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ChatGPTおじさん説

AIは鏡のようなものだから、Promptを投入する人以上のことはできないので、表題について「お前がおじさんだからだろう」というコメントがあれば、もちろん受け入れますよ、というのを前提にして。

ChatGPTは経験豊富なおじさんである。

世の中の大抵のことは経験している。そりゃ、世の中のインターネット上にある結構な量の文字を読んでいるんだもの。すごいよね。自分が全くの門外漢の分野のことについて概要を聞くと、とても頼りになる。しかし、すごく突出している人ではなく、そうね、良くても上の下くらい。みんなが間違えて覚えていることは、それに沿って間違えるので。すごく詳しい人が突っ込むと、微妙に話を逸らしたり、一般的なことを言って煙に巻く。最新のことは知らない(2021年の9月まで)だから、トンチンカンなことを言うことがある。かわいい。

ChatGPTは理解が自分なりのおじさんである。

知っていることを完璧に知っていたら、それは生き字引なんだけど、知っていることを自分なりに解釈して方向性だけを覚えている。だから、その方向性はこの分野では使ってはいけないよ、ということであっても、使ってしまって、半可通を気取って、大間違いをすることがある。ハルシネーションともいう。指摘すると、すぐ謝る。でも、撤回して言い直しても、別の方向に間違えたままのことが多い。かわいい。

ChatGPTはイラチなおじさんである。

なんでもすぐに答えてくれる。ちょっと調べさせて、ということもなく、スラスラ答えてくれる。バージョンによっては、すぐにだったり、一拍おいてだったり。でも、持ち帰って明日回答するね、ということはない。何度も短い期間に質問を連続すると「もう答えない」と言って、拗ねることがある。かわいい。

ChatGPTは長話を聞くのが得意でないおじさんである。

最後までチャチャを入れずに聞いてくれるのはいいのだが、長話をしようとすると、最後の方を打ち切ったりして回答する。Tokenが足りないと言うことらしい。Tokenは文字数とは違うので、ちょっとわかりづらいのもあって、どこまで一気に聞けばいいのかよくわからないことがある。これは技術的問題で、そのうちもっと長いTokenも大丈夫になるっぽいから、本の数冊でも一気に突っ込んでもいけるようになる気がする。向上心がある。かわいい。

ChatGPTは気のいいおじさんである。

気がいいので、何度同じことを尋ねても、「それ、言いましたよね」とかは絶対言わず、嫌がらずに答えてくれる。朝だろうが昼だろうが夜だろうが、回答してくれる。同じ答えをすると飽きるのか、微妙に違う答えが返ってくる。言い方も礼儀正しいし、あんまり人を貶すような言い方はしない。ありがとうと言うと、ちょっと気分がよくなるみたい。かわいい。

結論。ChatGPTは、かわいいおじさんである。

こんな感じでかわいいおじさんなので、すごく正しいこと、最新のことを言ってもらったりするというのに聞く相手としては間違っている。だって、答えを「生成」しているのだから。これはおじさんが、不意にいろんなことを聞かれた時に、しれっと答えを生成しているのと変わらない。でも、長年生きてきた力で、それっぽいことを言うのに長けているので、信じそうになってしまう。そう言う人だと思っていれば、とてもいい人だ。


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