ヨーロッパ文化教養講座(エンター・ザ・ミュージック 序曲・前奏曲特集)
2024/08/05
クラシック音楽の事なら何でも知っている新井鴎子さんをゲストに迎えての、序曲・前奏曲特集。
先ずは、角谷暁子アナより、序曲(overture)と前奏曲(prelude)の違いについての質問。
どちらも、オペラなどの作品の冒頭に演奏されるが、
序曲は、作品の一部であるのに対して、
前奏曲は、それが1つの作品であることが違うとのこと。
ということであるが、結局は良くわからない。
1) スッペ:オペレッタ「軽騎兵」序曲
小生が小学校の5年生のときに、器楽学校部でアコーディオンを弾いた想い出の曲。
藤岡幸夫マエストロも新井鴎子さんも小学校の低学年のときに聞いて感動した作品だそうだ。
新井鴎子さんが、「三流の作曲家がこんな良い曲を書くなんて」と小学校の2年生のときに思ったということに驚いた。
スッペは、当時は人気があった、オペレッタの作曲家だったらしいが、「軽騎兵」も序曲以外は聞いたことがない。
ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートでも、数年に一回思い出したように演奏されているようだ。
2)ヴェルディ:「椿姫」第1幕への前奏曲
確かに、この前奏曲は、幕後の第1幕のヴィオレッタの娼館での華やかな音楽とは独立しているので、前奏曲なのだろう。曲の冒頭は、三幕の死にゆくヴィオレッタのやつれ果てた姿を思いおこさせる悲しい静かなメロディ。
藤岡幸夫マエストロは、小学校のときに、「椿姫」のハイライト版を聞いて感動し繰り返し聞いたため、親が全曲版のLPを買ってくれたそうだ。
ただ、初めて、ウィーンから歌い手が来たので、ワクワクして見にいったら、ヴィオレッタが、「太ったおばちゃん」だったので幻滅したそうだ。
「椿姫」の原題は、「La traviata(道を踏み外した女)」なので、邦題の魅力に欺されたと笑っていた。
小生は、若い頃デュマの原作も読んだが、今では「道を踏み外した」というのは、時代背景から考えると、ヴィオレッタが娼婦になったということではなく、娼婦になったのに貴族の息子と恋に落ちたことを指しているのはないかと思っている。高級娼婦は、この時代虐げられていた庶民の女性が自立するという意味では、立派な仕事だと思うからである。
3) オッフェンバック:オペレッタ「天国と地獄」序曲
曲自体は、小学校の運動会に欠かせない有名な曲だが、オペレッタの内容は知らなかった。
有名な、ギリシャ悲劇「オルフェオとエウリディーチェ」をめちゃくちゃに改変して、コメディにしたそうで、原題も、「地獄のオフフェ」と言うらしい。
全曲を観たくなった。
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