「Swish da 着火 you」の持つ意味とは(私見)。
今回の映画「THE FIRST SLAM DUNK」を大いに彩ってくれているのが音楽。
オープニングのカッコよさ、については先に述べたところだ。
今回はエンディング、および挿入歌として、もはやスラムダンクと言えば…となりつつある「第ゼロ感」のことを少し。
この曲を作った10-FEETさんがテレビの取材でおっしゃっていたことは、
・2年前から曲を作り始めた
・井上雄彦先生から、作品のあらすじは公開しないということを聞いて、曲からあらすじが分からないように…がしかし、何となく感じ取れるように、というところに苦労した
ということで、具体例として最後の「クーアザドンイハビ(ビハインドザアーク=3Pシュートエリアのさらに外側から放つシュート、の逆から読んだ語)」を挙げておられた。
映画を観てからあらためて「第ゼロ感」の歌詞を見ると、なるほどぱっと見は分からないが、ストーリーを思わせる歌詞が各所にちりばめられている。
例えば
「遠い星の少年は その腕に約束の飾り」
というのは、言わずもがな、海の事故で帰ってこない兄・ソータのリストバンドのことだろう。
また、
「熱砂を蹴り抗うのさ」
は、沖縄に帰省して兄への思いを新たにし、またある意味兄との思い出に決着をつけ、あらためてバスケットボールに向き合うことになった宮城リョータの「砂浜ダッシュ」のシーンに重なる。
そして、曲の中で印象的に刻まれるのが
「Swish da 着火 you」
という歌詞。
いろいろな見解があるが、私はこの歌詞は三井寿が山王工業戦で3Pシュートを「今までよりも高く 美しい弧を描い」て放つ場面の言葉、
を意味しているのかな、と思っている。
というのも、「スラムダンク」の原作の第261話、まさにこの「静かにしろい」発言が出てくる261話の漫画タイトルが「SWISH」なんですよ。
ちなみに「SWISH」とは
なので、文法的にはおかしいのかもしれないが、「SWISH」、つまり3Pシュートがネットを揺らす音が「YOU」に「着火」するってことで、三井がそのたびに甦る、という意味なのではないかな、と思っている。
宮城リョータの陰の部分を歌詞にちりばめた曲の中で、三井が何度も甦るのは解釈としてどうなのか?という気もするが、それだけリョータの人生の中で、三井の占める部分が多かったということなのか、影響をもたらしているということなのか。
あくまで私見なので、まったく的外れなのかもしれないが、個人的にそうあってほしい、という希望を込めて、の解釈でした。
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