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あなたは本当の道路族を知らないだけかも知れない

「道路族」や「道路族マップ」がネットで話題になる度に、同じような掛け合いが繰り返されていい加減疲れて来たので、今度話題になった際にはこれを一度読んでね!と言えるものを残したくなりました。

道路族って何なの?

道路や駐車場などでの遊びを繰り返し、騒音や近隣家庭への不法侵入・器物損壊などの迷惑行為・危険行為を繰り返すこども及びその親を「道路族」と呼びます。

道路を許可なく専有して球技やBBQに興じたりする大人も含まれることがあります。

迷惑だから・危ないからやめて欲しいとお願いをしてすぐに理解してくれる人は含みません。
何度お願いをしても、注意をしても、警察に通報しても、学校に相談しても、全く悪びれもせずに、或いは人が嫌がっている姿を見て更にエスカレートさせて楽しんでいるかの如く態度を取り続けるのが道路族なのです。

この問題を生み出しているのは、こどもではありません。
危険迷惑行為を放置拡大する大人です。
道路族問題とは、残念な親の問題なのです。

何が問題なの?

大前提として、道路はこどもを遊ばせる場ではありません。
大きく分けると騒音の問題と、危険性の問題に分けられます。

まず騒音ですが、こどもが発する叫び声・金切り声がよく問題の中心として挙げられます。
たまの通りがかりに聞く程度であれば殆どの人は特に気になることもないでしょう。しかし、これを毎日何時間と聞いているとだんだん効いてきます。

世の中には様々な騒音問題がこれまで取り上げて来られました。
余程の大音量でもない限りはどれも最初は皆さん平気だったのが、聞き続けているうちにある瞬間から耳障りになってきます。
やがてちょっとずつそれが嫌いな音と脳が認識するようになり、少し聴くだけでも不快な気分になるというステップを経るようです。
コップの水に例えられる、アレルギー反応に似ている気もしますね。
繰り返し同じ音を聞かせ続ける拷問も世界にはありますから、音で人が簡単に壊れることは想像に難くありません。

ちょっと話が逸れますが、私は道路族被害に遭う前、すぐ近くに京急線・京浜東北線・東海道線・横須賀線・横浜線が通る場所に2年ほど住んでいたことがあります。
貨物も通るので、電車の音はもう24時間聞こえてきます。
でもその時は電車の音が苦痛になることは皆無でした。
そうした場所と知って住んでいる、というのが多分大きかったんだと思います。

話を戻します。道路族問題においてはこどもの声だけではなく、遊具が発する音もあります。
中でもドッジボールやサッカーボール、バスケットボールをアスファルトに突く音は強烈です。
耳栓やノイズキャンセリング機能がついたヘッドホンである程度までは軽減できるのですが、固くて大きなボールは振動も伴います。
余程ご近所と信頼関係を築けている場合を除き、これを毎日毎日いつ始まっていつ終わるのかも分からないまま、あなたが自宅の中で聞き続けることを想像してください。

「なにそれ、全然平気だけど?」って今思いました?

では家でテレワークをしているシーンを想像してみましょう。
リモート会議の最中に、外からバン!バン!バン!ダムダムダム!というボールを突く音が聞こえて来ました。
窓も軽くビリビリと震えるような振動も付いてきます。
最初は何事もないように会議を続けるあなたでしたが、外ではこどもが数人集まりだしてやがて大きな声で叫び始めます。
そうなるともう会議の相手の声など全く聞こえません。
こちらの外の音や声も同僚には丸聞こえです。
恥ずかしい思いをしましたね。
次は道路から一番離れた部屋で、ヘッドセットを用意してミーティングに参加しましょうか。

ミーティングが終わってやれやれと外を見ると、窓のすぐ外にこどもがいてギョッとします。
なんと柵を乗り越えて、あなたの部屋のエアコンの室外機の上に登って何か叫んでいます。
流石にエアコンを壊されてはたまったものではないので、すぐにやんわりと注意をしますね。
「人の家に勝手に入っちゃダメだよ」
こどももその場ではうんと頷いて出ていきました。

が。

「もーいーかーい」「まーだだよー」かくれんぼでしょうか。またこどもの声が響いています。
この住宅街でかくれんぼ…いったいどこに隠れるつもりなのでしょう。
流石に親御さんたち、気付かないと駄目なんじゃない?
そんな心配をよそに、またあなたの部屋の窓のそばからドサっ!という大きな音がします。
窓を開けてみると、またさっきのこどもが塀を飛び越えて、あなたの家の敷地で隠れてようとしているようです。
今度はもう少しキツく叱った方がいいでしょうか。

