s19研究成果発表

シーボルと申します。オートチェスはs2からやっていてs19も無事クイーンに到達することが出来ました。

無事クイーン到達が出来たので、今シーズン集中して研究したペペロンチーノに関して、研究成果を発表します。

まず、前提として理解していただきたいのはペペロンチーノのレシピは人により千差万別で宗教論争に近いものがあります。私は何人かの料理ユーチューバーを参考に試行錯誤を行い、自分の好みに合うようなレシピを模索していますが、口に合わなくても苦情はご遠慮ください。

特に参考にしてるのがファビオ飯で、以下のレシピが美味しかったです。

https://youtu.be/Cf3iRhFW7Oc
https://youtu.be/GqPWkOl8FH8

また、よりお手軽なレシピでトークも非常に面白い鳥羽周作チャンネルもおすすめです。
https://youtu.be/Ilk6c6pTocM

これから、ペペロンチーノの各構成要素に関してそれぞれ、説明していきます。

◆パスタ麺について

ペペロンチーノは具材の少ないシンプルなパスタなので、パスタ麺は非常に重要な役割を占めます。
ご存知だとは思いますが、パスタ麺は主に製法によってテフロンダイスとブロンズダイスの2種類に別れます。

テフロンダイスのパスタはコシが強く、表面がつるつるしているのが特徴で、日本産のパスタはほぼこれです。

一方ブロンズダイスのパスタは表面がざらざらしていて、もちもちした食感が特徴で、イタリアの伝統的な製法で、イタリアの高級パスタはブロンズダイスのものが多いです。

どちらが良いかは好みですが、私はブロンズダイスの麺が好きなので、いくつかおすすめのブロンズダイスのパスタ麺を紹介します。

・マンチーニ
湯で時間の幅は結構シビアですが、小麦の香りが強くとても美味しい高級パスタです。

・ヴァルビオ
成城石井で買えるパスタで、バランスがよくイチオシのパスタです。
全粒粉のものは試したことはありません。

・ルンモ
アルデンテ感が強く、しっかりとコシがあるのが特徴です。
楽天市場等で買えます。

・モンスーロ
カルディで買えるパスタで、こちらもバランスが良く美味しいです。
マルエツ等のスーパーでは同じメーカーのパスタが、「パスタ発祥の地グラニャーノが認めた本格スパゲッティーニ」という名前で売られています。

・ディチェコ
日本全国多くのスーパーで売られています。
小麦の香りは弱めですが、もちもちした食感で美味しいです。

麺の太さに関しては好みの範疇ですが、ペペロンチーノを作る場合1.7mm前後のものがおすすめです。

◆オリーブオイルについて

オリーブオイルは加熱すると香りが飛ぶのでエクストラヴァージンオリーブオイルを使用する必要はなく、ピュアオイルで十分という説がありますが、個人的には気分が上がるのでそれなりに良いエクストラヴァージンオリーブオイルを使用しています。
その場合、できるだけ渋みや辛味の少ないマイルドなものを使用するのがおすすめです。
以下のオリーブオイルが過去に試して美味しかったものです。
・ICONO FRUITY
チリ産のオリーブオイルで、amazonで買えます。

・アルチェネロ ドルチェ
イタリア産のオリーブオイルで、一般的なスーパーにも売っています。

・ネフェリ
ギリシャ産のオリーブオイルで、成城石井に売っています。

オイルの量が少なすぎると麺を投入した際に、ソースがすぐ蒸発しパサパサのパスタになってしまいかねないため、気持ち多めの量を使うことをおすすめします。
麺の量や具材の量にもよりますが一人前で25-40cc程度使うことが多いです。

◆茹で汁の塩分濃度について

パスタを茹でる際には湯に塩を加え、パスタ自体にも塩味を加えます。
多くのペペロンチーノのレシピを見ると塩分濃度1.5%の塩(お湯1L対して15g)を入れろと言っていますが、これは罠です。
過去にこれを真に受けて何度も塩っ辛いペペロンチーノを作ってしまいました。
これは茹で汁自体を乳化の為にソースに加えることが多いことと、塩味のある具材を追加するため1.5%は過剰です。

