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【Covid Quarantine Birding <ヨタカ>】

昨年友だちとヨタカを見に行ったあと、久しぶりに宮沢賢治の「よだかの星」を読んで、あまりにも悲しいストーリーで2人して涙した記憶があるのです。
日本で見れるヨタカの仲間は「Grey Nightjar」の一種だけ。一方で世界にはたくさんの種類のヨタカがいます。

例えばNightjars and Their AlliesというようなFacebookコミュニティに投稿されてるヨタカの写真を見ると、それはそれはユニークで可愛らしいヨタカの写真がたくさん見れます。
宮沢賢治の「よだかの星」は、醜さゆえに悲劇的なラストなのですが、外国の皆さんが投稿しているヨタカの写真を見ると、読後の悲しみなど吹っ飛んでしまうような、ホッコリした気持ちになります。
全く醜い鳥では無い、むしろとってもキュートな鳥です。

さて、以下はバードリサーチが公表した「分布域が広かった」鳥のランキングです。

1位 ガビチョウ(1,280.0%)
2位 ソウシチョウ(312.5%)
3位 ヨタカ(210.5%)
4位 キバシリ(193.8%)
5位 カワウ(190.4%)
6位 サンショウクイ(153.5%)
7位 ヤマゲラ(110.8%)
8位 サンコウチョウ(107.0%)
9位 フクロウ(102.9%)
10位 アオバト(95.8%)

この調査は、調査対象となる1917ルートを調査し、記録コース数が増えた種のランキングなので、決して個体数が増えたという意味ではありません。(個体数増加率なら断然キビタキ)

ヨタカは3位で、ちょっと喜んじゃうんですが、このランキングは分布の変化、あるいは多様化を意味していると理解した方がよさそうです。
実際ヨタカは日本では準絶滅危惧種。なので渡りのコースが多様化しているという意味なのだと思う。

ところでヨタカはあまり知られていませんが、アマツバメの近縁種(顔が似てると思いません?)。種の分類上は「アマツバメヨタカ類」と括る考え方もあるようです。mRNA分析の進歩で、将来より正確な種の系統樹が示されるかもしれません。

Nightjar のjar はヨタカの鳴き声が由来らしい。「ジャー」って聞こえるかなー?(僕にはそうは聞こえない。)
またヨタカはアメリカでは、文字通り「Nighthawk」。これは「夜遊びする人」の意味。(僕には無縁)
エルトン・ジョンの曲「Come Down In Time(遅れないでいらっしい)」の歌詞でもヨタカのことが歌われてます。

♬調子の外れた鳴き声で歌うヨタカの群れを抜けると、部屋からライトのマントルが照り付ける…

ちなみにこの曲、スティングも絶賛してるみたいです。とても美しい曲なので興味のある方はYouTubeで聴いてみてくださいませ。

#野鳥 #バードウォッチング #ヨタカ

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