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ヨーロッパ文化教養講座(「ダウントン・アビー」)

2022/09/11
非常に饒舌な岡田斗司夫氏のYOUTUBEチャンネルをよく見ているが、
その中で、貧困者の救済の事を、「不条理の制度的・組織的軽減」と定義していた。(本人の言葉なのか、誰かの引用なのかは不明)
貧困問題を「不条理」として捉え、それを、制度的・組織的に軽減することが、福祉国家たる文明国の責務だということだ。

小生がずっと嵌まっている、イギリスのテレビシリーズ、「ダウントンアビー」を今、3回目の視聴をしているが、シーズン4のエピソード1に、シーズン1でも登場した、執事カーソンの昔の芸人仲間、(調べたら役名は、チャールズ・グリッグ)が、落ちぶれて、救貧院という施設に入っているという場面があった。

救貧院の原型は、ペストがはやった中世の時代からあるようだが、生活保護法にあたる、国民扶助法が施行される1948年まで、この制度が変革を繰り返しながら続いたことは誠に興味深い。日本は生活保護受給者がどこにでもいる時代にはなっても、まだまだ、家族も含めた「自助」を最優先している国だが、イギリス人は、貧困者に対してどのような感情を持つのであろうか?

ダウントンアビーは、伯爵家とその使用人の20世紀初頭の群像劇なので、もちろん、身分の区別は厳しい時代だが、それでも、使用人が、主人の上の階の貴族達に対しても、はっきりと自己主張をするところが、日本人としては、羨ましいと思いながら、楽しく鑑賞している。

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