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KAPI SELECT 【STAY HOME】

クラブやライブハウスが営業自粛期間のステイホームの中、音楽に近い生活をしている人達はどのような音楽を聴いているか?
今回は仙台のCLUB、HI-HATの店長であるDJ KAPIのセレクションになります。

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HI-HAT Sendaiの店長やってます阿部紳也です。
KAPIって名前でDJもやってますのでそちらもどうぞよろしくお願いします。

今回コロナの期間中に聴いてた音楽を紹介してくれってことで依頼を受けた訳ですが、
そもそもコロナ期間って言葉に違和感を感じたわけです。
しかしながら家で長い時間を過ごすようになるとリスニングミュージックやラウンジミュージックを聴いてる人が多かったように感じることは多々ありました。
また家のレコード整理をした人が多くいるようで、最近のヤフオクにはレコードの出てる量も増えたし価格も安い。
出てこなかった盤が出てきたりと、全世界でレコードの入れ替え時期なのかもしれません。

僕もその1人でした。

今までものすごいスピード感で走ってきたものが一度止まりなさいと言われると自分を見つめ直す時間や考える時間が増えたように感じます。

ってことで小話はこの辺にして、2月あたり〜今日までに買ったレコードを紹介していこうと思います。

まずはこちら、事件でした。
SHACKLETONをずっと聴いてる人ならみんなそう思ったんじゃないでしょうか?

SHACKLETON & ZIMPEL - PRIMAL FORMS(LP)

リリースがあるたび確実にチェックしてる
ダブステップ、エクスペリメンタルの鬼才SHACKLETONが今回はマルチ奏者ZIMPELとの共作を作りました。
ここ数年は個人のLIVEからBANDへの流れが面白いとは思っていたものの今回はJAZZです!!!?
ZIMPELはアルトクラリネット、ヴァイオリン、ハルモニウム、ピアノ、オルガン、フレームドラム、リラ、モノコードを担当。
ZIMPELだとThe Reboot Joy Confessionのコンピにも一曲入っててそちらもオススメです。
SHACKLETON特有のミニマリズムと神秘のメロディで構成されていく呪術的でサイケデリックなフリージャズ。 JAZZ!!!?
何か降りてくるんじゃないかとハッとさせられます。

これにはやられた!

画像クリックでリンクに飛びます

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MARAS/POSILLIPO/PROIETTI - Sfumature(LP)

これ92年作で最近リバイバルされた一枚。
当時320枚プレスされても業務用に配布しただけ。
リバイバルも300枚限定プレスなので気になった方はお早めに。

こちらはCHEE SHIMIZUさんの書いた本(obscure sound 桃源郷的音盤640選)に最も謎に包まれた一枚と紹介されてて知りました。
この本の続編も近年発売されたばかりでタワレコなんかでも買えるのでそちらもお勧め。

元々舞台音楽として制作されたコンテンポラリージャズ。
内容も良くて、エスニックでパーカッシブなリズム、シンセと金管楽器が綺麗にレイヤーされてるクロスオーバーサウンド。
現代の感覚にもハマりそうで幅広いリスナーに楽しんでもらえる一枚。

CHEE SHIMIZUさんのレコ屋
http://organicmusic.jp/

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ANGEL BAT DAWID - Transition East(7")

ANGEL BAT DAWIDはシカゴとブラジル・サルヴァドールのアーティストによるコラボレーション・プロジェクト。
極上のスピリチュアルなフリージャズ。
宇宙王SUN RAを彷彿させるような一枚。
A面はリズム進行がシンプルなのでその分クラリネットの出方が美しく聴き入ってしまう、とろけるような一枚。
B面は、よりフリーな生々しさが出てます。
それぞれの楽器の交わり方を堪能してください!

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LF58 - Alterazione (2×2LP)

NEELとFILIPPO SCORCUCCHIによるアンビエントプロジェクト。
片面一曲ずつ長尺に収められた贅沢盤です。
モジュラーを駆使しながらリズミカルでもあり美しすぎる音響作品。
2人ともエンジニアとしての評価も高いので出音はもちろん最高!!

DEEPにひたすら走っていくパーカッションビート、ノイズによるリズムを取り入れつつダイナミックなシンセワークは見事です。ややエキゾチックなニュアンスも感じます。

ビートレスになる部分も多いので次の曲への転回が色々と工夫できるのも良い。

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SPECTRAL EMPIRE - Iron Muscle

これ2018年リリースだったみたいだけど2月にNEWTONE https://www.newtone-records.com/ に入荷してて買いました。

SPECTRAL EMPIREはVactrol ParkのKyle MartinとBlack Merlinのコンビなんで悪いわけないんですよ。
僕はA2とB1が特に好きです。

全曲通して非常にシリアスなムードで、辺境、SF的な要素が盛り沢山。
アナログシンセのダイナミックさとサイケデリックさが交差するミステリアスな世界を堪能できます。

https://soundcloud.com/malka-tuti/spectral-empire-metal-hawk-die-wilde-jagd-remix

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HU VIBRATIONAL - The Epic Botanical Beat Suite:Boonghee Music 4(LP)

これは2015のリリースなんですけど、最近Discogsで購入しました。

OMAR SOSA,DON CHERRY,JON HASSELあたりとセッションしてきたADAM RUDOLPHを中心としたユニット。

即興のパーカッションジャムの繰り返しが基本でエクスペリメンタル、アブストラクト、トライバルなどの要素を含むアフリカンでオーガニックなサウンド。

これもまたサイケデリックで呪術的な内容。

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ここからはMIX TAPEの紹介

DJ Nobu - 対人対物無制限
3月に開催されたパーティーのLIVE録音でC.EとThe Trilogy Tapesから発売されたもの。

C.EはグラフィックデザイナーSk8ightthingがトビー・フェルトウェルと菱山豊の2人と共に始めたアパレルブランド。

このカセットはもう手に入らない可能性が高いが音源はC.Eサイト

の右上の再生ボタンで聴けるので是非聴いてみて。

他にもBen UFO,LOW JACK, Peder Mannerfeltと現在進行系のアーティストのMIXがチェックできます。

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悪魔の沼 - NON - OPTIMIZED SOUND sound tectonics # 21 at YCAM

悪魔の沼はDJとしての評価がめちゃくちゃ高いCOMPUMA氏、DR.NISHIMURA氏、AWANO氏からならDJユニット。
その名の通り沼な選曲の達人達、しかも悪魔。
僕大ファンで渋谷のwwwに聴きに行ったり、水沢のclub bugpipeに行ったりしましたよ。

これはYPYこと日野浩志郎さんのレーベルBIRDFRIENDのサブレーベルBBFからのリリース。
日野さんは世界的にも評価が高いgoatのリーダー。

電子音、ノイズ、シンセで埋め尽くされた前半部は沼の入り口、後半部はビートも入ってくるんですが、そのころにはすでに時間感覚麻痺。
これ非常に言葉にしにくい内容なんですよ。無言で聴き入ってしまうから。
それぞれ思うことは全然違うと思います。
マニア向け。

こちらは日野さんのgoat
https://youtu.be/2PMiiLN-Xno

以上

長くなりましたが読んでくれた皆様ありがとうございました。
正直良い曲は世の中に溢れまくってます。

これ以降の話はハイハットのBAR営業の日にでもゆっくりできればと思います。

進化していくハイハットをどうぞよろしくお願いします。

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SCOPEVOX

【助成(公団)仙台市市民文化事業団】

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