夏休みの自由研究「スプラトゥーン」

概要

私は、スプラトゥーン3というゲームを、ほぼ毎日1時間くらいプレイしています。漫然とプレイするよりも、効率よく勝てるように、よく考えて練習し、プレイしています。この研究では、1週間の戦績とプレイの状況を記録し、ゲーム内でどのように練習、改善を行なっているか、可視化することを目指しました。

早速、プレイ日誌を載せたいところですが、スプラトゥーン未プレイの方向けに、ルールと用語を簡単に解説します。スプラ経験者の方は読み飛ばして下さい。


基本情報

スプラトゥーンは、2015年に任天堂から発売されたゲームソフトです。現在までに2,3と発売が続き、9年間に渡り、オンライン対戦を提供し続けています。現在は、nintendo switchにて、スプラトゥーン3を提供中。

タイトル画面

4対4のオンラインマッチ制シューティングゲームで、1試合は5分間。レート制を導入し、腕前の近いもの同士が自動でマッチングされる。ルールは5種類あり、それぞれに勝利条件が異なる。

  • ナワバリバトル:唯一レート制不採用の、初心者用ルール。ステージ全体を各チームが塗り合う。終了時点で、たくさん塗ったチームが勝ち。2ヶ月に1回ほど開催されるフェスでは、全プレイヤーを各々の投票によって、3陣営に分け、ナワバリバトルのみで、陣営の勝利を競う。

  • ガチエリア:ステージ中央に設置された、狭いエリアを塗り合う。長い時間そのエリアを確保した色のチームの勝ち。

  • ガチホコ:ステージ中央に、ホコが一つ設置される。そのホコを取り合い、敵陣奥のゴールに運んだチームが勝ち。

  • ガチヤグラ:ステージ中央に、ヤグラという乗り物が一つ設置される。そのヤグラに乗ると、敵陣方向に進むのだが、それを敵陣奥のゴールまで運んだチームの勝ち。

  • ガチアサリ:ステージ全体に、アサリが散らばって配置される。そのアサリを集めて、敵陣奥のゴールに投げ入れる。たくさんアサリを投げ入れたチームの勝ち。




用語解説

  • キル:敵プレイヤーをインクを使って倒すこと。倒されると、自陣手前のリスポーン地点に、10秒程度で復活する。

  • 有効キル:戦況を好転させるキルのこと。主に相討ちよりも、一方的にキルをして自分が生存していることに使う。4対3や、3対2の人数有利状況を作ることで、戦況を好転させることができる。

  • センプク:イカセンプク。自分の色のインクが塗られているところでイカ状態になると、インクの中に隠れることができる。敵が近づいてきたら、奇襲を仕掛けて有利に戦闘ができる。

  • デス:倒されること。

  • 対面:主に一対一での戦闘のこと。試合全体のキルデスレートを見て、この試合は対面負け、対面勝ちだったなどと言う。相手の射程内から出て、インクで牽制し続けることを、対面拒否と言う。

  • スペシャル:ブキごとに用意された特別な攻撃。一定の面積を塗ることで塗りポイントが貯まり、使えるようになる。スペシャルを使う、切る、吐くなどと言う。

  • 打開:悪い戦況から、良い戦況に好転させようと行動すること。ガチエリアが敵に塗られていたり、ヤグラやホコを取られているところから、取り返すために有効キルしたり、塗り返したり、スペシャルを使って押し返すこと。

  • 押さえ:相手の打開を防いで、良い戦況を持続させること。エリアやヤグラやホコを取った上で、相手チームが対抗してくるところに、さらにスペシャルを返したり、センプクキルを入れたりして、有利状況を維持すること。

  • 索敵:目視、クリアリング、マップ、サウンドプレイで敵の位置を探すこと。

  • クリアリング:敵インクを塗り返して、センプクをあぶり出すこと。

  • 高台:インクは高い位置から発射すると飛距離が伸びる。また高い位置だと遠くまで見渡せるため、ステージ上の高くなって有利な場所を高台と呼ぶ。特に押さえや打開の時に、取り合い、戦闘が多く発生する場所になる。敵高台、味方高台。

  • イカランプ:試合中、常に画面上部に、味方と敵のブキ構成、生存数、スペシャルが溜まっているかどうかが表示されている。戦況を判断して、行動を決めるための大きな手がかりになるため、常にイカランプを見ろ、と言われる。

  • カウント:それぞれのルールでの、ゴールまでの進み具合をカウントで表す。両チーム100から始まり、残りカウントが減っていく。残りカウント0になったら、その時点でノックアウト勝ちとなる。

  • 抜け:お互いのインクの色のちょうど分かれているところを前線と呼び、主に戦闘が発生しているわけだが、そこを端から遮蔽物の裏などからこっそり抜けて、後ろから刺す行動のこと。

