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ヨーロッパ文化教養講座(「DOCあすへのカルテ」シーズン2(10)「救い」 鑑賞記)

2023/11/21
原題「Padri」は、父親、神父の両義の複数形。
日本語には、当てはまる単語はないので、神の「救い」としたのかと思う。

Padri は、マッシモとアンドレアの他に、ダミアーノ、新規患者の父親も含まれることがわかる。

1.新規患者は、1人 +前回自殺未遂を図ったガブリエル。
1) 新規患者は、他の男性が付き添う。同性愛関係かと思わせたが、実は、新興宗教の先輩?だった。父親への連絡を極端に嫌ったが、病因をはっきりさせるため、アンドレアが連絡を取る。父親が、この患者が新興宗教に嵌まって3年間探し続けたことを知り、教団が患者に施した消毒不足の入れ墨を見つけて、C型肝炎だと判明。

この患者は、カロリーナが弟マッティアの死因に関わったと自責の念から両親と離れたのと同様、母親の交通事故死は自分のワガママが原因だという自責の念から父親と離れた。このことを、アンドレアは、父親へ話し、親子の仲は元に戻る。

2) ガブリエルは、マッシモの機転でアンブロジャーノ総合病院へ救急搬送された。エリーザは、マッシモに感謝したが、遂にマッシモが自分が神父であることを明かしたため、ショックを受け激怒する。
エリーザは、最終的には、マッシモの気持ちを理解し、ガブリエルの看病に勤しむ。
アンドレアは、ガブリエルの自殺未遂の原因は、元婚約者のコロナ死の他に、アンドレア自身がコロナ検査の結果を陽性と偽り、現場から逃げたという自責の念からだったことを知る。

2.Canebluチームが隠している、ロレンツォの死の真相について
カルーソに父親の件で脅かされた、ダミアーノは、父親に会いに行く。父親は、ベテランの看護師だが、コロナ渦の混乱時に、やむを得ず医師しか許されていない麻酔を患者に施し、刑事事件になってしまう。
ダミアーノは、カルーソが、免責のために証人をでっち上げるという提案を聴いて、遂にジュリアの家で見つけた、ロレンツォが0号患者であるという証拠をカルーソに見せてしまう。爆弾の火種!

3.マッシモ、ガブリエルとエリーザ
マッシモが神父であることを白状したため、3角関係が解消され、ガブリエルとエリーザが恋人関係に戻ると思われる。

4.リッカルドとアルバ
ようやく、2日休暇をもらった2人はコモ湖畔へ出かける。しかし、リッカルドは、医師としての仕事に生きがいを見つけつつあり、自分だけを見て欲しいアルバは不満が溜まってきている。火種!

5.ダビデ、アンドレア、アニェーゼ
今までずっといい人だったダビデが、自分と養子を顧みないアニェーゼに対して不満をぶつける。アニェーゼの心は、ダビデから離れ、アンドレアへ戻っているようだ。火種!

6.カロリーナ、アンドレア、アニェーゼ
アンドレアは、コロナ渦の混乱時のアニェーゼ院長に関する役所からのヒアリングを受けたときに、初めてカロリーナのアンブロジャーノ総合病院への就職は、アニェーゼが裏で手を回したことを知る。
そのことをカロリーナは、付き合っている外科医長エドアルドから聞いて、両親に対して激怒する。火種!

7.次回の展開予想
原題が、「Ragioni e conseguenze 原因と結果」。これだけでは、わからない。
とにかく、ロレンツォの死の真相という「柱」を中心に、「火種」たちが、くすぶり続けるのか、炎上するのか、消火されるのかが、常に見所のシーズンである。

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