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ヨーロッパ文化教養講座(BS東京「名画に隠された会計の世界」録画鑑賞記

2023/08/05

番組では、複式簿記の生みの親として、ルカ・パチョーリが紹介されていた。
実際は、パチョーリは、1494年、彼が書いた「スムマ」と呼ばれる数学書で初めて複式簿記を学術的に説明した人物らしい。

ルカ・パチョーリは、イタリアルネサンスの最盛期に活躍した人で、師匠が有名な画家、ピエロ・デラ・フランチェスカ。
イタリア三大画家のレオナルド・ダ・ビンチに数学を教えたこともあって、製作者は「名画に隠された会計の世界」という企画を考えたのだろう。

番組では、先ずカメラはフィレンツェへ。
フィレンツェのウッフィツィ美術館にある、レオナルド・ダ・ビンチの「受胎告知」を登場させ、(カトリックでの)受胎告知日である、3月25日(クリスマスの9ヶ月前)が、この当時の1年の始めであったと説明。
実際、メディチ家の古文書にも、契約期間が3年間という契約書があり、契約を3月25日~翌年3月24日としていることの説明があった。

次に、カメラは、ヴェネツィアへのレアルト橋へ行き、BANK(銀行)の語源となった、BANCO(テーブル)を両替商がレアルト橋の袂に並べて、為替手形の換金などを行っていたと説明。

次に、ミラノへ行き、
会計の父、ルカ・パチョーリが、レオナルド・ダ・ビンチに数学を教え、レオナルドが、その知識を応用して、点遠近法を発明し、世に名高い「最後の晩餐」を食堂の壁に書いて、その後の世界の画家たちに大いなる影響を与えたとする。

最後は、日本。
ルカ・パチョーリが「スンマ」を書いてから、400年近く経って、福沢諭吉が西洋の複式簿記を我が国に初めて紹介した「帳合之法」(明治6年発行)
が発行された。

もう少しルカ・パチョーリが具体的に複式簿記を「スンマ」の中でどのように説明しているのかとか、ルカ・パチョーリの人生そのものとかを知りたかったが、チャンネルを変えられると困る民放でそれはできないのだなと思った。


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