見出し画像

ヨーロッパ文化教養講座(アストリッドとラファエル3 (5)「パリ東駅」録画鑑賞記)

2023/08/22
今回は、自閉症の少年が巻き込まれた事件。
原題は、「Témoin(証人)」。この少年が唯一の証人だったということを現している。邦題は、事件の起きた場所を示している。

理論派×熱血コンビが事件を解決!フランス発ミステリー、シーズン3。パリの駅で起きた男性の殺人事件。唯一の目撃者は被害者の息子で12歳の自閉症の少年だった。

パリ東駅の関係者通路で勤務中の男性ファビアンが射殺される。目撃者はファビアンの12歳の息子で自閉症のジュールだけ。
ジュールは母親と一緒に駅に来ていたが、母親の行方が分からなくなっていた。動揺しているジュールは、ただひたすら電車の駅名と発車時刻をつぶやき続けるだけで目撃証言を聞き出すことはできなかった。
アストリッドは駅の防犯カメラを確認し、ジュールが背負っていたリュックがなくなっていることに気づく。
©Patrick FOUQUE / JLA PRODUCTIONS / FRANCE TÉLÉVISIONS

映画.com

コメントと感想:
1.前回は事件が中心だったが、今回は、ゲストが自閉症者だったこともあり、アストリッドが事件の本筋も、その他の人間関係も中心となる。

2.前回登場しなかった、ウイリアムのIT技術とアストリッドの瞬時空間把握力が合わさって300台の防犯カメラ映像から、事件の核心に迫る発見をする。

3.アストリッドの警察学校の教師が、冒頭でアストリッドを苛めるようなシーンがあり、最後に愛の鞭だったことが解る。
アストリッドがいかに、亡き父、アンガス・ニールセンを大事に思っていたかが良くわかるシーンがあった。

4.テツオ・タナカも、ニコラ・ペラン警部の彼女「エマ」も言及はされたが、登場はしない。代わりに、アストリッドの母、マチルド・ニールセンが登場する。

5.本筋の事件では、自閉症者の少年の他の人には理解不能な証言を、同じ症状だから理解できるアストリッドを描くと同時に、今後行われる警察学校の口頭試問にアストリッドがどうやって対応するのかという心配と興味を描き出した、とても良いエピソードだったと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?