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「丼スタビライザー」は、ほぼ役に立たない

今回は完全に失敗でした。
いや、役に立たずに失敗という意味ではなく…


こんにちは!発明家のカズヤシバタです。
本題に入る前に私の過去の発明品を紹介させてください↓

少しだけ過去作の紹介(と、長い前置き)

  • コーンスープ缶のつぶつぶを綺麗に飲みきる装置「つぶつぶトルネード

  • 顔にスマホが落下する前に顔を守ってくれる「顔面スマホシールド

お分かりいただけましたか?
薄目で見ると役に立つかな?っていう感じ。
これを私は「ギリギリ役に立つ」発明と呼んでいます。

完全に意味の分からない物体ではなく、なんとなく「あるある〜!!
となる絶妙を狙い、極端な方法で解決するという大変に偏屈な事をしております。

なぜ私がこんな発表の仕方をしているのかというと、理由は2つあります。

① 両取り

まず前提として、課題解決物事を複雑に回りくどく考えるのが大好きなシバタ。私はこの楽しい活動に対する最大限の集中と継続を求めています。

そのためには具体的に、継続的なインプレッションの確保と収益性が必要です。つまり、可能な限り多くの層に興味を持ってもらう事が必要になってきます。

機械の製作は普通に見ると専門性の高い分野。
あえて表現すると「オタク的な性質」を持っています。

オタク的な性質?

専門性の高い人たちとの会話はとても参考になります。自分の見える範囲が広がるのを直に感じることが出来るし、話していて純粋に楽しいです。

一方、その欲望むき出しの機械をそのまま出したところで、一般層には興味を持ってもらえません。
そして、どうせ何かを作るなら、多くの人と楽しさを共有したいと思うものです。

そこで、初動段階から共感性を絶対条件にし、そこから技術的な面白さ(機構やセンシング・アルゴリズム)を加えていきます。
常にウケたさMAXで臨むわけですね。

こうすることで、作る物は一つでも、見ている人の専門性にかかわらず様々な見所が生まれるわけです。

テレビショッピングの体裁や顔芸?もそれの一環です。
私が単純に好きというのもあります。

最盛期のシバタ

ここら辺は改めて語らせてください。話したいことはいくらでもあります。

② 私のコンプレックスに対するエクスキューズ

私は機械設計やプログラミングを体系的に学んだことがありません。
それがずっとつっかえていたのです。

20年くらい前は今作っているような装置を独学でゼロから作るのはなかなかに大変でした。まず、環境を作るのがまず大変だったし専門の道具は一つ一つが高価。まとまった情報があまりない。

そして、業界で活躍するのはそれを乗り越えた人たちだから強者感が強いのですね。(個人の感想です)

気の弱いシバタはそれに完全にびびっていました。
今でこそ緩くなりましたが、〇〇警察の存在をひどく恐れていたのです。
変な物を「発明しました!」だとかいって出したが最期、袋だたきに遇うと本気で思っていました。

でも、その恐怖から逃れるために、ちょけるのは絶対に嫌です。
自分の作品を卑下する事ほど酷いことはありません。

そこで、その人たちに許してもらう言い訳を考えました。
ギリギリ役に立つ」です!
言い換えると「ほぼ役に立たない」となります。

文面にして自分で言うと本当にダサく見えちゃうのですが、今の自分にはそのイメージを完ぺきに演出するスキルはありません…

この言葉は
最初から、純エンジニアリング(技術による社会貢献)と関係ないです!
完成度を求めていないのは「あえて」なんです!
- ツッコミは優しくお願いします!

