ひみつのからだノートをはじめます
はじめまして、こんにちは。このプロジェクト・メンバーの一人で木村覚(BONUS)と言います。
このnoteの場を借りて、「ひみつのからだレシピ」の「レシピ」以外のコンテンツをこれから発信していきます。名称は「ひみつのからだノート」です。
そもそも「ひみつのからだレシピ」とは何かを説明させてください。
「ひみつのからだレシピ」とは、主にコンテンポラリー・ダンスの作家(振付家・ダンサー)が持っている「からだをめぐる知恵」を「レシピ」(短いテキストによる指示書)の形に閉じ込めて、LINE@やINSTAGRAMなどSNSで主に毎朝決まった時間(違う時間の時もあります)に配信するものです。ほうほう堂というダンスデュオやソロでも活躍している福留麻里さんと「ダンスを作るためのプラットフォーム」BONUSを2014年から立ち上げたダンス批評家の木村覚の二人で始めました。
なぜそのようなプロジェクトを始めたのかといえば、振付家やダンサーたちが培ってきた「からだをめぐる知恵」がコンテンポラリー・ダンスという特殊な表現の場でのみ消費されているのがとてももったいないと思っており、すなわちこの知恵には社会的な価値がきっとあって、いつか「社会のインフラ」として機能するべきだと願っているからです。
「からだをめぐる知恵」としては、様々なエクササイズが既に存在しており、YouTubeなどを観れば、無数のエクササイズにアクセスすることができます。ただし、私たちが「レシピ」を通して発信したい「からだをめぐる知恵」は、そうしたものとは少し違います。多くのエクササイズは、ゴール(目的)が決まっています。肩こりが治るとか、姿勢が良くなるとか、気分が前向きになるとか。私たちが提供するものには、そうしたわかりやすい即効性はありません。むしろ迷路に人を迷わせるような、不思議の森に誘うようなところがあります。例えば、
からだのいろいろな部分で音を聴く
耳で、皮膚で、手のひらで、全身で、
骨で、背中で、心臓で。。
音をキャッチしたり、浴びたり、し
みこませたり、揺らしたりしてみる。
これは「ひみつのからだレシピ #1 」(作: 福留麻里)です。「耳」以外のからだが「音を聴く」はずはないという常識を一旦外して、からだの可能性を試してみる、ちょっとした遊びです。こうしたレシピにはしばしば「〜と想像してごらん(imagine)」という命令ないし誘惑が潜んでいます。想像力を頼りに、からだを常識とは別の次元に導いてみること、そうした遊びが、単なるスタイルではないその根底にある「ダンス」だと思うし、その先で社会を活性化させる一助になるものだと思うのです。
私たちは、2019年の2月から、しばらく毎朝8時に一個ずつ、レシピを配信する活動を始めました。10月まで続き、気づけば、200を超えるレシピが生まれました。
これまでのアーカイブ(現在は不定期配信中)はInstagramからのぞいていただけます。
さらにこのプロジェクトを継続するべく思案し、一つは、今年の6月から「オンラインひみつのからだサロン」という「サロン」を始めました。3月くらいからかなりシビアになってきたコロナ禍を生きることと、レシピで養ってきた社会を活性化する知恵という側面とをうまく交差させられないか、そんな思いつきから始めたものです。Zoomを使って二時間、ゲストとコロナ禍での生活のこと、レシピのこと、ダンスのことなどを話し、後半はゲストの提案するワーク(ワークショップ)を実施します。これまで、7人のゲストを招いて6回の会を行いました。
そして、この秋から、「ノート」を始めたいと思います。「ノート」では、主に次のコンテンツを発信していこうと考えています。
・「オンラインひみつのからだサロン」を収録した動画(月1回)
・プロジェクト・メンバーの福留麻里によるエッセイ(月2回)
・プロジェクト・メンバーの木村覚(BONUS)によるエッセイ(月2回)
これらコンテンツの多くは単品有料でお届けします。いただいた代金は「ひみつのからだレシピ」の新しいレシピを作ることに使わせていただきます(レシピ創作者への謝礼など)。その点をご理解いただき、コンテンツの購入がこのプロジェクトを応援することになるものとお考えください。
多くの方にアクセスしてもらいたいのですが、とくにこのような方にお届けします。
アート(ダンス)が提供するからだへのアプローチに関心のある方
「レシピ」という形態がアート・ヒストリーの中でどのような位置・価値を持っているのかが知りたい方
「ひみつのからだレシピ」の活動をより深く知りたい方
新しいダンスのクリエイションに興味のある方
からだという「不思議の森」に迷い込んでみたい方
……
9月は自己紹介も兼ねた記事を配信してプレスタート、10月から本格スタートの予定です。
「ひみつのからだノート」をよろしくお願いします。
木村覚(BONUS)+福留麻里
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?