こどもの遊びはエスカレートするのが常です。
注意する大人がいなければ、どこまでやれるかギリギリ限界までチャレンジしてきます。
サッカーボールをあなたの家の壁に向かって蹴ってくる・テニスボールや野球の軟式ボールがあなたの家の窓に飛んでくる・石を投げ合う・小石を跳ね散らかしながら縄跳びをする・あなたの家に飛び込んだバドミントンのシャトルを取りに無断で入ったこどもがあなたの大切な鉢植えを壊す…だんだん辟易してきた人も増えてきたはずです。
なんで公園に行って遊ぶという選択肢が無いんだ…。

この辺から、騒音とは違うもう一つの問題、危険性の話にもなってきます。

ある時、あなたの大切な車にこどもの手の跡が沢山ついていました。
鬼ごっこかかくれんぼでもやっていたのでしょうか。
よく見るとボールの跡も付いています。
いつ付いたのかはわかりませんが、ボディに初めて見る傷も見つかりました。
だんだん心がざわついて来ましたか?
私の元上司は音がするので見に行ったら愛車の屋根に近所の子が登っていたそうですよ。

流石にいろいろ心配になってきたので、こどもたちの親御さんたちに、車や家屋が傷つけられる可能性がある遊びはやめてもらえないか、相談してみました。

翌日からは「硬いボールはやめよう」となったようで、新しいゴムボールで遊ぶようになりました。
でもここまで来ると、外で遊ぶ声や音が聞こえるだけで、気が気ではないあなたがいます。
いつ終わるんだろう、また変なことされなきゃいいけど…いつしか仕事にまったく集中できなくなりストレス値を蓄え続けるあなた。
ふとその時、こどもの叫び声にとてつもない拒絶反応を抱いていることに気づくのです。
なんで道路で遊ぶんだ。止めようと思えば止められる騒音じゃないか。公園に行けばいいだけの話じゃないか。
理不尽。怒り。不安。恐怖。
もう声が聞こえただけで、何も手につかなくなる程度にストレスはあなたの脳を蝕んでいます。

柔らかいボールだから大丈夫!という認識なのでしょう。思いっきり投げ合ったり蹴ったりして大騒ぎです。
心配なあなたはハラハラしながら外の様子を見ています。
すると、あなたの車に何度ボールがぶつかろうがお構いなしにボールを全力で蹴っている姿が目に入ります。

いくら柔らかいボールだからと言って、ぶつけられて気分が良いはずはありません。また柔らかいボールだからこそ、砂を噛むので車に傷が付きやすいという心配もあります。
あなたならどうしますか?
私はここで、こどもたち全員に、かなり強く叱ってやめさせました。

しばらくすると、3人ほどのママさんたちがさきほどの子どもたちを連れて謝りに来ました。
口では謝っているけれども、遊ぶのはやめないから、悪いことをした時は遠慮なく叱ってくださいね。そんな事を言われて「叱るのはあんたらの仕事やろ」と思ったのを覚えています。

そうでなくても近所には具合が悪いお年寄りがいます。隣には高校受験を控えた娘さんがいます。夜勤で働く物流運転手さんがいます。赤ん坊がいます。
そうした人たちにとっても、この子たちが発する声や音は恐らく大きなストレスとなっていることでしょう。
ただ、公園に行って遊ばせればいいだけの、簡単な話なのに。

何日か経って、今度は10人ほどが集まって道路で金属バット・グローブ・軟式野球ボールというハードな野球が始まったので、私は躊躇なく警察を呼びました。
それでも翌日も、次の日も、また同じように激しいエキサイト空間はなくなるどころか人数も増す一方。もう親がワザとやらせてるのか?
この道路は私らが楽にこどもを遊ばせるための既得権益や!絶対やめさせへんで!という声が聞こえて来そうな気すらします。

ある朝、車で出かけようとしたときに私は助手席の窓になにか付いているのに気が付きました。白い液体のような、歯磨きをしたあとのようなものが吹きかけられたような感じです。
初めて見たときは、鳩のフンなのかな?と思いました。
が、次の日は後部の窓に、ある日はフロントガラスに…やがてこれが誰かの嫌がらせであることに気が付きます。
極めつけは、帰ったときに玄関の前にネズミの死骸が置かれていたことでした。

