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英語力で悩んでいるあなたに読んでもらいたいお話(第1話)

 自慢ではありませんが、私は高校3年生まで英語はまったくできませんでした。英語の成績はいつも10点満点で2か3の赤丸。つまり落第点。

 なぜなら50年以上前に埼玉県の県立高校に通っていた頃の私は、英語に興味がまったくなかったからです。外国で働く、あるいは外国のことをもっと知りたいなどとは全く思っていませんでしたし、ましてや外国人と友達になりたいなどと考えてこともありませんでした。授業をさぼっては屋上でギターを弾いていた青春時代でした。

 そんな英語劣等生だった私が、独学でそのわずか6年後には米国AP通信社の記者として英文記事を書くようになったのですから、人生何が起こるかわかりません。ですから、あなたがいま語学が苦手で悩んでいるとしても、心配ご無用です。

 考えてもみてください。中・高6年間も大変な思いをして英語を勉強したのに、外国人と挨拶もまともにできない。高価な英語教材を試しても、いまだに自分の言いたいことが英語でうまく表現できない。読むのはなんとかよめるけれど、英語で話したり書いたりするのは難しい。あなたもそんな経験があるかもしれません。

 しかし、それは私たち日本人の外国語習得能力が劣っているからではありません。むしろ漢字、ひらがな、カタカナの3種類を自由自在に使う日本人は優れた言語能力を持っているという説さえあるくらいです。

 では、なぜこれほどまでに英語が不得手な日本人が多いのでしょうか。それはこれまでの学校教育では英語の教え方が画一的で興味に乏しいものだったからだと私は思っています。最近はずいぶん改善されてきたようですが。

 ちなみに私の娘は日本の私立高校を15歳の夏に思い切って中退し、英国の高校に留学し始めました。幼い頃からバレリーナになりたいという夢があったことと、日本での学校生活に失望していたからです。

 日本では特に英語の成績が良かったわけではありませんでしたが、それからわずか2ヶ月ほどで英語でemailを打ってくるようになりました。

 「そりゃ英国に留学すれば朝から晩まで英語での生活だから当たり前だ」と思われるかもしれません。しかしそれだけで2ヶ月という短期間に飛躍的な上達は難しいはずです。何か秘密があるに違いありません。

 そう思って調べたところ、母国語が英語でないにもかかわらず英語のコミュニケーションが上手な世界の子供たちは、あることを重点的に学んでいたことが分かりました。

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