  • フランカー:抜けを多用し、敵の背後から刺すことで、味方と挟み撃ちにする戦法が得意なブキのこと。タンクフランカー。

  • 初動:試合開始直後の行動のこと。これで試合が決まると言っても良い。

  • 処理:押さえや打開の時に、無謀に詰めてくる敵を安全に倒すこと。これを失敗すると、戦況が大きく悪化しやすい。

  • 落ちる:回線落ちのこと。試合中に一人が回線落ちすると、4対3になって圧倒的に不公平なのだが、そのまま試合は続行される。開始1分以内に落ちた場合は即座に試合中止される。リザルトは勝利はそのまま、負けのチームは無効と表示される。キルすることを落とすと言うこともある。

  • ワイプ:ワイプアウト。敵チーム4人全員を一度に倒した場合、画面にwipe out!と表示される。気持ち良い。自チームが全滅した時も表示される。戦況が大きく動く。

  • キモ:相手が気持ち悪いと感じるくらいに姑息なセンプクや奇襲をすること。褒め言葉。スプラトゥーンは対人ゲームであり、相手をイライラさせてパフォーマンスを下げることが、すなわち勝利に直結する。逆に自分がイライラすると負けやすくなるため、マインドコントロールはスプラにおいて、大事な技術の一つである。

  • 射程:ブキの攻撃が届く長さ。長射程、短射程。主に長射程が有利だが、移動速度、インク効率、扱いの難しさなどでハンデが付いている。短射程は、その素早い動きを活かして、長射程に対してこっそり近づき、センプクからキルを入れるのが基本になる。

  • 戦犯:自分が原因でチームが負けること。その行動。

  • サイド展開:主に打開時、ステージの左右から前に出て、敵を挟み込む形を作ることで、有利な状況を狙う立ち回り。




プレイ日誌

1日目 (2024年8月14日 19時〜)

今日からスプラ研究を始める。
お盆休みで、ワインを飲んでしまったが、今日はプレイがまだなので、少しやりたいと思う。ちなみに酒を飲んでスプラをするのは、とても悪いことである。
現在のXマッチのステージは、ガチヤグラで、クサヤ温泉とカジキ空港。まずはメモリープレイヤーで、過去のガチヤグラのプレイを見て、勝利パターンを思い出す。
過去プレイの感想→初動はヤグラ周りで戦闘し、有効キルを狙う。
その後はヤグラを奥側に維持したいので、センプクを交えながら1人ずつ順番に落とす意識。
ブキはデュアルスイーパーを選択。
ガチヤグラ特有の、前に出て牽制してキルしたりすぐに引く動き。またヤグラに乗り降りしながらキルする動きがしやすいと思って、10日前くらいから気に入って、ガチヤグラで使っているブキ。
1戦目 射程対面勝ち
2戦目 射程対面勝ち
3戦目 射程対面勝ち
4戦目 射程対面勝ち
5戦目 射程対面勝ち
6戦目 対面負け ジムワイパーが課題
7戦目 戦略負け 戦犯 ずっと攻めのターンが続いていて、止め方を忘れていた。2回突っ込んでデスして、負けた。止める時も、1人ずつ順番に落とすことが大事。外から回り込むなど。
8戦目 敵戦犯勝ち


2日目 (15日 17時〜)

今日もスプラ。
ルールはガチエリア、チョウザメ造船とネギトロ炭鉱。過去の勝利メモリーを見る。
感想→初動は自分から戦闘を仕掛けて、キルを狙いたい。エリアの前でセンプクして、必ず敵はエリアに向かってくるので、それを順番に処理するという意識。打開は、冷静にスペシャルを使って一人ずつ押し返す。
ブキは52ガロンを選択。ガチエリアの王、メロンも使っている最強ブキ。
エイム、ステップ練習
1戦目 対面勝ち
2戦目 ローラー処理できて勝ち
3戦目 対面負け
4戦目 打開が遅くて負け
5戦目 センプクの意識が薄れてきて、キル負け。
6戦目 入る場所が悪い。サイド展開必要。
7戦目 ヴァリアブル負け。
8戦目 味方強すぎ勝ち。
かなり負けてしまった…ガチエリア、52ガロンはまだ難しい。


3日目 (16日 20時〜)

ガチエリア、チョウザメ造船と、タラポートショッピングパーク
勝利メモリーを見て
→シールドを置きながら、弾を置く。
押さえはセンプク索敵から、全敵を監視して押さえる。
1試合目 チョウザメの打開の仕方が難しくて負ける。ガチエリア、安定するまでは試合数を増やしたいと思う。
2試合目 なんか色々見て勝ち
3 同じ勝ち
4 ホクサイヒュー負け、高台キープしたい。敵高でも。
5 色々見て勝ち。生存が大事かも。
6 色々勝ち、常に、一瞬一瞬の判断が大事かも。
7 色々勝ち、戦闘をしながら、相手に対して押し引きしているような感じかも。
8 負け うまくハマって動くのが難しい
9 勝ち 全処理して勝ち
8試合目のメモリーを見る
→ドライブに破壊されて負け。
中盤から、塗れる時に突っ込んでる、脳死でスペシャル吐いてる、イカランプ見ずにスペシャル吐いてる、最後は焦って突っ込んでいる。ドライブは上手かったけど、自分のプレイに負ける要素は揃っている。


4日目 (17日 19時〜)

ガチホコ ナンプラー遺跡とヒラメが丘団地
ブキはスプラシューターを選択
メモリーは過去50回より昔で消えてたので、ぶっつけプレイ開始。
1 速攻勝ち
2 3対3勝ち
3 長3×長3勝ち
4 短4×短4、ギリギリ逆転勝ち
5 ギリギリ味方止め勝ち
6 キモセンプク対面勝ち
6連勝気持ちイイ!