防犯カメラを設置することはすぐに考えました。
多くの道路族被害者が防犯カメラを設置するのは、道路遊びによる直接的な被害を記録に残す目的以外に、このような嫌がらせ行為を記録する目的を持っています。
それを見た道路族は「盗撮だ」などと言い出すのですが、それはまた別の話で…。
ここまで至った人の多くは勇気を出して警察や学校・役所や教育委員会などに相談もしているでしょう。
道路族には話が通じないからです。

私の場合はこの陰湿な嫌がらせをきっかけに、このような人たちのために防犯カメラを自腹で用意するのがバカバカしく思えてすぐに引っ越しを検討しました。

夜中に爆竹を鳴らすような頭のスパークした連中に囲まれて過ごすのはもう御免です。一刻も早くここを離れなければ自分がおかしくなってしまう。
実際この当時の私の精神状態はかなりギリギリだったと思います。普段は辛抱強く自分を抑えることが比較的できる方だと思っているこの私が。

こうして、私は道路族のムラから比較的アッサリと脱出しました。
今でも仕事ができなくなった間の損害と引っ越しに掛かった費用は連中に請求したいくらい憎んでますが。
ちなみに引っ越して4年半が経ちますが、未だにこどもがレストランや電車内、スーパーなどで金切り声を上げると心が枯れる感じになります。
今でも外出時のヘッドホンはマストアイテムです。

「道路族」を初めて知ったあなたにお願いしたいこと

私のようにあっさりと引っ越しの選択ができるなら、まだ幸運と言えます。
引っ越したくても引っ越すことができず、毎日道路族に怯え悩まされている人がたくさんいます。

そうした人たちに「直接注意すればいいのに、何ネットで文句言ってるんだ」とか「寛容さが足りないんじゃないの?」とか「神経質すぎる」とか「引っ越せばいいじゃん」などと決して軽々しく言わないでほしいのです。
出来るものなら、とっくにやっている。あまりにも馬鹿にしすぎてる。
皆が皆、あなたのように強い訳じゃない。
誰もが強く戦えるなんて思わないほうがいい。
勇気を振り絞って止めるようにお願いをしたら、想像を絶する嫌がらせを延々と受け続けるようになった人がいるのです。
軽々しいその言葉はセカンドレイプにも似た、残酷なナイフです。

直接注意して聞いてくれる人ばかりなら、こんなにも大勢の人が悩むことはないです。
いくら寛容な心を持った仙人仙女のような皆さんでも、同じ境遇に何ヶ月、何年と置かれればいつまでも仏の顔を続けることはできないでしょう。
音は人を簡単に壊します。被害を訴える人には心身をすり減らして限界に近い方も大勢おられます。

「山に引っ越せ」というような事もよく言う人がいます。
なぜ迷惑を被った側がこんなことを言われるのでしょう。
それだって、出来るものならやってます。
まるでいじめられる側が悪い論。
救済してくれる制度も法律もない。こんな地獄のような理不尽な話もなかなか無いと思います。

軽い気分であなたが発する薄っぺらい方法で簡単に解決することなんてできません。誰も救われません。そうした言葉を発する人は、この問題の中身を何も見ちゃいないし欠片も理解できていないと断言できます。
多くの人が何度も繰り返し言ってきた言葉ですが、「道路族の被害は実際に遭ってみた事のある人にしかわからない」これが現実だと思います。

おわりに

危険性という話で触れなくてはいけないのはもう一つ、道路遊びを原因とする交通事故です。
ほぼ月に一件の頻度で、道路で遊んでいて車両に轢かれてこどもが亡くなるという痛ましいニュースを目にします。
道路で遊んで良いことなんか、一つも無い。
御存知の通り、騒音トラブルから殺傷事件にまで発展することもあります。

最近では「大人がうるさい」という声も増えてきたように思います。
こどもの声は平気だけど臭いと煙と大声を延々と撒き続けるご近所BBQがこの上なく嫌いという人もいますね。

「昔は道路で遊ぶのなんて普通だったのに」という意見もよく聞きますが、逆だと思います。
昔当たり前のようにそこらじゅうであった立ちションは今や絶滅種となり、至るところに落ちていたタバコの吸殻も見かけなくなり、犬の糞を放置して帰れば処罰される時代です。
道路族問題も、いずれ解決されるご近所ハラスメントの一つじゃないかな、と私は感じています。

道路族の問題をはじめて知ったあなたに、少しでも何かが伝わっていれば幸いです。

このnoteは多分時々書き換えたり書き足したりします。

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道路族マップなど、DQN TODAYっていうサイトをやってます