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蛹
こばんを食べなかった
大人になってしまう気がした
伸びていく髪や爪が嫌だった
変わってゆくのがこわいのにまた朝が来る
私は私の一生をかけて何を残せるのだろう
残せるものなどないと悟って子を作り次に託すのだろうか
私より長生きな私を覚えていてくれるもの
執着がほしい
未練がほしい
吐瀉物くらいみっともなくとも
それでも綺麗さっぱりよりかは幾分マシに思えるだけの
終わるそのときまでずっと繭の中なのかもしれない
いつまでたっても蝶になどなれないのかもしれない
ぐちゃぐちゃなまま
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