高田 萌生(21歳・巨人)投手

       53 高田 萌生 178/80 右/右


       「一軍で我慢して起用する段階なのでは?」


 高卒2年目の昨年は、二軍で最多勝などファームのタイトルを総なめにした。今年も二軍では防御率2点台中盤と、昨年にヒケをとらない成績を残している。もう二軍で得るものは少なく、一軍首脳陣が我慢して起用する段階に入ってきているのではないかと思えるほどだ。

(投球内容)

 ワインドアップから振りかぶって投げる本格派で、安定して145キロ前後の球速を刻んで来る。そのボールにも、適度な球威や勢いがある。変化球は、カットボールのような小さくスライドする球でカウントを整え、時々緩いカーブで緩急を効かせつつ、フォークボールなど縦の変化球で空振りを誘う。

 今シーズンの二軍成績では、41イニングで12四死球と、四死球率は 29.3%(基準は投球回数の1/3以下)と制球は安定している。また奪三振は、1イニングあたり0.76個(基準は先発ならば0.8個以上)と、若干決め手に欠けるところはあるようだ。

(二軍でやり残したこと)

 課題は、41イニングで38安打を浴び 96.7% にも及ぶ被安打率の高さに現れている。一軍定着を目指すのならば、これを 80% 台にまでは引き下げたい。その原因を探ると、ボールの出どころがあまり隠せていない上に、着地までの粘りにも欠ける淡白なフォームに原因がありそうなのだ。ボール1個1個は素晴らしいものの、フォーム全体に嫌らしさがない。股関節の柔軟性を養いつつ下半身を強化し、着地までのタイミングを遅らせる「イチ・ニ~のサンの」の、「ニ~の」の粘りがフォームに出てくることが、被安打を減らし一軍定着への鍵だと考えられる。もし二軍でやることが残ってるとすれば、そういったフォームの完成、それを可能にする肉体の鍛錬にあると位置づけるべきではないのだろうか。

(今後は)

 こういったことを意識して二軍で取り組むことができれば、今年の後半ぐらいには、一軍の舞台で活躍しはじめても不思議ではない。ここから先は、彼がどのぐらい野球に対し真摯に向き合えるかに懸かっている。一軍定着にには、あと少しのところまで来ている。

                        (2019年 5月)




 


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「迷スカウト」の管理人として、長くアマチュア野球選手のレポートを作成してきた蔵建て男です。今回は、アマチュア時代観てきた選手達が、プロでどのような進化を遂げてきたのかレポートしてゆこうという企画です。
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