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平成最後にして最大のあの事件をもう一度振り返る

 「平成最後にして最大の事件は何か?」と問われれば、私は迷うことなく秋篠宮悠仁親王殿下の机の上に刃物が置かれたあの事件だと答える。

 本件は、前稿も取り上げたのだが、捜査の進展があったので、今回改めて振り返る意味も込めて寄稿した。
 なんと、今月7日に犯人が取り調べの中で、「刺すつもりだった」と供述している事が分かったのだ。
 前稿では、わざわざ塗装した刃物を槍上に組んで隣の席に跨ぐ形で置いた事から、何か儀礼的なものを感じると書いたが、犯人が水道工事の業者に扮していた事を鑑みると、単に用具にカモフラージュしただけと言う疑いが濃厚だ。
 これが本当ならば、本件は単に建造物侵入事件ではなく、秋篠宮悠仁親王殿下襲撃未遂事件と言えよう。

 なぜ、このような犯行に平然と手を染める者が出てくるのだろう。
 この犯人がよほどねじ曲がった思想の持ち主である事は当然だが、そもそも彼のような者が出てくる背景はなんなのだろう?
 私は、戦後の教育で皇室についての教育がなされて来なかった故に生じる無理解も一因と思う。
 実際、戦後を生きる私達は皇室についての知識に乏しい。
 さすがに、戦時中のように尊皇教育をせよ、とまでは言わないが、少なくとも社会常識として、皇室に関する基礎知識ぐらいは教えても良いのではないだろうか?
 現在、即位なされている陛下を今上陛下とお呼びし、決して元号名で呼ばない事を知る国民が、今どれだけいるだろうか?

 こう問うと「グローバルな世の中に、自国の伝統・文化は関係ない」と言う意見が必ず聞かれる。
 しかし、本当に世界を知る者は、外国人がどれほど自国の文化や伝統を大切にしているか理解している。
 もし、イギリス人に英国王室の事を聞けば喜んで答えてくれる。
 また、ペルー人のインカ帝国へのプライドは生半可ではなく、日本人が無意識にブラジルの方がメジャーと思っている事への反感がある。
 このように、世界の人は自国のアイデンティティを大切にする。
 グローバルと言うのは、そう言う人達と関係を築くと言う事だ。
 逆に言えば、外国人から皇室をはじめとした伝統・文化について尋ねられても、一切答えられないようでは「コイツは自分の国の文化について何も知らないのか」と軽蔑される結果になる。
 これが、仮にビジネスの相手なら取り返しのつかない失態であろう。
 グローバルな世だからこそ、もう一度、自国の文化や伝統を学び直す時期に来ているのかも知れない。

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