忘れられた打ち上げ花火:第11話 「あなたの二番目にしてください #3’」
はじめましてじゃない
はじめまして
アバターのあなたが
現実のあなたに置き換わる
その瞬間が
わたしはたまらなく好きなんだ
***
名古屋はよく訪れる場所だった
九州から関東・東北にかけての中間地点で
現実の冒険者たちが集合しやすいため
いろんなオンラインゲームでオフ会の会場となる事が多い
”いつもの場所“ に少し安心することができた
定番の金時計前で
待ち合わせを指定した
結局お互いに顔はわからないままで
ライブの日を迎えていた
実際の姿なんて
どうでもよかった