ヨーロッパ文化教養講座(2023年9月2日 反田恭平+JNRコンサート 鑑賞記)
2023/09/03
反田恭平プロデュース
Japan National Orchestra 2023 夏ツアー
を福岡まで聴きに行った。
日時:2023年9月2日 開場:14時 開演:15時
会場:福岡シンフォニーホール(アクロス福岡)
指揮:反田恭平
オーケストラ:Japan National Orchestra
コンサートマスター:大江馨
プログラム:
① モーツァルト:ピアノ協奏曲第15番 変ロ長調 K.450
ピアノ:反田恭平
② ソリストアンコール
モーツァルト ピアノ・ソナタ 第11番 K.331 第3楽章(トルコ行進曲)
③ チャイコフスキー:ロココの主題による変奏曲 イ長調 作品33
チェロ:森田啓介
④ ソリストアンコール
カサド:無伴奏チェロ組曲 より第3楽章
休憩
⑤ モーツァルト:交響曲第40番 ト長調 K.550
コメントと感想:
1.アクロス福岡は当然のように満員御礼。今回は、発売と同時に前から7列目をゲットした。
いつも反田君の演奏会は、前の席がとれないので、今回は新鮮だった。
2.①は、モーツァルトの最盛期のウィーン時代に予約演奏会を開いていたときの協奏曲の1曲。
アルフレッド・ブレンデルのCDで良くこの曲を聴いていた。
ブレンデルのテンポと演奏は小生の体に染みついているが、それと比べると、反田君の演奏は、テンポを揺らしたり、装飾音をふんだんに入れたり、かなり自由な演奏にきこえた。
でも、自分のオーケストラなので、アンサンブル的には、全く問題なく、3楽章の終わりまで、キッチリとした演奏だった。
JNRは、二度目だが、若々しくて、弦楽器も管楽器も音が良い(大きくて)という印象は変わらない。
ただ、ピアノの蓋は指揮をするために外しているが、ピアノの音だけがオーケストラと離れて上の方に散ってしまっているという印象を受けた。
これは、ホールの音響のせいかなと思う。
10月末に、国内でも屈指の音が良いと言われる、ミューザ川崎で、内田光子さんが、モーツァルトの協奏曲の「弾き振り」をするので、その時に確かめたいなと思った。
3.②アンコールは、何とトルコ行進曲。早めのテンポでサラッと弾いたように見えるが、弱音部分は、しっかりと反田恭平サウンドで良かった。
4.③は、チェリストに取っては、定番中の定番だそうだが、小生は初めて聴いた。チェロ独特の泣かせるゆったりとした音と、高速演奏テクニックの両方がふんだんに取り入れられている。
コンクールの課題曲によく使われているという理由がわかる。
5.④は、近代曲風で知らない曲。そのうち、JNRのホームページで発表されると思う。
6.⑤は、モーツァルトの交響曲の中でも演奏機会の多い、名曲と言われている。特に第1楽章の出だしが有名。
小生は、今まで、あまり聴かなかったが、今回のJNRの演奏で、第4楽章のしつこいくらいに、テーマを弾き続けるのが、もしかしたら、ベートーヴェンの「運命」に繋がっているのはと、思いながら聴いていた。
モーツァルトの40番は、1788年に作曲されたとのことなので、ベートーヴェン(1770年生まれ)がこの曲を一度でも聴いた可能性は高いと思う。
今日の演奏会の観客はほとんど、満足して帰宅したと思う。
小生ももちろん満足したが、まだまだ聴きたかった。
追:当日のメンバーリスト Japan National Orchestra ホームページより
1st ヴァイオリン
戸澤 采紀、橘和 美優、坪井 夏美、山下 大樹、三宅 音菜 、落合 真子
2nd ヴァイオリン
桐原 宗生、東 亮汰、石原 悠企、中村 友希乃、飯塚 歩夢、堀内 優里、山田 友里恵
ヴィオラ
長田 健志、辻 菜々子、飯野 和英、七澤 達哉、松岡 百合音
チェロ
山梨 浩子、内山 剛博、坂井 武尊
コントラバス
西澤 桐子、藤井 将矢
フルート
八木 瑛子、酒田 結
クラリネット
アレッサンドロ・ベヴェラリ、瀬 千恵美
オーボエ
浅原 由香、裵 紗蘭
ホルン
庄司 雄大、加藤 智浩
ファゴット
古谷 拳一、皆神 陽太
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