日本人英語7つの大罪-1.浅
日本人の皆さんは日本文化の中で育ち日本人として育ってきました。そのため、あなた方のしゃべり方は日本語に特化しており、日本人らしい話し方をしています。そして、「日本人らしい」というは単に発音だけの問題ではありません。
日本の人は、良く外人は声がでかいとか、声がよく通るといいます。もちろん日本人にも声が大きい人もいれば、外人にも声が小さい人もいます。しかし、日本語ネイティブと英語ネイティブでは、一般的に声の出し方が違います。あなたが、もし完璧な英語の発音をできたとしても、発声法が違うと、本物の英語には聞こえません。どこか違和感があります。どこが違うのでしょうか?そこを直せば、急にあなたの英語はネイティブから聞き取りやすい音に変わります。
今回は発声法のなかでも「呼吸」に着目してみましょう。私たちアメリカ人から見ると、日本人の呼吸はとても浅く感じます。「いつ息継ぎをしてるのだろう?」と思うくらい息を吸うのも浅ければ、話すときにも息を少ししか出していないように見えます。空気を吸うのも出すのも少しずつなので、呼吸が浅く回数が多いのです。そのままではネイティブの英語には聞こえません。日本語の方が唾が飛ばないから英語圏より感染症が蔓延しなかったという人もいます。英語でも唾は飛ばさないでください。でも、英語を話すときは、日本語を話すときよりも大きく、深く息をするように心がけましょう。
7つの大罪 その1 浅: 浅い呼吸
それではどのようにしたらいいでしょう?英語の呼吸に全集中です。これから詳しく見ていきましょう。
"Breathe Deeply" 深く息をしてください
英語を話す時は大きく息を吸い、肺の中に入った空気を全て出し切るまで音を切ったり途中で止めたりしてはいけません。
呼吸法を一番目に選んだ理由は一番基本となるポイントだからです。
ネイティブのように英語を話すには、正しく呼吸することがとても大切なのです。日本語を話す時と英語を話す時とでは、呼吸の仕方が違うことをご存知でしたか?英語を話すネイティブ達は話し始める時、日本人より深く息を吸い、肺いっぱいに空気を溜めます。そして話し終わる時には肺の中の空気をほとんど出しきります。そして空気の出し方を調節しながら、話すスピードやリズムをコントロールするのです。それに比べて、日本語を話す時はあまり呼吸を意識しません。初めに息を大きく吸わない代わりに、文の途中で何度も必要なだけ息継ぎをします。
図1-1 日本人とネイティブの呼吸の比較
そこで私はある実験をしました。全部で65単語からなる9つの文章を用意し、それを何人かの日本人生徒とネイティブの人達に読んでもらい、息継ぎの箇所を比べました。すると、非常に興味深い結果が出たのです。初級クラスの生徒は平均 10回の息継ぎ。上級クラスの生徒達は平均8回。そしてネイティブの人達は、皆そろって3回の息継ぎでその文章を読み終えました。さらにおもしろいのは、ネイティブの人達は息継ぎをする場所まで同じなのです。そこで、私は生徒達にこのネイティブの呼吸パターンを教えました。最初は息苦しくなったりして、上手くネイティブのパターンを真似て読むことができませんでした。なぜなら呼吸が浅すぎるのです。しかし何度も練習するうちにネイティブと同じ3回だけの息継ぎで読める様になりました。すると最初の8回も10回も息継ぎをしながら読んだ時に比べ、音の流れがよりなめらかで自然に聞こえるのです。ただ呼吸する回数を減らしただけで、話し方にも発音にも大きな変化が見られ、ネイティブの英語にぐっと近付けたのです。これで呼吸法の大切さがご理解頂けたと思います。それではなぜ、呼吸法を変えるだけで、話し方や発音まで違ってくるのでしょう。詳しくは第二、第三の大罪のところで順に説明していきます。
図1-2 日本人とネイティブの音量変化の比較
ドリル
良い練習法は、一息でアルファベットのAからZまでを2、3回繰り返して言うことです。ネイティブはアルファベットをかなり速く言えるので、深く息を吸えば5、6回言うことができます。別の練習法は、深く息を吸って、1から10まで数えます。図1-2のネイティブの音量変化を参考に、前の単語の声が完全に消えてしまわないうちに、次の単語の発声を始めて下さい。声も出し続け、息も止めずに吐き出し続けて下さい。コンマやピリオド以外では決して無音になってはいけません。
ボーナス:もうひとつのトレーニング法
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