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ヨーロッパ文化教養講座(2022年スウェーデン映画「逆転のトライアングル」鑑賞記)

2024/06/12
2022年のカンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞。
ということは、「芸術的」な映画だなと構えて観ると、グロとブラックユーモアの塊で、退屈するより辟易としながらも目が離せない。
でも、もう一度観るかといわれたら、多分観ないだろうと思う。

「フレンチアルプスで起きたこと」「ザ・スクエア 思いやりの聖域」など、人間に対する鋭い観察眼とブラックユーモアにあふれた作品で高い評価を受けてきたスウェーデンの鬼才リューベン・オストルンドが、ファッション業界とルッキズム、そして現代における階級社会をテーマに描き、2022年・第75回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した人間ドラマ。
第95回アカデミー賞でも作品、監督、脚本の3部門にノミネートされた。

モデルでインフルエンサーとしても注目を集めているヤヤと、人気が落ち目のモデルのカール。美男美女カップルの2人は、招待を受けて豪華客船クルーズの旅に出る。船内ではリッチでクセモノだらけな乗客がバケーションを満喫し、高額チップのためならどんな望みでもかなえる客室乗務員が笑顔を振りまいている。しかし、ある夜に船が難破し、海賊に襲われ、一行は無人島に流れ着く。食べ物も水もSNSもない極限状態のなか、人々のあいだには生き残りをかけた弱肉強食のヒエラルキーが生まれる。そしてその頂点に君臨したのは、サバイバル能力抜群な船のトイレ清掃係だった。

オストルンド監督は本作で、前作「ザ・スクエア 思いやりの聖域」に続いてパルムドールを受賞し、史上3人目となる2作品連続のパルムドール受賞という快挙を成し遂げた。
ヤヤ役は、2020年8月に32歳の若さで亡くなり、本作が遺作となったチャールビ・ディーン。
カール役は「キングスマン ファースト・エージェント」のハリス・ディキンソン。
そのほか、フィリピンのベテラン俳優ドリー・デ・レオンや、「スリー・ビルボード」「ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ」のウッディ・ハレルソンが共演。

2022年製作/147分/G/スウェーデン

原題:Triangle of Sadness
配給:ギャガ
劇場公開日:2023年2月23日

映画.com

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