尊顔の画像。古来「波木井の御影」と呼ばれ、身延山宝物館に格護されているのです。

鎌倉時代から江戸末期まで600年の月日を越えた慶応2年2月、佛立開導日扇聖人は京都妙蓮寺でこの御尊顔図に出値い、許しを得て拝写されました。こちらは本門佛立宗の本山 宥清寺に宝物として格護されています。

高祖日蓮大士ご降誕800年慶讃の春の本山大法要ではその本物の御軸を展示させていただきました。ポスター、押し花、フラワーアートに欠かせない、意図した全てのクリエイティブに一貫して用いたのが、この御尊顔の絵画でした。

身延山 宝物館では学芸員の渡辺永祥さまにご挨拶が叶い、ご丁寧にご案内いただきました。図録も頂戴し、恐縮の至りでした。また、特別のご許可をいただいて、現在展示されている精密複製版の「波木井の御影」の前で写真を撮影させていただきました。

いつか、身延山 宝物館さまのご協力を得て、京都佛立ミュージアムで企画展を開催させていただければと念願しております。

このほか、明治6年の身延の大火で宝物の多くを消失したとはいえ、ご真筆の御妙判や日法上人が謹彫された旅装の御尊像、家康の書状、家康の内室・お万の方の書状などが展示されており、日蓮門下の永い歴史を感じます。

6月13日、日蓮聖人門下連合会の理事会が身延山で予定されており(身延理事会)、ご招待をいただいておりましたが総局会議や京都佛立ミュージアムの運営委員会があり、欠席のお返事を出させていただきました。そのようなこともあり、今回は京都の前に足を伸ばして訪れることとなりました。

ご配慮いただき、ありがとうございます。

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