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ヨーロッパ文化教養講座(2022年 イギリス映画 「ベルファスト」鑑賞記)

2024/01/11
「オリエント急行殺人事件」のケネス・ブラナー監督の自伝的作品だという。北アイルランドのプロテスタンティズムとカトリックの激しい抗争という、小生にとっては、とてもショッキングな内容だが、その中で生き抜く家族を描いたとてもハートウォーミングな名作だと思った。

俳優・監督・舞台演出家として世界的に活躍するケネス・ブラナーが、自身の幼少期の体験を投影して描いた自伝的作品。

ブラナーの出身地である北アイルランドのベルファストを舞台に、激動の時代に翻弄されるベルファストの様子や、困難の中で大人になっていく少年の成長などを、力強いモノクロの映像でつづった。

ベルファストで生まれ育った9歳の少年バディは、家族と友達に囲まれ、映画や音楽を楽しみ、充実した毎日を過ごしていた。笑顔と愛に包まれた日常はバディにとって完璧な世界だった。

しかし、1969年8月15日、プロテスタントの武装集団がカトリック住民への攻撃を始め、穏やかだったバディの世界は突如として悪夢へと変わってしまう。

住民すべてが顔なじみで、ひとつの家族のようだったベルファストは、この日を境に分断され、暴力と隣り合わせの日々の中で、バディと家族たちも故郷を離れるか否かの決断を迫られる。

アカデミー賞の前哨戦として名高い第46回トロント国際映画祭で最高賞の観客賞を受賞。

第94回アカデミー賞でも作品賞、監督賞ほか計7部門にノミネートされ、脚本賞を受賞した。

2021年製作/98分/G/イギリス
原題:Belfast
配給:パルコ
劇場公開日:2022年3月25日

映画.com

コメントと感想:
1.主人公は子役。監督の目線を表現しているのだろう。

2.カラーは、冒頭と最後の現在のベルファストのシーンのみ。
1969年の中心部は、すべてモノクロで描かれ、逆に現実感がある。

3.北アイルランドの宗教抗争についての基礎知識があれば、もっと楽しめただろう。

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