茹で汁は基本の1%以下(多くても1.1%)の塩分濃度で作り、味見をして薄かったら後から足せばいいです。

◆乳化させるかさせないか問題

これはかなり宗派が分かれるポイントです。
乳化させても、させなくてもそれぞれの良さがありますが、味わいはかなり違ってきます。

乳化とは一般的に油と水分が混ざりあった状態のことを指し、ソースにとろみが付き、まろやかになります。
乳化させない場合は麺一本一本を味合う油そばのようなイメージでこれはこれで美味しいのですが、オイルのギトギト感は感じるので、乳化させる方が好みです。

オリーブオイルを乳化させるためのつなぎとして、パスタ麺の小麦が溶け出した茹で汁を使います。
通常はオイルの同量から2倍程度の茹で汁をオイルに投入して加熱します。
日本のテフロンダイスのパスタ(特に早茹で)だと、小麦の溶け出す量が少ないため、つなぎとして弱くなるので、イタリア産のブロンズダイスのパスタがおすすめです。

他にも麺をフライパンで茹でてそこでソースも作ってしまうという方法もありますが、水分量の調整が難しいのと具材の柔軟性がやや下がるのでおすすめしません。

パスタを表記時間の1分-30秒前に上げて、ソースの中で少し茹でるようにすると丁度良いと思います。
茹で汁をソースに追加する場合塩味が強くなりすぎないように注意してください。

◆唐辛子について


軽視しがちですが、ペペロンチーノにおいて唐辛子は重要です。そもそもペペロンチーノとは唐辛子のことで、唐辛子のないペペロンチーノはペペロンチーノとは呼びません。
鷹の爪や輪切り唐辛子でも良いのですが、騙されたと思ってカラブリア唐辛子を買ってください。
香りが良くペペロンチーノがグレードアップします。

辛いのが苦手な場合、唐辛子を砕かずに入れて食べる前に抜くか、種を全て取り除いて使いましょう。

◆にんにくについて


産地も重要ですが、それ以上に重要なのがカットの仕方です。
主にみじん切り、スライス、潰してそのまま使う、の3種類に別れ、断面積の差によりにんにくの香りの強さが変わり、みじん切りが最もにんにくの香りが強くなります。
また、火入れ加減も重要で、にんにくの食感や香りが変わってきますが、絶対に焦がしてはいけません。
このあたりはそれぞれ良し悪しがあり、完全に好みの世界ではありますが、味には差が出ます。

個人的にはスライスで、きつね色の一歩手前の黄色程度に色づく位が好みです。

偉い人が言っていたので、にんにくの芯は抜いておきましょう。

◆香草について

パセリは彩りで入れてるのではなく、香りを足すために必要です。
生のイタリアンパセリが望ましいですが、スーパーに売ってないこともあるのでバジルや大葉でも代用可能です。
最悪入れなくてもどうにかなりますが、気分が違ってくるので入れてください。

入れるタイミングはパスタをオイルに混ぜる少し前にオイルに投入します。

◆追加具材について


ベースのパスタ麺、にんにく、パセリだけだと、ラーメンやジャンクフードに慣れた現代日本人には旨味が足りません。
ですので、以下のような旨味が多い具材を足すことをおすすめします。

・ベーコン  
鉄板です。厚切りベーコンをスライスまたはみじん切りで使うのがおすすめです。

・鮎の魚醤
ファビオ飯で多投されてますが、確かに癖もなくて旨味が多いです。ひとかけ〜小さじ1/2程度使います。

・ほんだし
鮎の魚醤がない場合ほんだしも有用です。
和風感が結構出ますが普通に旨いです。
2つまみ〜小さじ1/2程度入れます。

・アンチョビ
入れすぎるとしょっぱいので注意が必要ですが、定番の具材です。
1-2ヒレをオイルに溶かして使います。
オリーブ、ケッパー、トマトと一緒に使うとプッタネスカという美味しいパスタになります。

・ミニトマト
甘みと旨味が強く雑に旨いです。
湯剥きするか、半分に切りオイルで炒めた後、トマト汁がオイルに混ざるように潰しながら混ぜます。
ミニトマトを入れる場合、それだけでソースの水分量は足りるので茹で汁を追加しなくても良いことがあります。

・あさり
ボンゴレビアンゴになります。旨いです。
塩分が強いので茹で汁は追加せず、水分量は水で調整してください。
信用出来るスーパーではない場合砂抜きはちゃんとしましょう。

・めんつゆ+バター
ジャンキー感ありますが、これはこれで旨いです。
めんつゆはほんの少しで良いです。

ペペロンチーノはシンプルが故に難しいですが、習得すると様々なオイルベースのパスタに応用出来るので、是非お試しください。

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