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PENN Slammer IV 4500にSHIMANOのTypeBハンドルノブを取り付ける

愛機「SHIMANO バイオマスターSW 5000XG」を10年ほどショアやオフショアで酷使してきましたが、ボディを止めているネジがよく脱落するようになりました。(ネジ止め剤も”ちょっとマシ”になるくらいで😓)
使用中に崩壊したことは(まだ)ありませんが、さすがにこのまま青物狙いに使うには不安しかないので、この際リールを買い替えることにしました。
後継機のストラディックSWでも良かったのですが、たまには他のメーカーのも使ってみようかと。
強度&メンテナンス性重視で選んで、PENN Slammer IV 4500にしてみました。

リール自体の重量アップや巻き始めの重さ等、バイオマスターSWからフィーリングが大きく変わりましたが、案外とすぐに慣れるものですね。
フルメタルボディのガッチリ感も自分好みで、この乗り換えは満足のいくものでした。
ただ、数か月使ってみて、このハンドルノブだけは慣れないというか、ずっと違和感を抱いています。金属ノブ自体はオフショアの両軸リールにも取り付けているので、質感は問題ないのですが、うーん何だろう、サイドの切り欠きが気になるというか、自分の手にはあまり馴染まない感じがしました。

付属ハンドルノブのサイドの切り欠きが気になる

別途EVAノブも付属していたのですが、パドル型なので握りこめる形状じゃないんですよね。(なぜか4500だけパドル型・・・)

ということで、使い慣れたバイオマスターSWのハンドルノブ(TYPE B)を取り付けてみます。

使い慣れたバイオマスターSWのハンドルノブ

採寸

まずは、ざっくり採寸してみます。
直径は(ベアリングが規格サイズなので)合っていますが、長さは目安程度です。

ハンドル軸の採寸

ネジ穴はどちらも M2.6 だったので、
・外形5mm、内径4mm
・外形4mm、内径3mm
のパイプがあればTYPE B用のアダプターが作れそうです。

すっぽり被さる形のアダプター

製作

まずは、近所のホームセンターで二種類のパイプを買ってきました。
材質は加工のしやすい(&値段の安い)アルミです。使用して削れるようなら再考しますが、回転はベアリングが吸収するので大丈夫なはず・・・。

アルミパイプ4mmと5mm

切断は、まっすぐに寸法精度よく切断できるパイプカッターが便利です。

愛用のパイプカッター

5mmのパイプを34mmちょい、4mmのパイプを11mmより長めに切り出します。ちょっと長めに切り出しているのは、後で切断面を平面に研削するためと、長さを現物調整するためです。

5mmのパイプを34mmちょい
4mmのパイプを11mmより長く・・・
って、かなり長く切り出しすぎた

治具を使って切断面を平面に整えます。
(治具は3Dプリンタで作成。3Dプリンタ超便利😊)

切断面を平面に整える

穴の入り口がつぶれるので、内径と等しいドリルで修正。

穴をドリルで修正

次にパイプの外径を調整します。そのままではベアリングが通らないので、パイプを電動ドリルに挟んで紙やすりで細らせます。

940ZZ(左)と950ZZ(右)
ベアリングをはめながら外径調整

パーツが出来上がったら、PENNのハンドル軸にパイプをかぶせていきます。

元のハンドル軸
パーツを被せたところ

上部のベアリング(940ZZ)を嵌めてみて、ちょうどいい長さになるまで4mmのパイプを削ります。

ベアリングを嵌めたところ
だいぶ削らなアカン😑

ちょうどいい長さというのは、ベアリングの内軸よりほんのちょっと出るくらいです。ルーペで拡大しながら詰めていきます。

ベアリングの内軸よりほんのちょっと出る

ここまでできたら、SHIMANOのTYPE Bのハンドルを取り付けて、ネジを締めてみます。ネジは元の長さより11mm長くする必要があるので、M2.6x20mmのトラス小ねじを用意します。

もし、ねじを締めてハンドルが回らないようなら、パイプが短すぎなので、作り直しです。
(はい、ギリギリ攻めすぎて回らなくなったので作り直しました。)

ハンドルが回るか確認

多少、軸方向に遊びがあるくらいにしておいて、内径5mmのシム(座金)で調整するのが良いです。

シム各種(ラジコン用のパーツとして入手可)

シムを入れるの位置はベアリングの下です。

シムはベアリングの下

今回は0.2mmのシムを入れることで、ガタつきなくスムーズに回転するようになりました。

最終的なパイプの長さは、
・5mmパイプ:31.9mm
・4mmパイプ:11.2mm
でした。

5mmパイプ:31.9mm
4mmパイプ:11.2mm

ハンドルを分解した際に、5mmと4mmのパイプがバラバラと落ちてくるのがイヤなら、この2つのパーツをごく少量のエポキシ接着剤で接着してしまっても良いです。
(軸方向には負荷がかからないので、接着剤は少量でOK)

最後に組み立てますが、新品のネジにはネジ止め材を使った方が良いです。(回転部は特に緩みやすいので)

ネジ止め材

これで無事バイオマスターSW 5000XGのハンドルノブを移植することができました。
(後はアルミの耐久性だけが心配のタネ)

移植完了

1ヵ月使ってみて

ハンドルノブを交換してから1ヵ月経過しました。
この間の釣行回数は約20回(荒天以外はほぼ毎日😅)
時間にすると30時間弱くらいです。
主にタコ🐙狙っていたので、ハンドルへの負荷はそこそこあったと思われます。

ハンドルノブのガタつきは全くありませんが、一応分解して摩耗具合を確認してみます🔧

30時間使用後

塗布していたグリスもほぼキレイなままで、金属(アルミ)が削れたような感じはありません。ベアリングも問題なしです。
ネジに汚れが溜まっているように見えましたが、ネジ止め材が固まっていただけでした。

特に問題ないので、このままでいけそうですね👍

ちょっと役に立ったなって思ったら、コーヒー一杯おごってください☕