ヨーロッパ文化教養講座(1990年フィンランド映画「マッチ工場の少女」アキ・カウリスマキ監督)
2024/09/15
「マッチ売りの少女」は、マッチの燃えかすを抱いて幸せそうに天国へ行ったが、「マッチ工場の少女」は、1夜の幸せを与えてくれたクズ男や自分を搾取するだけの母親とその男に復讐する。
マキ・カウリスマキ監督は、本作を通じて何を訴えたかったのだろう。
極端に少ないセリフ、痛々しいシーンは画角の外に出すこと、劇中の歌の歌詞で主人公の気持ちを伝えようとするなど、監督の様式は守られているが、ストーリーは、珍しく、救いのない話になっていて、70分の短い映画だが、多くの視聴者の心に残る作品だろう。
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