5日目 (18日 16時〜)

ガチホコ ザトウマーケットとスメーシーワールド
勝利メモリーの感想
→センプクしてゆっくり敵を探すのが大切。そして速やかに処理。よく考えて行動する。イカランプ。
1 敵フランカーのホコルート塗り返し、抜け返し、ギリギリ勝ち。
2 速攻対面負け。スメーシーはこれがあるので、初動ウルショ検討。
3 敵落ちて勝ち
4 ギリギリ処理できて勝ち
5 無理対面しすぎて負け
6 速攻2カウントで守り切って勝ち
ザトウは全勝、スメーシーで負けていて、難しさがわかる。かなり進みやすいステージ。


6日目 (19日 16時〜)

ガチホコ コンブトラックとカジキ空港
勝利メモリー感想
→ホコスメーシーは恐いステージ。キモセンプクから、しっかりホコを視界に収めて。ゆっくり敵を探す。
1 ギリギリ勝ち
2 冷静守り勝ち
3 ホコルート塗り返しギリギリ勝ち
4 グダグダ負け
5 対面負け。もっとキルを入れろ
6 キル入ったが、前張り足りず負け。
7 キルと前張りできて勝ち。
8 キルと前張りとステージを広く使えて勝ち。


7日目 (20日 16時〜)

ガチエリア
52ネットワーキングのお時間です。
スメーシーワールド、オヒョウ海運
勝利メモリー感想
→52ネットワーキングで勝つ。
1 52ネットワーキング!勝ち
2 52ネットワーキング!勝ち
3 52ネットワーキング!前出るタイミング良かった。初動でハマらず俺前出たほうがいいぞと思ったところと、残り風呂だけでワイプした時。勝ち
4 サメラ軍団に特攻されて負け。サメラ打たせて倒す、で良かったと思う


8日目 (21日)

ガチヤグラ ヤガラ市場、マサバ大橋
デュアルスイーパー
フランクネットワーク!3勝




感想

今まで一番難しいと感じていた、ガチエリアについて、大きな発見があった。2日目のガチエリアで、大きく負けてしまった。反省し、上手い人のプレイなどを見て、3日目に続いたガチエリアでは、そこそこ勝てた。それから少し開いて7日目のガチエリアをプレイするまでに、動画を見たりして反省している時、52ネットワーキングという言葉を思いついた。
上手い人のプレイ動画というのは、色々な情報が詰まっているが、なんとも言葉で言い表したり、論理化して練習して、自分の実践につなげるのが難しい。ガチエリアでは52ガロンを使っていて、これは史上最高レートを達成したガチエリアの王者、メロンさんも愛用しているブキ。たしかに52ガロンはガチエリアに向いていると思っていたのだが、強みをうまく出すのが難しい。短射程で、2発で敵を倒せるのが強み。また、サブのシールドで高台を維持したり、スペシャルのメガホンレーザーで索敵もできる。弾ブレがあるのが弱み。勝つためには、エリアの前に出て、近づいてくる敵を1人ずつ確実にキルしていく必要がある。その時に、味方が戦闘しているところを見つけては、そこにいちいち加担して2対1状況を作る。これをカバー、フォローと言う。味方を手伝った後はまた敵高台を見に行ってシールドを置き、敵フランカーを見つけたら処理しにいく、また高台に戻り、エリアを塗って、という忙しく動く、メロンさんのプレイ動画を見ながら、ネットワーキングという言葉がしっくり来ると思った。実際にネットワーキングを意識してプレイした7日目は3勝1敗の成績を出した。
それまでは、打開時はクリアリングをして、味方のカバーをして味方のデスを防ぎながら、徐々に前に押し返してスペシャルを使い、迅速に有効キルを入れて盤面を取り返す。押さえの時は高台を取りに行って、塗りを出してセンプクして…と状況に応じて意識しながらプレイしていた。ネットワーキングという言葉を使うことで、試合全体で52ガロンというブキが担うべき行動を、細かなニュアンスまで一言で表しているような気がして、気に入っている。

現在はこれを応用して、ガチヤグラでのフランクネットワーク、ガチアサリでの中央ネットワーク、ガチホコのホコマッピング、とでも言うような、立ち回りの言語化に取り組んでいる。私が目指すのは、より快適なスプラ体験である。その中には、こうしたプレイの分析学習、行動改善の楽しみも含まれている。最後に、スプラトゥーンの開発提供をしている任天堂、関係者クリエイター方、味方や敵として一緒に遊んでくれている多くのスプラプレイヤー達、そして自分がスプラトゥーンをプレイしていられる日本の安全な環境に、感謝し、ありがたく思う。