ヨーロッパ文化教養講座(フランス映画「メグレと若い女の死」鑑賞記)
2023/11/08
コメントと感想:
1.メグレ警視ものは、(何故なのかは不明だが)原作も読んでおらず、映像も観たことがなかった。今回何気なく録画して観たが、単なる謎解きではない面白さがあった。
1)とにかく、メグレ警視を演じた、ジェラール・ドパルデューが渋くて素晴らしかった。
WIKIを観ると出演作も多く名優であることがわかった。口数が少なく、事件関係者を尋問するというより、話を聞き出すというキャラクターを演じていた。
2)映画では詳細は明かされないが、メグレ警視と妻には娘がいたが、20才前に亡くなったことが暗示される。
その描かれなかった娘と同じ年頃の、被害者(演:クララ・アントゥーン)及び、捜査協力者ベティ(演:ジャド・ラベスト)が同じようなドレスを来て、容疑者の婚約会場と結婚式場に現れるのが印象的だった。
3)メグレ警視は、パリのカフェ?で、食事しているベティの姿をみて、何か閃いたのか、彼女の後をつけて、彼女が万引きをするところを捕まえて、彼女を被害者の住んでいたアパートに住まわせる。
結果として、このことが、ベティをおとり捜査に使うことになるのだが、はたして、これが偶然なのか、メグレ警視の慧眼なのかはわからない。
4)被害者もベティもとても美しい娘だが、都会に出てきて食うものにも困る生活を送っている。貧困層と富裕層の描き分けが見所の一つだった。
5)映像も本当にこの時代(1953年)に撮ったような、薄暗い感じのパリの街を描いていた。
2.フランス映画を観ると、「エロチック」だなと思うことが多い。
フランス語の力なのか、俳優(特に女優)の力なのかはわからない。
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