と暗に(強者に)表明する事ができ、
その防護壁からちょっとだけ顔をのぞかせ「少しだけ解決してない?」と言う事が出来るマジカルワードなのです。

お気づきかとは思いますが、ここで出てきた「強者」の存在は現実には稀です。
技術的な場にすら出ていかない私が簡単にエンカウントする事はありません。これは私自身のコンプレックスに対するソリューションなのです。

怯えながら作った「割り箸を割る装置」と説明をするシバタ

一見似たような物に見えて、実は土俵を変えることでハナから評価軸を変えてしまってるもんね!という、ちょっとずるい方法にも見えますが、、
まぁどのような方法であれ、始めてしまえばこっちのものです。

最初は隅っこの方で言い始め、大丈夫そうだったら覚悟を決めて「え?前から使ってましたけど??」という振る舞いをします。
大丈夫です。始めは誰も見ていません。その時に地盤を固めてしまうのです。

というのを自分自身の問題解決として幼少期から少しずつ煮込んでいるわけですね。ほとんどの人にはお勧めしません。


今回の発明

さて、前置きが長くなっちゃいましたが
そんな私が今回発表した発明品がこちら!

その名も「丼スタビライザー
その名の通り、中に丼の容器を入れることで、容器が傾いて中身がこぼれるのを防いでくれます。

….という見た目をしていますね。
実際は、効果がゼロではないのですが、中に入れる物によっては結構溢れます。ギリギリですね!!

しかし、今回の発表には少し問題がありました。
ここまで読まれた方は気づかれるかもしれません。

そう。役に立つように見えすぎているのです。

SNSにこれを公開したところ、案の定いつもとは少し違う反応が見られました。

いつもより多くの人から「これは役に立つ!」と反応が帰ってきました。
それと呼応するように、「動画にように上手くいくはずは無い」というマジレス的な反応。

💡シバタはマジレス自体はその人の感想なのだったら何も問題ないと思っています。(その人自身が本当に思った感想ならね)
そもそも私の発明品は毎回、ギリギリ役に立つの「役に立つ」部分に吸い寄せられてマジレスが付きやすいという性質を持っています。

ただ、何でもかんでも突っ込まれたら話がややこしくなってしまいます。

そこで、毎回「ここがツッコミどころですよ」というのを提示しています。
これは非常に重要です。
「私の作っている物がエセ科学を支持したり、フェイク動画を作っているわけではない」という事を明示する意味もあります。

そもそも、この丼スタビライザーを作り始めたのは公開日(エイプリルフール)3日前、タイムラインに流れてくる予告投稿をみて「なにかやらねば…!」と思ったのがきっかけです。

今考えれば、別にエイプリルフールに何かを発表する必要はないのですが、年明けからの立て続けの製作でハイになっていたシバタには変なスイッチが  入 っていました。

機構が完成した時点で思ってしまったんですね。
「あれ?パッと作った割には良い感じなのでは…?」と。

オイッ!自ら騙されてどうする!!
完全に自ら作った罠にハマってて草

何も気づいていないシバタ

実はこれと同じ流れをしてしまった例が過去にもう一つあります。
これです↓

ズボンに装着することでTシャツを仰いでくれる装置「Tシャツパタパタ」です。もちろん、あまり涼しくはありません。

こちらも、勢いに任せて作った発明品です。
ただ、こちらは見た目の滑稽さに助けられています。
まだギリギリのラインが見えています。

今思えばこの時に気づくべきでした。

通常は発明品が完成すると、

① 周囲の人に使ってもらいツッコミを入れてもらう

② 製作者が忘れているような欠点も全部出した上で動画のシナリオを作成

③ 絵コンテやナレーションも納得がいく状態になってから動画を作成

なんですが、完全にエイプリルフールへのカウントダウン脳になっていたシバタはもう周りが見えていません。

せっかく練ったそこら辺のプロセスをすっ飛ばしてしまったんですね。
ただ、そういうのが意外と話題になったりするわけですが、伝えたい事と違っていてはあまり意味がありません。

要は、
思いつきの企画を詰めずに進めるべきではない
決めたプロセスは崩さない
目先の興味に踊らされない
という当たり前が今回再確認出来たということで。

つらつらと失礼しました。
次回は上手くやります。
ご期待ください。

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