見出し画像

ヨーロッパ文化教養講座(「DOCあすへのカルテ」シーズン2(14)「病名」 鑑賞記)

2023/12/20
今回は、恋愛関係や家族関係の回復が描かれ、全体的には明るい気持ちになるエピソードだった。原題の「Senza Nome(名無し)」は、「病名が未だ付けられていない」という意味だろう。

1.今回の患者は2名

a) 仕事依存症のリッカルドのSNSのフォロワーの成人になったばかり(18才?)の女性。彼女は、原因不明の疾患で多くの病院で検査を受けるが結局原因が解らない。自分が信じるリッカルドの診断を受けに両親と三人でアンブロジャーノ総合病院へ検査入院。

リッカルドは、一時は自分の見立てが外れていて落ち込むが、アルバの慰めもあり再度挑戦。
過去の入院患者の症状を調べて、彼女の症状と全く一致する、もう1人の男性患者を発見し、馴染みの海岸へ2人を呼び、症状の一致を確認してもらい、病名も2人で決めてもらう。2人は初めて自分の痛みを理解してくれる他人の存在を知り、心の痛みは癒やされる。

その間、リッカルドは、アンドレアの行為(ロレンツォ事件をカロリーナから打ち明けられた)に絶望して、一気に仕事への執着が冷めつつあり、アルバに仕事依存症の自覚を打ち明け、2人の仲は修復された。

b) 前回のエピソードで登場した、ジュリアの母親のパートナーが、突然記憶を喪失し、アンブロジャーノ総合病院へ入院。
ジュリアは、このパートナーが、母親が依存していた麻薬の元売人だったことから、麻薬依存の後遺症だと決めつける。
それに反してアンドレアは、悪性腫瘍による副作用ではないかと疑い、検査の結果、ステージ4の癌が発見された。
手の打ちようがないため、このパートナー男性は、ジュリアの母親に付き添われて退院する。パートナー男性は初めから自分の病を知っており、財産をジュリアの母親へ残す準備をしていた。
ジュリアは、パートナー男性を見直し、母親を慰め、2人の関係は修復へ一歩踏み出す。

2.その他の主要キャストの関係

1)アルバとリッカルドの関係は、完全修復。

2)看護師長テレーザは、エリーザに対して、エチオピアへ帰国したガブリエルの代わりにダミアーノと一緒にカルテの整理をするように依頼する。
強情なエリーザだが、まだガブリエルへの気持ちが全く吹っ切れていないことを悟っているダミアーノに対して、遂に辛い気持ちを打ち明けるのであった。

3)ジュリアは、ダミアーノを許して、再びデートすることを約束する。

3.ロレンツォ事件の進展

1)アニェーゼは、娘カロリーナにロレンツォ事件の真相を自ら明らかにしたほうが、良いと勧めるが、カロリーナは、黙っていれば、誰もわかるはずがないと拒否する。

2)しかし、チェチーリア・テデスキは、カルーソの誘導により、ロレンツォの死に関する資料をテレーザに持ってこさせて、素晴らしい洞察力で遂に、アンドレアがロレンツォのカルテの改ざんを行ったことを発見してしまう。

4.今後の展開予想

・エピソード15で、チェチーリア・テデスキが見つけたアンドレアのカルテの改ざんにより、カルーソからアンドレアは非難され窮地に追い込まれるだろう。
もしかしたら、ここで、一旦、辞職するかもしれない。
最終回で、カルーソと医療機器メーカー重役の悪事が明らかになり、刑事事件になるだろう。
アンドレアの復帰は、今シーズン中になるのか、シーズン3の初回になるのかは解らない。

・ガブリエルのイタリアへの帰国とエリーザとの復縁もあるかも知れない。

・テレーザとエンリコの関係修復にも触れられるだろう。

・カロリーナは、ロレンツォ事件の真相が明るみになって心理的に解放され、外科医長ヴァレンティとは完全に別れる気がする。

・アンドレア、アニェーゼ、チェチーリアの三角関係はシーズン3に持ち越しになるのか、それとも、チェチーリアが退場して、シーズン3は新たな女性が登場するのかは、未だ想像がつかない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?